“羸(か)” の例文
そして心の中にも体の中にも、これに邪魔をしそうな或る物が動き出さないのを見て、最終の勝利を羸(か)ち得たように思った。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
複雑な心裡(しんり)の解剖はやめよう。ともあれ彼女たちは幸運を羸(か)ち得たのである。情も恋もあろう若き身が、あの老侯爵に侍(かしず)いて三十年、いたずらに青春は過ぎてしまったのである。
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
倒れて遂に地に伏さむ、ただ光榮を羸(か)ち得まし。
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)