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可
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か
ふりがな文庫
“
可
(
か
)” の例文
これから駒津岳の頂上へ懸けて偃松が深いので、元は登降に
可
(
か
)
なり困難であったが、今は多少の切明けもあるので
稍
(
やや
)
登りよくなった。
朝香宮殿下に侍して南アルプスの旅
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
坂
(
さか
)
の
上
(
うへ
)
の
煙草屋
(
たばこや
)
にて
北八
(
きたはち
)
嗜
(
たし
)
む
處
(
ところ
)
のパイレートを
購
(
あがな
)
ふ。
勿論
(
もちろん
)
身錢
(
みぜに
)
なり。
此
(
こ
)
の
舶來
(
はくらい
)
煙草
(
たばこ
)
此邊
(
このへん
)
には
未
(
いま
)
だ
之
(
こ
)
れあり。
但
(
たゞ
)
し
濕
(
しめ
)
つて
味
(
あじはひ
)
可
(
か
)
ならず。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
父が歩くにつれて、地上にくっきり映っている父の影が揺れて行ったが、滋幹はそれを
蹈
(
ふ
)
まないように
可
(
か
)
なり離れて附いて行った。
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
闔廬
(
かふろ
)
曰
(
いは
)
く、『
試
(
こころ
)
みに
婦人
(
ふじん
)
を
以
(
もつ
)
てす
可
(
べ
)
きか』と。
曰
(
いは
)
く、『
可
(
か
)
なり』と。
是
(
ここ
)
に
於
(
おい
)
て
之
(
これ
)
を
許
(
ゆる
)
す。
宮中
(
きうちう
)
の
美女
(
びぢよ
)
を
出
(
いだ
)
し、百八十
人
(
にん
)
を
得
(
え
)
たり。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
微
(
び
)
に入り
細
(
さい
)
に
亘
(
わた
)
るのは学術の本義ですけれども、学生時代に色々な学説を聞かされるということは
可
(
か
)
なり厄介に感ずるものです。
人工心臓
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
▼ もっと見る
私が悪いことと知りながらした罪に
就
(
つ
)
いて、また
可
(
か
)
なり大きい後悔をしないでは居られませんでした。お歌ちやんに
詫
(
あやま
)
りますと
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
小幡が菩提所の淨圓寺は
可
(
か
)
なりに大きい寺であつた。門を
這入
(
はい
)
ると、山吹が一ぱいに咲いてゐるのが目についた。ふたりは住職に逢つた。
半七捕物帳:01 お文の魂
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
革命的の思想も
此
(
この
)
地は
然程
(
さほど
)
で無いが
印度
(
インド
)
本土には
可
(
か
)
なり
盛
(
さかん
)
だと云ふ事で、新聞は支那の革命戦争の記事を小さく
纔
(
わづか
)
二三行で済ませて居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
かような
場合
(
ばあひ
)
を
省
(
かへり
)
みると、
屋外
(
おくがい
)
へ
避難
(
ひなん
)
して
可
(
か
)
なる
場合
(
ばあひ
)
は、
僅
(
わづか
)
に
二三秒
(
にさんびよう
)
で
軒下
(
のきした
)
を
離
(
はな
)
れることが
出來
(
でき
)
るような
位置
(
いち
)
にあるときに
限
(
かぎ
)
るようである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
御性質
(
ごせいしつ
)
の
相違
(
そうい
)
が
次第次第
(
しだいしだい
)
に
強
(
つよ
)
まって
行
(
ゆ
)
き、
末
(
すえ
)
の
人間界
(
にんげんかい
)
の
方
(
ほう
)
では、
豐玉姫系
(
とよたまひめけい
)
と
玉依姫系
(
たまよりひめけい
)
との
区別
(
くべつ
)
が
可
(
か
)
なりはっきりつくようになって
居
(
お
)
ります。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
日本
(
にほん
)
の
金解禁
(
きんかいきん
)
は
如何
(
いか
)
なる
用意
(
ようい
)
を
以
(
もつ
)
てするかは
可
(
か
)
なり
注目
(
ちうもく
)
されて
居
(
ゐ
)
る
爲
(
ため
)
に、
金解禁
(
きんかいきん
)
は
國
(
くに
)
の
内外
(
ないぐわい
)
に
於
(
おい
)
て
大問題
(
だいもんだい
)
であつたのである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
すなわち
可
(
か
)
ならんといえども、夫婦ともに一家の経済を始末せんと思わば、婦人にも分りやすき法を用うるこそ策の得たるものというべけれ。
小学教育の事
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「生徒の
賞罰
(
しょうばつ
)
は校長の権利である、われわれは校長に一任して
可
(
か
)
なりだ、
静粛
(
せいしゅく
)
に静粛にわれわれは決してさわいではいかん」
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
断
(
だん
)
じて非なりと信ずるゆえに、たとえ
当年
(
とうねん
)
の男
伊達
(
だて
)
の意気を
思慕
(
しぼ
)
するとはいえ、こんにちの男一匹は長兵衛そのままを写して
可
(
か
)
なりとは思わぬ。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
ともう
可
(
か
)
なり長くお里と遣り合った後らしい。安子さんは言われるまゝに荷札を検めたが、紛れもなく村島千吉様とある。
好人物
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
尊王賤覇なお
可
(
か
)
なり、彼らのある者は遂に幕府を倒して、王政に復古せんと欲し、手に
唾
(
つばき
)
して動乱の風雲を飛ばさんと試みたるものすらありき。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
しかしてその不斉一その粗悪なるは、その製出者と営業者とに徳義心を欠くが故なりというも
可
(
か
)
なり、
鑑
(
かんが
)
みざるべけんや。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
そこでパーシウスは涙を
拭
(
ふ
)
いて、出来るだけ勇ましい顔になって、その見知らぬ人に向って
可
(
か
)
なり元気に答えました。
ワンダ・ブック――少年・少女のために――
(新字新仮名)
/
ナサニエル・ホーソーン
(著)
『それで!
其理由
(
そのわけ
)
は』と
帽子屋
(
ばうしや
)
が
云
(
い
)
ひました。『
打
(
う
)
ち
續
(
つゞ
)
けやしないだらう。
次
(
つぎ
)
に
打
(
う
)
つまでには
可
(
か
)
なり
間
(
あひだ
)
がある、
其
(
そ
)
の
中
(
うち
)
に
人
(
ひと
)
は
思
(
おも
)
ひ/\の
仕事
(
しごと
)
をする。 ...
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
が、如何に
緻密
(
ちみつ
)
の計画と、巧妙の変装を以てしても、
白昼
(
はくちゅう
)
の非常線を
女装
(
じょそう
)
で突破することは
可
(
か
)
なりの冒険であった。
電気風呂の怪死事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
其内
(
そのうち
)
、
山
(
やま
)
の
中
(
なか
)
の
日
(
ひ
)
は、
一日々々
(
いちにち/\
)
と
經
(
た
)
つた。
御米
(
およね
)
からは
可
(
か
)
なり
長
(
なが
)
い
手紙
(
てがみ
)
がもう二
本
(
ほん
)
來
(
き
)
た。
尤
(
もつと
)
も二
本
(
ほん
)
とも
新
(
あら
)
たに
宗助
(
そうすけ
)
の
心
(
こゝろ
)
を
亂
(
みだ
)
す
樣
(
やう
)
な
心配事
(
しんぱいごと
)
は
書
(
か
)
いてなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
『
此處
(
こゝ
)
は
可
(
か
)
なり
釣
(
つ
)
れます。』と
老爺
(
ぢいさん
)
は
僕
(
ぼく
)
の
直
(
す
)
ぐ
傍
(
そば
)
に
腰
(
こし
)
を
下
(
おろ
)
して
煙草
(
たばこ
)
を
喫
(
す
)
ひだした。けれど
一人
(
ひとり
)
が
竿
(
さを
)
を
出
(
だ
)
し
得
(
う
)
る
丈
(
だけ
)
の
場處
(
ばしよ
)
だからボズさんは
唯
(
たゞ
)
見物
(
けんぶつ
)
をして
居
(
ゐ
)
た。
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
召抱
(
めしかゝ
)
へ先是にて
可
(
か
)
なり
間
(
ま
)
に合べし然らば
片時
(
へんじ
)
も早く京都へ立越べしと此旨を御城代へ
屆
(
とゞけ
)
ける使者は赤川大膳是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
富「それ、
然
(
そ
)
ういうお堅いから二人で夫婦養子にどんな処へでも
可
(
か
)
なり
高
(
たか
)
のある処へ行けます、お隅さん」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
道は雲仙の
山脚
(
さんきゃく
)
が海に落ちこんでいる
急峻
(
きゅうしゅん
)
な部分に通じているので、
可
(
か
)
なり険しい絶壁の上を、
屡々
(
しばしば
)
通らなければならぬが、そのために風致は
歩々
(
ほほ
)
展開して行く。
雲仙岳
(新字新仮名)
/
菊池幽芳
(著)
三田の
文科
(
ぶんくわ
)
生になつてからは、さすがに
寫眞熱
(
しやしんねつ
)
もさめてしまつたが、
旅
(
りよ
)
行の時だけは、もう
可
(
か
)
なり
古
(
ふる
)
びた上に
舊式
(
きうしき
)
になつたその
寫眞器
(
しやしんき
)
を相
變
(
かは
)
らず
伴侶
(
はんりよ
)
にしてゐた。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
その上、サア・オルコツクは、
富士山
(
ふじさん
)
へ登つたり、
熱海
(
あたみ
)
の温泉へはひつたり、
可
(
か
)
なり旅行も試みてゐる。
日本の女
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
残
(
のこ
)
る所の二十七名は之より
進
(
すす
)
むのみにして
帰
(
かへ
)
るを得ざるもの、
実
(
じつ
)
に
血
(
ち
)
を
啜
(
すす
)
りて
决死
(
けつし
)
の
誓
(
ちかひ
)
をなししと云ふて
可
(
か
)
なり、
既
(
すで
)
にして日
漸
(
やうや
)
く
高
(
たか
)
く露亦
漸
(
やうや
)
く
消
(
き
)
へ、
渇
(
かつ
)
益渇を
加
(
くわ
)
へ
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
玄竹
(
げんちく
)
の
藥箱
(
くすりばこ
)
は
可
(
か
)
なり
重
(
おも
)
いものであつた。これは
玉造
(
たまつくり
)
の
稻荷
(
いなり
)
の
祭禮
(
さいれい
)
に
御輿
(
みこし
)
擔
(
かつ
)
いだ
町
(
まち
)
の
若
(
わか
)
い
衆
(
しう
)
がひどい
怪我
(
けが
)
をした
時
(
とき
)
玄竹
(
げんちく
)
が
療治
(
れうぢ
)
をしてやつたお
禮
(
れい
)
に
貰
(
もら
)
つたものであつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
好奇の
粋客
(
すいきゃく
)
もしわが『矢筈草』の後篇を知らんことを望み玉はば
喜楽
(
きらく
)
可
(
か
)
なり
香雪軒
(
こうせつけん
)
可なり
緑屋
(
みどりや
)
またあしからざるべし随処の
旗亭
(
きてい
)
に八重を
聘
(
へい
)
して親しく問ひ玉へかし。
矢はずぐさ
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
そして
此
(
こ
)
の作はその意味として
可
(
か
)
なり成功したものでしょう。だが、これは僕自身としてのママへの希望ですが、ママは
何故
(
なぜ
)
、ひとのことなんか書いて
居
(
い
)
るのですか。
かの女の朝
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
大下宇陀児氏も
可
(
か
)
なり働き「或るローマンス」「山野先生の死」「秘密結社」などを発表しました。いずれも同氏が得意とする学生物でありまして、温情的な作でした。
探偵文壇鳥瞰
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
ある政党の如きは抽象的に漫然と積極主義を唱え、鉄道の敷設
可
(
か
)
なり、港湾の修築可なり、軍備の拡張また可なり、なんでもかでも百般の施設すべて積極的に引受ける。
選挙人に与う
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
必ずしも藤を春とし牡丹を夏とするの要なし。
梨
(
なし
)
、
西瓜
(
すいか
)
等また必ずしも秋季に属せずして
可
(
か
)
なり。
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
可
(
か
)
なり正確に分っているに反して、彼等は、女中が長吉や松永の不審な挙動を見た時間から、兇行も多分その頃行われたものであろうと推定しているに過ぎないのです。
湖畔亭事件
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
勿論
(
もちろん
)
、
此樣
(
こん
)
な
絶島
(
ぜつたう
)
の
事
(
こと
)
だから、
决
(
けつ
)
して
立派
(
りつぱ
)
な
建築
(
たてもの
)
ではない、けれど
可
(
か
)
なり
巨大
(
おほき
)
な
板家
(
いたや
)
で、
門
(
もん
)
には
海軍
(
かいぐん
)
の
家
(
いへ
)
と
筆太
(
ふでぶと
)
に
記
(
しる
)
され、
長
(
なが
)
き、
不恰好
(
ぶかくかう
)
な
室
(
へや
)
が
何個
(
いくつ
)
も
並
(
なら
)
んで
見
(
み
)
へるのは
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
秦野屋は
可
(
か
)
とも
否
(
ひ
)
ともいわず、きせるをくわえて、帰って行くかごかきの影を見送っている。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
室には、食器は一通りそなえてあるし、隅の書庫には、英独仏の聖書をはじめ、小説や雑誌などが
可
(
か
)
なりある、天井には、ベルンで見たような、担荷が二つかけてあった。
スウィス日記
(新字新仮名)
/
辻村伊助
(著)
まだこの小さな村が
洪水
(
おおみず
)
で荒されない前、この桑畑に人家が幾軒もあった頃、まだこの村の人が町や、他へ移って行かなかった前までは、人家も
可
(
か
)
なりあったので、その薬売は
僧
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
可
(
か
)
なりに重要なものであると思う、日本近代のアルピニストが、スウィスの山を恋う心は、王朝に於ける、宗教全盛時代の求法者が、天竺を慕う心にもまして、熱情的なものである
「続スウィス日記」発掘の始末:附「スウィス日記」の由来
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
可
(
か
)
なり濶い面積の平野に躑躅や山菖蒲が咲いてゐて高原氣分を漂はせてゐる荒寞の景が人を襲ふが、
此處
(
こゝ
)
は雪がまだ山々にむら
消
(
ぎえ
)
むら殘りの頃か、さなくば秋の夕べの物淋しい頃が
華厳滝
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
和名
(
わめい
)
に
漢字
(
かんじ
)
の
和訓
(
わくん
)
を
充當
(
じうたう
)
したものが、
理由
(
りいう
)
なく
誤訓
(
ごくん
)
された
惡例
(
あくれい
)
も
可
(
か
)
なりある。
国語尊重
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
從
(
したが
)
つて
又
(
また
)
、『
地方的
(
ちはうてき
)
又
(
また
)
は
國家的
(
こくかてき
)
の
偏見
(
へんけん
)
』からは
離脱
(
りだつ
)
してゐる
積
(
つも
)
りだけれども、
日本人
(
にほんじん
)
と、
日本語
(
にほんご
)
と、
日本
(
にほん
)
の
風俗
(
ふうぞく
)
と
自然
(
しぜん
)
とに
對
(
たい
)
して、まだ
可
(
か
)
なり
多
(
おほ
)
くの『
愛着
(
あいちやく
)
』を
持
(
も
)
つている
事
(
こと
)
は
爭
(
あらそ
)
はれない。
桜と狆と愛国心:コスモポリタンの心理
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
生活に生じて来る様々の現象にもやや
可
(
か
)
に処すことが出来るだろうと思って。
獄中への手紙:05 一九三八年(昭和十三年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
野蒜の
酢味噌
(
すみそ
)
は
可
(
か
)
、ひたし物の嫁菜は
苦
(
にが
)
かった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「お
可
(
か
)
しい子やな、
早
(
は
)
ようお眠んかいな。」
火
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
此処は低いが四方が開けているので
可
(
か
)
なり眺望が好い。野営地からは見えなかった五竜岳や鹿島槍岳が唐松岳の南に頭を
擡
(
もた
)
げて来た。
黒部川奥の山旅
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
惟
(
おも
)
ふに、
描
(
ゑが
)
ける
美人
(
びじん
)
は、
活
(
い
)
ける
醜女
(
しうぢよ
)
よりも
可
(
か
)
也
(
なり
)
。
傳
(
つた
)
へ
聞
(
き
)
く、
漢
(
かん
)
の
武帝
(
ぶてい
)
の
宮人
(
きうじん
)
麗娟
(
りけん
)
、
年
(
とし
)
はじめて十四。
玉
(
たま
)
の
膚
(
はだへ
)
艷
(
つや
)
やかにして
皓
(
しろ
)
く、
且
(
か
)
つ
澤
(
うるほ
)
ふ。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
マス君は
屡
(
しば/\
)
真直
(
まつすぐ
)
な鋭い剣を送つたが、
偶
(
たま/\
)
其れを避け外したカ君の
右腕
(
うわん
)
から血が流れた。
可
(
か
)
なり深い負傷であるに
拘
(
かゝは
)
らずカ君は戦闘を続けた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
士卒
(
しそつ
)
未
(
いま
)
だ
附
(
つ
)
かず、百
姓
(
せい
)
信
(
しん
)
ぜず。
人
(
ひと
)
微
(
び
)
にして
權
(
けん
)
輕
(
かろ
)
し。
願
(
ねが
)
はくは
君
(
きみ
)
の
寵臣
(
ちようしん
)
・
國
(
くに
)
の
尊
(
たつと
)
ぶ
所
(
ところ
)
を
得
(
え
)
て
以
(
もつ
)
て
軍
(
ぐん
)
を
監
(
かん
)
せしめば、
乃
(
すなは
)
ち
可
(
か
)
ならん
国訳史記列伝:04 司馬穰苴列伝第四
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
“可”の意味
《名詞》
(カ)成績や品質などの等級表示で、合格のための最低限のレベル。
(出典:Wiktionary)
可
常用漢字
小5
部首:⼝
5画
“可”を含む語句
可憐
可愛
不可
可恐
可哀
可笑
可惜
可怖
可傷
可怪
可厭
可憫
可怕
許可
可忌
可成
可哀想
可愛想
可訝
可懷
...