好人物こうじんぶつ
「安子や、一寸見ておくれ」 と千吉君は家へ帰って和服に着替えると直ぐに細君を呼んだ。出入り送り迎えは欠かさないが、着替えの手伝いまでしてくれる時代はもう疾うに過ぎ去っている。結婚して六七年になれば細君も良人を理解する。この人ならこれぐらいで …
作品に特徴的な語句
良人りょうじん でか 下手ぺた おろ ひま 機会きっかけ かい いず たった ぴき ほん 下手したて くら 何方どなた とど いで はず 困難わけ おく けい したた あた ひと 洒々しゃしゃ はぐ がわ さしはさ よんどこ 退 くつが 覗見すきみ しゃが はず いじ くつ まこと 目的あて 目利めき 穿うが あつ しとや 次第わけ あらた 耳敏みみざと 最早もう 普請ぶしん やに おそ おのずか むね かな いやし まず なす つね はず にく 悉皆すっかり かこ 彼処あすこ しょう やす たた 資本もと かたわら いと 何人だれ とげ おし 出入ではい 冷水ひや 周囲あたり 面当つらあ 先方むこう またが あんま さい きま 鰹節かつぶし
題名が同じ作品
好人物 (新字新仮名)豊島与志雄 (著)