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支
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か
ふりがな文庫
“
支
(
か
)” の例文
枕は
脂染
(
あぶらじ
)
みた木枕で、気味も悪く頭も痛い。私は持合せの手拭を巻いて
支
(
か
)
った。布団は垢で
湿々
(
じめじめ
)
して、何ともいえない臭がする。
世間師
(新字新仮名)
/
小栗風葉
(著)
「水雷室の
艙口
(
ハッチ
)
を閉めろ! スパイキを持って来い! スパイキを! 甲板と艙口の間に、スパイキを突っ
支
(
か
)
え!」
ウニデス潮流の彼方
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
と云ったが、抜き身を地へ置くと、その手を頤の下へ
支
(
か
)
い、眉根へ寄せたがために、藪睨みのようになって見える
瞳
(
め
)
で、つくづくとお浦の顔を見詰め
血曼陀羅紙帳武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
なにしろ窓には内部から桟が下ろしてあることではあり、表にも裏にも中から心張棒が
支
(
か
)
ってあった事実から見て自殺という説には疑いを挾む余地がなかった。
釘抜藤吉捕物覚書:01 のの字の刀痕
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
両手を腹に
支
(
か
)
つて、顔を強く
顰
(
しか
)
めて、お由は棒の様に突立つたが、
出掛
(
でがけ
)
に言つた事を松太郎に聞かれたと思ふと、言ふ許りなき怒気が肉体の
苦痛
(
くるしみ
)
と共に発した。
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
大藏は
密
(
そっ
)
と
後
(
あと
)
へ廻って、三尺の
開戸
(
ひらきど
)
を見ますと、慌てゝ締めずにまいったから、戸がばた/\
煽
(
あお
)
るが、外から締りは附けられませんから石を
支
(
か
)
って置きまして、
独言
(
ひとりごと
)
に
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
さうすると、彼等は折重なつて倒れ、それから級長の高い椅子で、
支棒
(
つゝかひぼう
)
を
支
(
か
)
はれるのであつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
⦆——⦅えい、この悪党め!⦆と署長は首を振り立てながら、側腹に手を
支
(
か
)
って言うのだ。
死せる魂:02 または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
君は自分の室の時計に綿様のものを
支
(
か
)
って、時報を鳴らなくした筈だったね。
後光殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
それから水を含んだが、かたく食いしばった広太郎の歯、容易なことでは開こうとしない。気がついて抜いたのは
小柄
(
こづか
)
である。歯の間へソロソロと
支
(
か
)
う。
剣侠受難
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
恁う言つて、お由は腰に
支
(
か
)
つた右手を延べて、燃え去つた爐の柴を燻べる。髮のおどろに亂れかゝつた、その赤黒い大きい顏には、痛みを怺へる苦痛が刻まれてゐる。
赤痢
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
と思って二畳の処を開けに掛ると、
栓張
(
しんばり
)
が
支
(
か
)
ってあって
唐紙
(
からかみ
)
が明きません。
松と藤芸妓の替紋
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ちょうど
支
(
か
)
い物を当てがったような恰好になる。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
恁
(
か
)
う言つて、お由は腰に
支
(
か
)
つた右手を延べて、燃え去つた炉の柴を
燻
(
く
)
べる。髪のおどろに乱れかかつた、その赤黒い大きい顔には、痛みを
怺
(
こら
)
へる
苦痛
(
くるしみ
)
が刻まれてゐる。
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
廊下に向かった
巌丈
(
がんじょう
)
な扉へ、錠をしっかり
卸
(
おろ
)
してから、沙漠に面した
玻璃
(
ガラス
)
窓へも用心の為に鍵を
支
(
か
)
い、レースの
窓掛
(
カアテン
)
を引いてから、虫捕香水を布団へ振りかけ、それで安心したと見え
木乃伊の耳飾
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
左門は、やがて地に腹這い、蛇が鎌首を持ち上げるように、首を上げ、頤の下へ両手を
支
(
か
)
い、栞の姿をながめていた。栞は、そんなこととも知らず、片腕を枕にして、眠りつづけていた。
血曼陀羅紙帳武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
支
常用漢字
小5
部首:⽀
4画
“支”を含む語句
支那人
支那
支障
支柱
突支棒
支流
差支
支配人
一支
支棒
支度
御差支
気支
突支
切支丹宗
支出
支那海
支那街
切支丹
干支
...