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角
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か
ふりがな文庫
“
角
(
か
)” の例文
郊外生活の地続き、猫の額ほどな
空地
(
あきち
)
に十歩の春を
娯
(
たのし
)
まうとする花いぢりも、かういふ
輩
(
てあひ
)
に
遭
(
あ
)
つては
何
(
なに
)
も
角
(
か
)
も滅茶苦茶に荒されてしまふ。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
貴女
(
あなた
)
をお
疑
(
うたが
)
ひ
申
(
まを
)
すんぢやない。もと/\
封
(
ふう
)
の
切
(
き
)
れて
居
(
ゐ
)
る
手紙
(
てがみ
)
ですから、たとひ
御覽
(
ごらん
)
に
成
(
な
)
つたにしろ、
其
(
それ
)
を
兎
(
と
)
や
角
(
か
)
う
言
(
い
)
ふのぢやありません。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
この重い動かぬ体を動かすことは? いや出来ようが出来まいが、何でも
角
(
か
)
でも動かねばならぬ、
仮令
(
たとえ
)
少しずつでも、一時間によし半歩ずつでも。
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
成程
(
なるほど
)
それも一説だが、けれども和蘭人が何も
角
(
か
)
も一々飜訳するものじゃない。僕は
先頃
(
せんころ
)
横浜に
行
(
いっ
)
て
呆
(
あき
)
れて
仕舞
(
しまっ
)
た。この
塩梅
(
あんばい
)
では
迚
(
とて
)
も蘭学は役に立たぬ。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
雪江さんの言草が
可笑
(
おかし
)
かったばかりじゃない。実は胸に余る嬉しさやら、何やら
角
(
か
)
やら
取交
(
とりま
)
ぜて高笑いしたのだ。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
▼ もっと見る
「若旦那のお供をして参りましたから斯様な目に逢いましたので、御検死沙汰から何や
角
(
か
)
や貧乏の中で仕様が有りませんから、私は死ぬより
外
(
ほか
)
に仕様が有りません」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
貴嬢
(
あなた
)
だから何も
角
(
か
)
もお話しますがネ——矢張有るんですよ——つまり、私の
不束
(
ふつつか
)
故に、
良人
(
をつと
)
に満足を与へることが、出来ないのですから、罪は無論私にありますけれど
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
又人生に社会的
価値
(
ヴァリュー
)
とも名づくべきもの之れ有りとせば、其は長寿に在るのではなくて、其人格と事業とが四囲及び後代に及ぼす感化・影響の如何に在りと信じて居た、今も
角
(
か
)
く信じて居る。
死生
(新字新仮名)
/
幸徳秋水
(著)
「狗だつて、そんなら飼主から肉代を弁償させるまでの事さ。」判事は何でも
角
(
か
)
でも法律で押し通したいらしかつた。「そんな狗を飼ふなんて
怪
(
け
)
しからん事だ。」
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
尤も許しさえしたら、何も
角
(
か
)
も
抛
(
ほっ
)
て置いて
匇々
(
さっさ
)
と帰るかも知れぬが、兎も角も職分だけは
能
(
よ
)
く尽す。
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
周旋
(
とりもっ
)
て
貰
(
もら
)
ッて課長さんに取入ッて置きゃア、
仮令
(
よし
)
んば今度の復職とやらは出来ないでも、また先へよって何ぞれ
角
(
か
)
ぞれお世話アして下さるまいものでも無いトネー、そうすりゃ
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
今にも
貴嬢
(
あなた
)
を
打擲
(
ちやうちやく
)
なさるかと、お側に居る私さへ身が
慄
(
ふる
)
ひました——それに奥様の悪態を御覧遊ばせ、恩知らずの、
人非人
(
にんぴにん
)
の、
何
(
なん
)
の
角
(
か
)
のと、
兎
(
と
)
ても口にされる訳のものでは御座いませぬ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
長「いえ、お前が全く
然
(
そ
)
う云う心ならば、
私
(
わし
)
は親父に話をするよ、お前は大変親父の気に入ってるよ、どうも
沈着
(
おちつき
)
があって、器量と云い、物の云いよう、何や
角
(
か
)
や
彼
(
あ
)
れは別だと云って居るよ」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
南画にはまだ解らない
点
(
ところ
)
もたんとあつたが、女の事だけは何も
角
(
か
)
も大抵知り抜いた積りでゐた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
先月は都合が悪くて送金しなかったから、
責
(
せめ
)
て此内十円だけは送ろうと、紙入の奥に別に紙に包んで入れて置いたのが、お糸さんの事や何や
角
(
か
)
やに
取紛
(
とりまぎ
)
れてまだ其儘になっている。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
今は成り果てて仕舞ひました、何だ
角
(
か
)
だと取られる
税
(
もの
)
は多くなる、
積
(
と
)
れる
作物
(
もの
)
に変りは無い、其れで山へも入ることがならねい、草も
迂濶
(
うつかり
)
苅
(
か
)
ることがならねい、
小児
(
こども
)
は学校へ
遣
(
や
)
らにやならねい
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
甲「此の筆なるものゝ父は長らく病中
夜分
(
よる
)
もおち/\眠りもせずに看病を致して、何も
角
(
か
)
も売尽し、其の日に迫って袖乞に迄出る事を支配をも致しながら知らん事は有るまい、全く存ぜずに居ったか」
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
若し然うなったら……と目を
開
(
あ
)
いて夢を見ていたのも
昨日
(
きのう
)
や今日の事でないから、何でも
角
(
か
)
でも東京へ出たいのだが、さて困った事には、珍しくもない話だけれど、金の
出処
(
でどころ
)
がない。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
「いや御尤もの事で。」と
質問者
(
きゝて
)
はそれだけで
何
(
なに
)
も
角
(
か
)
も飲み込めたらしい悧巧さうな顔をした。「してみますと、議会での大演説などは、お支度になかなかお手間が取れる事でせうな。」
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「お宅に通ふのが知れると、直ぐ
何
(
なん
)
の
角
(
か
)
のと言ひ触らされるんですからね。」
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“角”の解説
角(つの)とは、動物の主に頭部にある堅く突き出た構造のこと。また、それに似た形状のものを指して角と呼ぶこともある。
(出典:Wikipedia)
角
常用漢字
小2
部首:⾓
7画
“角”を含む語句
小角
角力
一角
角立
四角
角燈
角町
直角
触角
折角
兎角
巌角
角々
鹿角
稜角
真四角
角兵衛獅子
三角形
角度
衝角
...