“巌角”のいろいろな読み方と例文
旧字:巖角
読み方割合
いわかど75.0%
がんかく12.5%
いはかど8.3%
いわ4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ところどころの巌角いわかどに波くだけ散る。秋。成経浜辺はまべに立って海のかなたを見ている。康頼岩の上に腰をおろして木片きぎれにて卒都婆そとばをつくっている。
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
彼岸ひがんに達せんとすれどもながれ急なればすみやかに横断すべくもあらず。あるひは流に従つて漂ひあるひは巌角がんかくぢていこひ、おもむろにその道を求めざるべからず。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
僕は、この男は導者だといふことを意識してゐるのみで、あとは分からずに附いて行くに、導者は突如として或る巌角いはかどから僕の手を捉へて左手へ飛び下りた。
ヴエスヴイオ山 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
巌角いわ突出つきい巌石がんせきの砕けて一面にころばっている坂道は、草鞋わらじの底を破って足の裏の痛きことおびただしく、折から雲霧は山腹を包んで、雨はザアザア降って来れば
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)