“巌乗”のいろいろな読み方と例文
旧字:巖乘
読み方割合
がんじょう90.0%
がんじよう10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
重太郎兄さんは朝寝が好きで、房松兄さんは鶏のように早起きで、一方は弱虫で一方は巌乗がんじょうで、一方は金遣いが荒くて、一方はケチで
その養子というのは、日にやけた色の赤黒い、巌乗がんじょうづくりの小造こづくりな男だっけ。何だか目の光る、ちときょときょとする、性急せっかちな人さ。
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その後家の都合で不要になつた巌乗がんじような角風呂が、持込まれることになつたのであつたが、湯殿が破損してから間もなく、そのをけにもすきができてしまつた。
風呂桶 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
鍛冶屋の亭主は巌乗がんじような五十男で、これまでつひぞ寺におまゐりしたことなどはない男であつたが、その坊主が来て門に立つて読経どきやうしてゐると、たちまち深い感動に心を動かされたらしく
ある僧の奇蹟 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)