巌乗がんじよう)” の例文
旧字:巖乘
その後家の都合で不要になつた巌乗がんじような角風呂が、持込まれることになつたのであつたが、湯殿が破損してから間もなく、そのをけにもすきができてしまつた。
風呂桶 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
鍛冶屋の亭主は巌乗がんじような五十男で、これまでつひぞ寺におまゐりしたことなどはない男であつたが、その坊主が来て門に立つて読経どきやうしてゐると、たちまち深い感動に心を動かされたらしく
ある僧の奇蹟 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)