“莎草”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くぐ25.0%
しゃそう25.0%
くゞ12.5%
しやさう12.5%
クヾ12.5%
ハマスゲ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ただ袖中抄を引いて莎草くぐを編みて袋にしたるをくぐつというとのみあって、その語と傀儡子との関係には及んでいないのである。
私はまた莎草しゃそう科の一種である「しまてんつき」が熱湯の流れているところに最も鮮やかな色を見せて茂っており冷めた湯の流れているところでは貧弱な生存を続けているのを見た。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)
袖中抄に「裹」字をよみて、莎草くゞを編みて袋にしたるをいふ也、万葉集抄には、細き縄を持物入るゝものにして、田舎の者の持つなりといへり。これらは物異なれば名義もおなじからぬにや。
灌木はミヤマはんの木のせさらばひたるがわづかに数株あるのみ、初めは草一面、後は焦沙せうさ磊々らい/\たる中に、虎杖いたどり鬼薊おにあざみ及び他の莎草しやさう禾本くわほん禿頭とくとうに残れる二毛の如くに見るも、それさへせて
霧の不二、月の不二 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
さうした霊物を入れる神聖な容器が、所謂、莎草クヾで編んだくゞつこであつたのだらう。さう考へて見ると、此言葉の語原にも、見当がつく。
莎草ハマスゲで編んだふくろを持つたからの名だと言ふくゞつの民は、実は平安朝の学者の物好きな合理観から、今におき、大陸・半島或は欧洲に亘る流民と一つ種族の様に見られて居る。