“梳(か)” の例文
髪も少し濡れたとみえて、ほつれ毛の渦(うず)が、象牙(ぞうげ)の白さへペッタリとついているのを、指で梳(か)いて櫛巻(くしまき)の根へなでつけながら
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
津田は水盤に溢(あふ)れる水を眺めていたに違(ちがい)なかった。姿見(すがたみ)に映るわが影を見つめていたに違なかった。最後にそこにある櫛(くし)を取って頭まで梳(か)いてぐずぐずしていたに違なかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)