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夫
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か
ふりがな文庫
“
夫
(
か
)” の例文
茲より
爲
(
し
)
ては踈大なる錯謬に陷りて、
夫
(
か
)
の日月の蝕、旱魃、洪水の災も、人君の政治に關係せりと云ふ妄想を生ずるに至る可し。
尚白箚記
(旧字旧仮名)
/
西周
(著)
夫
(
か
)
の漢の文皇帝を異代の主と為す、と云っているのは、腑に落ちぬ言だが、其後に
直
(
ただち
)
に、倹約を好みて人民を安んずるを以てなり、とある。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
漁史は、錨綱を繰り放つ役、船頭は
戕牁
(
かし
)
突
(
つつ
)
く役にて、前々夜、
夫
(
か
)
のお茶屋
釣聖
(
ちょうせい
)
のかかりという、
切
(
きり
)
っぷの大巻きに
鈎尖
(
はりさき
)
の漂う加減に舟を停めぬ。
大利根の大物釣
(新字新仮名)
/
石井研堂
(著)
夫
(
か
)
の道學先生の説く所を聞かずや、何ぞ其の拘々として缺々たる。彼等は、人の作りたるものを以て、天の造りたるものを律せむとするものに非ずや。
美的生活を論ず
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
内新好
(
ないしんかう
)
が『
一目
(
ひとめ
)
土堤
(
づゝみ
)
』に
穿
(
ゑぐ
)
りし
通
(
つう
)
仕込
(
じこみ
)
の
御
(
おん
)
作者
(
さくしや
)
様方
(
さまがた
)
一連
(
いちれん
)
を云ふなれば、其
職分
(
しよくぶん
)
の
更
(
さら
)
に
重
(
おも
)
くして
且
(
か
)
つ
尊
(
たふと
)
きは
豈
(
あ
)
に
夫
(
か
)
の
扇子
(
せんす
)
で
前額
(
ひたひ
)
を
鍛
(
きた
)
へる
野
(
の
)
幇間
(
だいこ
)
の
比
(
ひ
)
ならんや。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
▼ もっと見る
曾皙曰く、
夫
(
か
)
の三子者の言は何如。子曰く、亦各その志を言えるのみ。曰く、夫子何ぞ由を哂える。
孔子
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
あきらめがついた上で
夫
(
か
)
の天命を楽しんでといふやうな楽しむといふ域には至らなかつたかと思ふ。
病牀六尺
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
夫
(
か
)
の
穰苴
(
じやうしよ
)
の
區區
(
くく
)
として
小國
(
せうこく
)
の
爲
(
た
)
めに
師
(
し
)
を
行
(
や
)
るが
若
(
ごと
)
き、
何
(
なん
)
ぞ
司馬
(
しば
)
の
兵法
(
へいはふ
)
の
(三九)
揖讓
(
いふじやう
)
に
及
(
およ
)
ぶに
暇
(
いとま
)
あらんや。
世
(
よ
)
既
(
すで
)
に
司馬
(
しば
)
の
兵法
(
へいはふ
)
多
(
おほ
)
し、
故
(
ゆゑ
)
を
以
(
もつ
)
て
論
(
ろん
)
ぜず、
穰苴
(
じやうしよ
)
の
列傳
(
れつでん
)
を
著
(
あらは
)
す。
国訳史記列伝:04 司馬穰苴列伝第四
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
彼は吾人を以て
夫
(
か
)
の宗教家若しくは詩人、哲学者が
世界的
(
ウヲルドリイ
)
と呼べるところの事業に渉らずんば無益の文章なりと曰ひたるが如く言へり。
如何
(
いか
)
なれば彼の眼
斯
(
かく
)
の如く斜視する乎。
明治文学史
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
夫
(
か
)
の
絶
(
た
)
えて
此
(
この
)
氣
(
き
)
なき者の若きは、
鄙夫
(
ひふ
)
小人と爲す、
碌碌
(
ろく/\
)
として
算
(
かぞ
)
ふるに足らざるもののみ。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
若し此事が
夫
(
か
)
の
六号活字子
(
ごうかつじし
)
の耳に入って、
雪江
(
せっこう
)
の親達は
観世撚
(
かんぜより
)
を
撚
(
よ
)
ってるそうだ、
一寸
(
ちょっと
)
珍
(
ちん
)
だね、なぞと
素破抜
(
すっぱぬ
)
かれては余り名誉でないと、名誉心も手伝って、急に
始末気
(
しまつぎ
)
を出し
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
コレアルハ
六朝
(
りくちょう
)
ヨリ始ル。然レドモ唐宋大賢ノ文ヲ
観
(
み
)
ルニ直ニ
胸臆
(
きょうおく
)
ヲ抒シ
通暢
(
つうちょう
)
明白ニシテ切ニ事理ニ当ル。
夫
(
か
)
ノ彫虫
篆刻
(
てんこく
)
スル者トハ
背馳
(
はいち
)
セリ。名ハ集ナリトイヘドモ実ハ子ナリ。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
長沮
(
ちょうそ
)
・
桀溺
(
けつでき
)
耦
(
なら
)
びて耕す。孔子之を
過
(
よ
)
ぎり、子路をして
津
(
しん
)
を問わしむ。長沮曰く、
夫
(
か
)
の
輿
(
よ
)
を執る者は誰と為すと。子路曰く、孔丘と為すと。曰く、是れ魯の孔丘かと。曰く、是なりと。
論語物語
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
しかし
夫
(
か
)
の名取に至っては、その
肯
(
あえ
)
て
軽々
(
かろがろ
)
しく仮借せざる所であるらしい。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
三奉行大憤激して吟味することにも相成り候わば、小子深望の事に候えば、その節
株連
(
しゅれん
)
も
蔓延
(
まんえん
)
も構わず、腹一杯天下の正気を振うべし。事
未
(
いま
)
だここに至らざれば、安然として獄に坐し
夫
(
か
)
の天命を
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
夫
(
か
)
の
畝傍山
(
うねびやま
)
の
東南
(
たつみのすみ
)
橿原
(
かしはら
)
の
地
(
ところ
)
を観れば、蓋し国の
墺区
(
もなか
)
ならむ、
可治之
(
みやこつくるべし
)
。
二千六百年史抄
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
夫
(
か
)
の道學先生の如き、若し眞に世道人心の爲に計らむと欲せば、須らく率先して今日の態度を一變せざるべからず。
美的生活を論ず
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
予
少
(
わか
)
きより日に弥陀仏を念じ、行年四十以後、其志
弥々
(
いよいよ
)
劇
(
はげ
)
しく、口に名号を唱え、心に
相好
(
そうごう
)
を観じ、行住
坐臥
(
ざが
)
、暫くも忘れず、造次
顛沛
(
てんぱい
)
も必ず是に於てす、
夫
(
か
)
の堂舎
塔廟
(
とうびょう
)
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
理も亦此の如く、苟も二物有る以上は細大遺す事無くして、一定必然の者たりと云ふ一端は知れども、其全體は知るに由無き也。此言
夫
(
か
)
の世人の惑を解くに足らん歟。(明治壬申三月稿)
尚白箚記
(旧字旧仮名)
/
西周
(著)
紅塵万丈
(
こうじんばんじょう
)
の中この一小閑地を残して荒涼たる山間の趣を留む、
夫
(
か
)
の
錙銖
(
ししゅ
)
を争ふ文明開化なる者に疑ひなき能はざるなり。
不折
(
ふせつ
)
が画く所、未来の神田川、また余輩と感を同じうせし者あるに因るか。
四百年後の東京
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
子路、
子羔
(
しこう
)
をして
費
(
ひ
)
の
宰
(
さい
)
たらしむ。子曰く、
夫
(
か
)
の人の子を
賊
(
そこな
)
うと。子路曰く、
民人
(
みんじん
)
あり、
社稷
(
しゃしょく
)
あり、何ぞ必ずしも書を読みて、然る後に学びたりと為さんやと。子曰く、是の故に
夫
(
か
)
の
佞者
(
ねいしゃ
)
を
悪
(
にく
)
むと。
論語物語
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
極めて俗なれども
厭
(
あ
)
くことなく、人をして覚えず巻を終へしむ。
夫
(
か
)
の蓮如の「御文章」は彼れが理想の文学なりと聞きつれども彼れの文は単に文のみとして論ずるも蓮如に勝ること数等也と云ふべし。
明治文学史
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
然レドモ東西隔絶スルコト千里余ナリ。
夫
(
か
)
ノ羽族ノ序ヲ
逐
(
お
)
ヒ影ヲ
聯
(
つら
)
ネテ
飲啄
(
いんたく
)
相離ルヽコトナキガ如クナルコト能ハズ。悲ミ中ヨリ生ジ老涙
腮
(
さい
)
ニ交ル。コレガタメニ
竟夕
(
きょうせき
)
寧
(
やす
)
カラズ。坐シテ以テ
旦
(
あした
)
ヲ待ツ。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
夫
(
か
)
の僞學と云ひ、腐儒と云ひ、方便主義と云ふが如きものは、畢竟是の人生の歸趣に關する本末を顛倒したるところに生ずる病的現象に外ならざるのみ。
美的生活を論ず
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
“夫”の意味
《名詞》
(おっと、古・つま)男性の配偶者。
(出典:Wiktionary)
“夫”の解説
夫 (おっと)は、結婚している男性を指す。配偶者(妻)や家族との関係や、社会的、法的な位置づけは時代や文化によって多様である。
(出典:Wikipedia)
夫
常用漢字
小4
部首:⼤
4画
“夫”を含む語句
大丈夫
丈夫
夫婦
情夫
夫人
老夫
車夫
漁夫
大夫
太夫
猟夫
樵夫
水夫
密夫
豈夫
鰥夫
夫婦喧嘩
武夫
女丈夫
入夫
...