“紅塵万丈”の読み方と例文
読み方割合
こうじんばんじょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
択(よ)ってあるいていると、いつの間(ま)にか紅塵万丈(こうじんばんじょう)の都会に住んでる気はなくなって、山の中へ迷い込んだような心持ちになるに相違ないです
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
紅塵万丈(こうじんばんじょう)の中この一小閑地を残して荒涼たる山間の趣を留む、夫(か)の錙銖(ししゅ)を争ふ文明開化なる者に疑ひなき能はざるなり。不折(ふせつ)が画く所、未来の神田川、また余輩と感を同じうせし者あるに因るか。
四百年後の東京 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
居ながらにして幽邃閑寂(ゆうすいかんじゃく)なる山峡(さんきょう)の風趣(ふうしゅ)を偲(しの)び、渓流(けいりゅう)の響(ひびき)の潺湲(せんかん)たるも尾の上の桜(さくら)の靉靆(あいたい)たるもことごとく心眼心耳に浮び来り、花も霞(かすみ)もその声の裡(うち)に備わりて身は紅塵万丈(こうじんばんじょう)の都門にあるを忘るべし
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)