“猟夫”のいろいろな読み方と例文
旧字:獵夫
読み方割合
かりゅうど36.8%
かりうど15.8%
りょうし15.8%
さつお10.5%
りょうふ10.5%
さつを5.3%
ハンター5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しか猟夫かりゅうどが此の様子を見て居りはせぬかと絹川の方を眺めますれど、只水音のみでございまして往来は絶えた真の夜中でございます。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
なれど「れぷろぼす」は、性得しやうとく心根こころねのやさしいものでおぢやれば、山ずまひのそま猟夫かりうどは元より、往来の旅人にも害を加へたと申す事はおりない。
きりしとほろ上人伝 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
占めようと、右の猟夫りょうしが夜中真暗まっくらな森を徜徉さまよううちに、青白い光りものが、目一つの山の神のように動いて来るのに出撞でっくわした。
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
基経は何時かは茅原かやはら猟夫さつお太刀たちを合わすようなことになりはしないかと、二人がねらい合っている呼吸いきづかいを感じずにいられなかった。
姫たちばな (新字新仮名) / 室生犀星(著)
要らぬ匿い立てとは何を申すか! よしんば当院に逃げ込んだがまことであろうと、窮鳥きゅうちょうふところに入る時は猟夫りょうふもこれを殺さずと申す位じゃ。
この歌の近くに、「山辺には猟夫さつをのねらひかしこけど牡鹿をじか鳴くなり妻のり」(巻十・二一四九)というのがあるが、この方は常識的に露骨で、まずいものである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
この鼻の良い恋の猟夫ハンターは、若い尼の態度に、多少のおそれとうたがいはあるにしても、少しも自分を嫌う様子の無いことを早くも見て取ったのです。
百唇の譜 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)