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拭
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か
ふりがな文庫
“
拭
(
か
)” の例文
不思議なことには、熱い涙が人知れず其顔を流れるといふ様子で、時々
啜
(
すゝ
)
り上げたり、
密
(
そつ
)
と鼻を
拭
(
か
)
んだりした。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
母は
固
(
もと
)
より泣いた、快活な父すら目出度い目出度いと言いながら、
頻
(
しきり
)
に咳をして
涕
(
はな
)
を
拭
(
か
)
んでいた。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
「
鼻汁
(
はな
)
をたらしていると、東京へ行って笑われるで、
綺麗
(
きれい
)
に行儀をよくしているだぞ。」と、父親はお庄の
涕汁
(
はな
)
なぞを
拭
(
か
)
んでやった。気の荒い父親も旅へ出てからの妻や子に対する心持は優しかった。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
終
(
しまい
)
には絹
手帕
(
ハンケチ
)
も鼻を
拭
(
か
)
んで捨て、香水は惜気もなく
御紅閨
(
おねま
)
に振掛け、気に入らぬ髪は
結立
(
ゆいたて
)
を
掻乱
(
かきこわ
)
して二度も三度も結わせ、夜食好みをなさるようになって、
糠味噌
(
ぬかみそ
)
の新漬に
花鰹
(
はながつお
)
をかけさせ
旧主人
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
拭
常用漢字
中学
部首:⼿
9画
“拭”を含む語句
手拭
拭掃除
濡手拭
払拭
西洋手拭
手拭掛
一拭
押拭
古手拭
拭布
手拭地
置手拭
尻拭
白手拭
掛手拭
汗拭
半拭
靴拭
拭込
拭巾
...