“一拭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いっしき33.3%
いっしょく33.3%
ひとぬぐ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そしてなお余滴よてきまで舌なめずるごとく飲みほして、これを懐紙で一拭いっしき
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
新政府が立ち、すべて「北条九代」の社会は一拭いっしょくされたようでも、広汎な土壌に潜む旧幕人たちの生命綱いのちづなは、まだどこかで息をしているにちがいない。
うろこの落ちたすずきひれを真水で洗う、手の悪い魚売人には似たれども、その儀では決してない。姥殿、此方こなた一拭ひとぬぐい、清めた上で進ぜまいかの。
天守物語 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)