“屈(か)” の例文
総監は巨躯を屈(か)がめ、一分刈の丸い顱頂の上を暴風が吹き過ぎるのを待っていたが、大体もう頃合だと思ったか白皙な面をあげると
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
満身の自負心は鬱勃(うつぼつ)として迸(ほと)ばしらんとする。しかし彼は黙然としていた。そして肩に受けた無双の大力に押されて、意気地なくも身体が折れ屈(か)がむまでに押え付けられてしまった。
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)
全身を海に投げる様に前に屈(か)がめ、又出来る丈胸を張つて後に反(そ)つた。
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)