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芟
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か
ふりがな文庫
“
芟
(
か
)” の例文
清閑
(
せいかん
)
消シガタシ。
乃
(
すなわ
)
チ
巾箱
(
きんそう
)
ヲ開キ
客歳
(
かくさい
)
ノ詩ヲ閲シテ煩ヲ
芟
(
か
)
リ冗ヲ除キテ一百首ヲ得タリ。
窃
(
ひそか
)
ニ浪仙ニ擬シ詩ヲ祭リテ労ニ報フ。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
要するに苦悩なるが故に
芟
(
か
)
り除かんと欲し、甘き苦悩なるが故に割愛を
難
(
かたん
)
ずるのである。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
その
後
(
のち
)
十一の秋、母親が
歿
(
みまか
)
ると、双葉にして
芟
(
か
)
らざればなどと、差配佐次兵衛、講釈に聞いて来たことをそのまま言出して、合長屋が協議の上、欠けた火鉢の灰までをお
銭
(
あし
)
にして
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それは戦乱の世なら
萱
(
かや
)
や
薄
(
すすき
)
のように
芟
(
か
)
り倒されるばかり、平和の世なら自分から志願して
狂人
(
きちがい
)
になる位が
結局
(
おち
)
で、社会の難物たるに
止
(
とどま
)
るものだが、定基は
蓋
(
けだ
)
し丈の高い人だったろう。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
右、臣伏して
見
(
おもんみ
)
れば、
去
(
い
)
にし延喜元年の官符、已に権貴の山川を規錮し、勢家の田地を侵奪することを禁じ、州郡の枳棘を
芟
(
か
)
り、兆庶の蟼蠈を除く。吏治施し易く、民居安きを得たり。
濫僧考:河原者・坂の者・宿の者・非人法師
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
▼ もっと見る
善も投げ悪も投げ、
父母
(
ちちはは
)
の生れない先の姿も投げ、いっさいを
放下
(
ほうげ
)
し尽してしまったのです。それからある
閑寂
(
かんじゃく
)
な所を選んで小さな
庵
(
いおり
)
を建てる気になりました。彼はそこにある草を
芟
(
か
)
りました。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
やうやう昇れる
利鎌
(
とかま
)
の月は
乱雲
(
らんうん
)
を
芟
(
か
)
りて、
逈
(
はるけ
)
き
梢
(
こずゑ
)
の
頂
(
いただき
)
に
姑
(
しばら
)
く掛れり。
一抹
(
いちまつ
)
の
闇
(
やみ
)
を透きて士官学校の森と、その中なる兵営と、その隣なる町の
片割
(
かたわれ
)
とは、
懶
(
ものう
)
く寝覚めたるやうに
覚束
(
おぼつか
)
なき形を
顕
(
あらは
)
しぬ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
近ごろその
草藁
(
そうこう
)
を持し来つて余に示す。余巻を開き、細玩するに、複する者は
之
(
これ
)
を
芟
(
か
)
り、
闕
(
か
)
く者は
之
(
これ
)
を補ひ、
譌
(
なま
)
る者は
之
(
これ
)
を正し、綜核究窮、直ちに原書の
蘊奥
(
うんおう
)
を
尽
(
つく
)
す。
其
(
その
)
紹述の功勤めたりと
謂
(
い
)
ふ可し。
杉田玄白
(新字新仮名)
/
石原純
(著)
その
攅
(
あつ
)
めたる
眉
(
まゆ
)
と
空
(
むなし
)
く
凝
(
こら
)
せる目とは、体力の
漸
(
やうや
)
く衰ふるに反して、精神の
愈
(
いよい
)
よ興奮するとともに、思の
益
(
ますま
)
す
繁
(
しげ
)
く、益す乱るるを、従ひて
芟
(
か
)
り、従ひて解かんとすれば、なほも繁り、なほも乱るるを
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
芟
漢検1級
部首:⾋
7画
“芟”を含む語句
芟除
芟夷
芟払
芟艾