日記よりにっきより
六日———— 雨だらうと思つたのに案外な上天気。和らかな日影が椽側の障子一ぱいに射してゐる。 書椽の方の障子一枚開くと真青な松の梢と高い晴れた空が覗かれる。波の音も聞こえぬ。サフランの小さい花がたつた一つ咲いてゐる。 穏やかな、静かな朝だ。 …
題名が同じ作品
日記より (新字新仮名)三好十郎 (著)
日記より (新字旧仮名)牧野信一 (著)