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赧
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か
ふりがな文庫
“
赧
(
か
)” の例文
児玉先生とこの話をした時、私は恥かしさで
真
(
ま
)
っ
赧
(
か
)
になったが、よいあんばいに児玉さんは私たちの夫婦関係の真相を知らない。
鍵
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
お静は真っ
赧
(
か
)
になって
俯向
(
うつむ
)
きました。赤い
手絡
(
てがら
)
、赤い
襷
(
たすき
)
、白い二の腕を覗かせて、
剃刀
(
かみそり
)
の扱いようも思いの外器用そうです。
銭形平次捕物控:023 血潮と糠
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
こちらが照れてしまうほど
真
(
ま
)
ッ
赧
(
か
)
になり、大きな
身体
(
からだ
)
をもじもじさせ、スカアトの
襞
(
ひだ
)
を直したりして
体裁
(
ていさい
)
を
繕
(
つくろ
)
ってから、大急ぎで
駆
(
か
)
け去ってしまいました。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
士官の顔が
襟
(
えり
)
まで
真
(
ま
)
っ
赧
(
か
)
になったのが
後
(
うしろ
)
からも認められたが、途端に彼の声も興奮したような
顫
(
ふる
)
えを帯びて止めどもなく大きくなって行った。
細雪:03 下巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
直
(
す
)
ぐ、あなたの来ていないのに気づくと、笑いかける内田さん、中村
嬢
(
じょう
)
の顔にも答えず、
真
(
ま
)
ッ
赧
(
か
)
な顔をして、そのまま宿舎にとび
込
(
こ
)
みました、と、後ろから、花やいだ笑い声が、追い駆けてきて
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
▼ もっと見る
含羞
(
はにか
)
みながら
俯向
(
うつむ
)
いた途端に、見る見る顔を
真
(
ま
)
っ
赧
(
か
)
にして燃えるように上気して行くのに心づいた。
細雪:01 上巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
フォークやナイフが
不揃
(
ふぞろ
)
いであったり足りなかったりして、時々カタリナは手づかみで物を食べていたが、そんなところを
偶〻
(
たまたま
)
客に見付けられると
真
(
ま
)
っ
赧
(
か
)
な顔をするので
細雪:01 上巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
真
(
ま
)
っ
赧
(
か
)
な顔をして、「あのう、———あのう、———」とヘドモドするばかりなので、「如何です」と、紳士は二三度そう云いながら立っていたが、とうとう断念したらしく
細雪:01 上巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「輝雄ちゃんその友達に見られて、
真
(
ま
)
っ
赧
(
か
)
な顔して、困った困った云うねん。何でか云うたら、こいさんと一緒やったら、あれ僕の叔母さんや云うたかて
本真
(
ほんま
)
にせえへん、………」
細雪:02 中巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
真
(
ま
)
っ
赧
(
か
)
になるか涙ぐむかして、
或
(
あるい
)
は座を立ってしまうであろう。
細雪:03 下巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
赧
漢検1級
部首:⾚
12画
“赧”を含む語句
真赧
赧然
赧顔
赧黒
愧赧
打赧
眞赧
薄赧
赧々
赧羞
赧茶