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か
母さまとならではお
湯にも
行かじ、
觀音さまのお
參りもいやよ、
芝居も
花見も
母さま
御一
處ならではと
此一トもとのかげに
隱くれて
そら
雲が
日を
隱くした!
薄い
影が
野の
上を、
海の
上を
這う、
忽ち
又明るくなる、
此時僕は
決して
自分を
不幸な
男とは
思はなかつた。
破片でも
報酬は
與へると
云つたのに、
出た
破片を、
彼等が
隱くす
必用は
無いのだから、
全く
菱沼宅前からは、
何も
出なかつたのであらう。
僞りでは
無けれど
隱くすとは
何を、デハ
私しから
申しませう
深山がくれの
花のお
心と
云ひさして
莞爾とすれば、アレ
笑ふては
云はぬぞよ
『その
埋めて
隱くすとか
云つたな、
其布呂敷包を
開けて
見せろ』と
來た。
串談はぬきにして
結城さん
貴君に
隱くしたとて
仕方がないから
申ますが
町内で
少しは
巾もあつた
蒲團やの
源七といふ
人
浮世に
鏡といふ
物のなくば、
我が
妍きも
醜きも
知らで、
分に
安じたる
思ひ、九
尺二
間に
楊貴妃小町を
隱くして、
美色の
前だれ
掛奧床しうて
過ぎぬべし
かくるが
愁らきぞとてしみ/″\と
物語りつお
八重の
膝に
身をなげ
伏して
隱くしもやらぬ
口説ごとにお
八重われを
逃げもせねば
隱くしもしない、
正太さんは
居ぬでは
無いか、
此處は
私が
遊び
處、お
前がたに
指でもさゝしはせぬ、ゑゝ
憎くらしい
長吉め、三ちやんを
何故ぶつ、あれ
又引たほした
さは
言へど
知りがたきが
世の
中なれば
令孃にも
惡き
虫などありて、
其身も
行きたく
親も
遣りたけれど
嫁入りの
席に
落花の
狼藉を
萬一と
氣づかへば、
娘の
耻も
我が
耻も
流石に
子爵どの
宜く
隱くして