“描:か” の例文
“描:か”を含む作品の著者(上位)作品数
泉鏡花32
芥川竜之介29
夏目漱石19
小川未明18
紫式部15
“描:か”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語4.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)4.0%
文学 > 日本文学 > 詩歌1.6%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
画家達が要塞地だからいては悪からうと問ふと、番兵はくのは構はないが草木の花を摘むなと答へた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
成程考へてみると、自分はバビロンの塔を知つてゐるが、それを知つてゐるからと言つて画はうまけさうにも思へない。
ある時も栖鳳氏は荒野にてんを配合した絵をきあげた。そして出来上ると、いつものやうに豆千代を振かへつてみた。
この先生は探幽たんゆうの流れをんで、正しい狩野派の絵をよくかれた人で、弟子にも厳格な親切な人でありました。
「これは昨日きのうき上げたのですが、私には気に入ったから、御老人さえよければ差し上げようと思って持って来ました。」
戯作三昧 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
おも風采ふうさいで、ものの鷹揚おうやうな、わるへば傲慢がうまんな、下手へたいた
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
シスレエが珍らしく屋内の人物をいた「鍛冶屋」や、マネが最初に物議を惹き起した「草の上の昼飯ひるめし」などもあつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
先生は生前、「おれは画でも津田つだに頭を下げさせるやうなものをいてやる」とりきんでゐられたさうである。
俳画展覧会を観て (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
きながら、出入ではひりも出來できぬとあつては、畫師ゑかき不自由ふじいうなものぢやが、なう。
画の裡 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
と、言う。私は「彼女あいつめ! 何処まで譃をくか。」と思って、ます/\心にいた女の箔がめた思いがした。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
まあ今でもよいから詳しく話してくれ、何も隠す必要はなかろう。七日七日に仏像をかせて寺へ納めても、名を知らないではね。
源氏物語:04 夕顔 (新字新仮名) / 紫式部(著)
宮のおきになった絵を出してながめているうちに、その時の手つき、美しかったお顔などがまだ近い所にあるように見えてくる。
源氏物語:53 浮舟 (新字新仮名) / 紫式部(著)
「おじさん、その人のことくの?」そして画家が答えなかったので、さらに言った。「ねえ、描かないでよ、そんないやなやつ」
審判 (新字新仮名) / フランツ・カフカ(著)
——しかし今、自分の兵法の心をもって、無念無想のうちいたものは、自分の意にもぴったりした物に描き上がっている。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
きりににじんでその灯影ほかげほたるのように明滅めいめつしていたかと思うと、そのが横に一の字をく。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いや、大きい二重◎が一つ、肉太の二の字が一つ、もう一つ小さい二重◎が一つ、——こんな変哲もないものをいてあるのです。
き菊石の東作とうさくという野郎で、——仕事をする時だけ、自分の顔へ絵の具で菊石を描くほどの用心深い奴ですよ」
「またきか」とおたつが云った、「そんなものどこがいいだえ、そんなことばっかししてえて頭がめんべえがね」
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
私たちはともにき本を読み、あるいは彼の奏する流れるように巧みなギターの奇怪な即興曲を夢み心地で聞いた。
あらん限りの綺麗な絵の具に火をけて、大空一面にブチ撒いたようで、どんなパノラマきでもアンな画は書けなかったろう。
幽霊と推進機 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「畫をいたり、歌を作つたりするのは、僕には子供らしくて兎てもそんな氣になれない。」さう言ふ言葉を私は何度となく聞いた。
我等の一団と彼 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
絵で見る楊貴妃はどんなに名手のいたものでも、絵における表現は限りがあって、それほどのすぐれた顔も持っていない。
源氏物語:01 桐壺 (新字新仮名) / 紫式部(著)
下手へたな画工がきそうな景色というやつに僕は時々出あうが、その実、実際の景色はなかなかいいんだけれども。』
小春 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
ある時人にいてくれた自分のが、新画の展覧会に売物に出てゐるのを見て、和尚は急にしかめつつらになつた。
「さうか、それはいゝ事をしたね。私もお前にそんな手数てすうをかけても済まないから、いつそかない事にしよう。」
ほかの人形など一所いっしょに並んだ、中にまじつて、其処そこに、木彫にうまごやしを萌黄もえぎいた
印度更紗 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
そして、そのそばで、一人ひとりのおじいさんが、ふでをとって、人形にんぎょうかおいているのでありました。
気まぐれの人形師 (新字新仮名) / 小川未明(著)
まるくして、人形にんぎょうかおいていたおじいさんは、このときふでしたきました。
気まぐれの人形師 (新字新仮名) / 小川未明(著)
原色げんしょくだけを使つかっていてみたが、純粋じゅんすいで、あかるい、きなかんじがせた。」
金歯 (新字新仮名) / 小川未明(著)
家康は、信雄が、何しに伊勢から出て来たか、目的は何? ——と、もう信雄の顔にいてあるものを、ジロと、細目に読みとって、
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
僕は船端ふなばたに立つたまま、鼠色に輝いた川の上を見渡し、確か広重ひろしげいてゐた河童かつぱのことを思ひ出した。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
あんな絵具さえあれば僕だって海の景色を本当に海に見えるようにいて見せるのになあと、自分の悪い絵具を恨みながら考えました。
一房の葡萄 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
少し眼識のあるものなら、猫のうちでもほかの猫じゃない吾輩である事が判然とわかるように立派にいてある。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「ふむ、そうなのか。それにしてはいい体してるじゃないか。僕も一度君をいてみたいと思っているんだが、典型的なモデルだね。」
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
眼鼻立めはなだちが又ステキなもので、汽船会社か、ビール会社のポスターきが発見したら二三遍ぐらいトンボ返りを打つだろう。
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
肖像画をかせるために著席している人との類似を更に完全にしようと、ロリー氏はうとうとと寐入ねいってしまった。
五月幟ごがつのぼりの下絵や、稲荷いなり様の行燈あんどんや、ビラ絵をいて、生活をしているのでありました。
最初の悲哀 (新字新仮名) / 竹久夢二(著)
この伝で往くと、栖鳳氏の天人はへそあなからくすぐつたいわきの下の皺までかねばならなくなる。
並大抵なみたいていのことでは興味きょうみかず、師匠ししょうとおりに美人画びじんがなら
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
わたしは官軍の服を着けた将校兵士が、隊を為し列を作つての狭い田舎町を通過した折りのさまをいて見た。
父の墓 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
このいたろうそくをやまうえのおみやにあげて、そのえさしをにつけて、うみると
赤いろうそくと人魚 (新字新仮名) / 小川未明(著)
絵には違いないが、雅味も線の妙味もなくて、おそろしく無駄をはぶいた人相本にあるようなかたであった。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
菊石あばた東作とうさくといふ野郎で、——仕事をする時だけ、自分の顏へ繪の具で菊石を描くほどの用心深い奴ですよ」
「娘の命を助けたのは、他ぢやねえ、錢形の平次親分だ。三百八十兩拔いたのは、菊石あばたの東作と話すと——」
「これは昨日き上げたのですが、私には気に入つたから、御老人さへよければ差上げようと思つて持つて来ました。」
戯作三昧 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
その徳蔵が気楽さうに、牡丹ぼたん唐獅子からじしの画をいた当時の人力車を引張りながら、ぶらりと見世先へやつて来ました。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
その大きいポスタアの下には喇叭らっぱを吹いている河童だの剣を持っている河童だのが十二三匹いてありました。
河童 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
軸は狩野派かのうはいたらしい、伏羲文王周公孔子ふくぎぶんおうしゅうこうこうしの四大聖人の画像だった。
奇怪な再会 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
殊に前景の土のごときは、そこを踏む時の足の心もちまでもまざまざと感じさせるほど、それほど的確にいてあった。
沼地 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
僕はよく岸に立ってその景色けしきを見渡して、いえに帰ると、覚えているだけを出来るだけ美しく絵にいて見ようとしました。
一房の葡萄 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
しかしそう云えば、私は錦絵にしきえいた御殿女中の羽織っているような華美はでな総模様の着物を宅の蔵の中で見た事がある。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「なぜでも、ちゃんとつまるんです。画なんぞいたって、描かなくったって、つまるところはおんなじ事でさあ」
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ぐっと差し出した軒灯に、通りすがりにも、よく眼に付くように、向って行く方に向けて赤く大きな煙草の葉をしるしいている。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
さらに『クロマニヨン』じんは、彫刻ちようこくをしたばかりでなく、おほきないたのです。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
しかも無傷むきずあいいろもよく、またいてあるおもむきもうぶんのないものでありました。
さかずきの輪廻 (新字新仮名) / 小川未明(著)
その晩方ばんがたには、うつくしいおんな姿すがたがみごとにがりました。
生きている看板 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ぱのらまやなにかヾせたきなり、れは色々いろ/\いきたるやうきてありて
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
その旗は算木さんぎを染め出す代りに、赤い穴銭あなせんの形をいた、余り見慣れない代物しろものだった。
奇怪な再会 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
出額おでこしりすぼけ、なさけらずことさらにいたやうなのが
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
取り替えてきた扇は、桜色の薄様を三重に張ったもので、地の濃い所にかすんだ月がいてあって、下の流れにもその影が映してある。
源氏物語:08 花宴 (新字新仮名) / 紫式部(著)
のこつてゐた土臺どだいくひから想像そう/″\して湖上住居こじようじゆうきよ小屋こやいたものであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
『そうですね、しかしかえってこんな色の方がごまかされてきよいかもしれません、』と小山は笑いながら答えた。
小春 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
毎年のならいで、ことしも稲荷いなり様の境内から町内の掛行燈かけあんどんの絵は、みんな街子まちこの父親がいたのです。
最初の悲哀 (新字新仮名) / 竹久夢二(著)
おとこは、とりくことや、象眼ぞうがんをすることが上手じょうずでありました。
あほう鳥の鳴く日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
僕は母の命ずるまま軒端のきば七草ななくさいた岐阜提灯ぎふぢょうちんをかけて、その中に細い蝋燭ろうそくけた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
一本ですむところを二本引き三本引き、奇麗な併行線へいこうせんく、線がほかのぎょうまでみ出しても構わず引いている。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
と言いながら、その時次郎は私の四畳半の壁のそばにたてかけた本棚ほんだなの前に置き替えて見せた。兄のいた妹の半身像だ。
(新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ふ、ふ、黒門町のお初ともあろうものを、あんな助平坊主に預けた程のうすぼんやりが、さぞ見ッともないえづらをくのだろうねえ。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
唯、さう云ふ画が二三点すで売約済ばいやくずみになつてゐたのは、誰よりも先づいた人自身が遺憾ゐかんだつたのに違ひない。
俳画展覧会を観て (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
すると、大麓氏は、「へえ、中沢君が油絵をく。」と言つて、不思議さうに卓子テーブル向側むかうがはにゐた中沢博士の顔を見た。
「みごとにけたら、おばあさんにおくっておあげなさい。どんなにおよろこびなさるかしれませんよ。」
政ちゃんと赤いりんご (新字新仮名) / 小川未明(著)
「これから、看板屋かんばんやへいって、んできて、きかえさせなければならん……。」と、番頭ばんとうおこりました。
生きている看板 (新字新仮名) / 小川未明(著)
——仰向いて、そこにある幾つもの絵馬を見ると、源三位頼政げんざんみよりまさの図をいた一つの額がある。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
渡辺華山わたなべかざん邯鄲かんたんというくために、死期を一週間繰り延べたという話をつい先達せんだって聞きました。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
……太陽をいて発狂したゴホや、モナ・リザの肖像を見て気が変になった数名の画家なぞはその好適例である。
木魂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
どうして心が通じたのか二条の院の女王もものの身にしむ悲しい時々に、同じようにいろいろの絵をいていた。
源氏物語:13 明石 (新字新仮名) / 紫式部(著)
くもに、うつくしくもすごくもさびしうも彩色さいしきされていてある…取合とりあふてむつふて
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いまぐにもける器用きよううでかえって邪間じゃまになって、着物きものなんぞおんないても
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
いきいきとけていて、そのいろといい、つちいろといい、そらかんじといい
どこで笛吹く (新字新仮名) / 小川未明(著)
世上流布されている武蔵の画のうちには、半分武蔵の真筆で、半分は野田の息子がいたものもあるわけである。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その建続たちつづく屋根の海を越えては二、三羽のとんびしきりいて舞っている空高く
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
わたしはこんな話をしながら、静物せいぶついた古カンヴァスの上へおもむろに色を加えて行った。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
根こぎにして引っこ抜いた鉢植はちうえの松をけという難題と同じ事だからと云ってごめんこうむります。
創作家の態度 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
次郎も兄の農家を助けながらいたという幾枚かの習作の油絵をげて出て来たが、元気も相変わらずだ。
分配 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「あなたのお宅の御主人は、面白いをおきになりますね。さぞおうちのなかも、いつもおにぎやかで面白くいらっしゃいましょう。」
さも/\おとろへたかたちで、永代えいたいはうからながつゞいてるが、いてせんくと
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
屏風には墨絵の山水がきかけてあつたが、何処か気に入らぬ節があつたと見えて、太い墨筆で、惜し気もなくさつと十文字に塗り消してあつた。
通りすがりにのぞいて見たら、ただある教室の黒板の上に幾何きかが一つき忘れてあった。
保吉の手帳から (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
この時先生は起き上って、縁台の上に胡坐あぐらをかいていたが、こういい終ると、竹のつえの先で地面の上へ円のようなものをき始めた。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「いいえ、あの、絵なの。あの、上手な。明後日あさって学校へ持って行くのを、これからくんだわ。」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
間もなく次郎も一枚の習作を手にして降りて来た。次郎はいたばかりの妹の肖像を私の部屋へやに持って来て、見やすいところに置いて見せた。
分配 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
不二形ふじがたに盛りあげたうずの白い灰には、灰掻はいかきの目が正しくいてあった。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして畫をく事を教へて上げよう、それからもしも私がもう二月の間おなじやうな進歩をつゞけたなら、佛蘭西語を教へようと約束して下さつた。
絵が上手じょうずだといいんだけれどもぼくは絵はけないからおぼえて行ってみんな話すのだ。
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
最初さいしよドードてうは、いついて競爭レース進路コースさだめました
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
たねとか——きたれば山程やまほどある——おまへ其麽そんなものかれたのをたことがあるか?
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
それ位の變つた事なら、別にあの地獄變の屏風をかなくとも、仕事にかゝつてゐる時とさへ申しますと、何時でもやり兼ねない男なのでございます。
地獄変 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
中にも駿河町するがちょうという所にいてある越後屋えちごや暖簾のれんと富士山とが、彼の記憶を今代表する焼点しょうてんとなった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その第三頁目には王冠をいただいた白髪小僧の姿と美事な女王の衣裳を着けた美留女姫が莞爾にっこと笑いながら並んでいる姿がいてあった。
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
杜若かきつばたく墨の、紫のしずくを含んだのであろう、えんなまめかしく、且つ寂しく、翌日あすの朝は結う筈の後れ毛さえ
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)