“木遣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きやり64.7%
きや35.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
本名は誰も知らない、何をして暮すのか、ただ遊んで、どこともわず一群ひとむれ一群入り込むきおい壮佼わかものに、時々木遣きやりを教えている。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
三羽のとんびしきりいて舞っている空高く、何処どこからともなく勇ましい棟上むねあげの木遣きやりの声が聞えて来るのであった。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
木遣きやりでも出そうな騒ぎ。やがて、総がかりで女をかつごうとしていると、そばの闇黒くらやみから、りんとして科白せりふもどきの声が響いた。
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
氏子中の町々を興奮の坩堝るつぼにし、名物の十一本の山車だしが、人波を掻きわけて、警固の金棒の音、木遣きやりの声、金屏風の反映する中をねり歩いたのです。