“前立”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まえだて63.6%
さきだ9.1%
まえだ9.1%
まへだち9.1%
まへた4.5%
まへだて4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこで馬を返そうとすると、既に敵の重囲の中であるから、朱の前立まえだてを見て、音に聞えた山県ぞ、打洩すなと許り押し寄せて来る。
長篠合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
お孝は、一足前立さきだった、身を開いて、鈴を張ったような瞳に一目凝視みつめてちょっとうなずきながら
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
鹿角しかづの前立まえだち打ったかぶとに、黒革のよろいを着、大槍をばさんで、馬上に風を切らせて来た武者振りは、さすがに勝豊の麾下きか中第一の剛の者と見えたが、いかなる大勇も
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
アブラハム・クップフェルの處からも、あの三角帽、赤絲肩章、前立まへだち色布いろぎれゆわいた辮髮の見別がつく。
石工 (旧字旧仮名) / ルイ・ベルトラン(著)
(このほん口繪くちえ御覽ごらんなさい)このかんむりはまったく純金作じゆんきんづくりでありまして、その五本ごほん前立まへたてにはちひさなまるいぴら/\や、うつくしい緑色みどりいろ翡翆ひすいちひさい勾玉まがたま七十しちじゆうばかりもぶらさがつてをりまして
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
紫羅欄花あらせいとう、帽子の帶のへりにさした人柄ひとがら前立まへだて
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)