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五本
垣に朝顔、藤豆を植ゑ、蓼を
海棠の
下に、蝦夷菊唐黍を茶畑の前に、
五本三本培ひつ。
彼の名にしおふシヽデンは庭の一段高き処、飛石の
傍に植ゑたり。
丈より
高い一
面の
雑草の
中に、
三本、
五本また
七本、
淡い
紫の
露の
流るゝばかり、
且飛ぶ
処に、
茎の
高い
見事な
桔梗が、——まことに、
桔梗色に
咲いたのであつた。
この
木はもと
根株から
七つの
幹に
分れてゐましたが、
内五本は
先年の
暴風で
折れて
今は
二本の
幹だけとなつてしまひました。
(この
本の
口繪を
御覽なさい)この
冠はまったく
純金作りでありまして、その
五本の
前立てには
小さな
圓いぴら/\や、
美しい
緑色の
翡翆の
小さい
勾玉が
七十ばかりもぶら
下つてをりまして