)” の例文
誠に冥土めいどの人にあったような気がして、ソレカラいろ/\な話をきいて、清水と一緒になったと云うことも分れば何もわかっ仕舞しまった。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
そしてこの地方四の庄を、祖先の地、自分たちの郷土として血をもって愛護していた。どんな戦禍があっても、領主と民とが迷子にはならなかった。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
但馬さんとも相談して、私は、ほとんど身一つで、あなたのところへ参りました。淀橋よどばしのアパートで暮した二年ほど、私にとって楽しい月日つきひは、ありませんでした。
きりぎりす (新字新仮名) / 太宰治(著)
八角に削成けずりなして二百八十八銀星ぎんのほしうったる
鬼桃太郎 (新字新仮名) / 尾崎紅葉(著)
またこれをたとへばあらまし三百六十五文はらふべき借金しやくきんを、毎月まいつき二十九文五づゝの濟口すみくちにて十二はらへば一年におよそ十一文づゝの不足ふそくあり。
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
その樹が違う。この柳生谷四の庄の山は、みな樹齢がっている。これはこの国が、兵火にかかっていない証拠だ。敵の濫伐らんばつをうけていないしるしだ。また、領主や民が、えたことのない歴史を
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
して二百八十八銀星ぎんのほしうつたる鐵棒てつのぼう
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
一年とさだめたる奉公人ほうこうにん給金きうきんは十二箇月のあひだにも十兩、十三月のあひだにも十兩なれば、一月はたゞ奉公ほうこうするか、たゞ給金きうきんはらふか、いづれにも一ぽうそんなり。其外そのほか不都合ふつがふかぞふるにいとまあらず。
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
「九郎様。あなたは存外、何でもお心得ですから、おおかたご存知の事でしょうが、北は碓氷うすいを境に、南は足柄山を境として、これから東が、坂東ばんどうと申します。いわゆる、とうこくに入ります」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一年は十二にわかち十二月とす其名そのなかずごとし。
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)