“濫伐”の読み方と例文
読み方割合
らんばつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
余はまたこの数年来市区改正と称する土木工事が何ら愛惜あいせきの念もなく見附みつけ呼馴よびなれし旧都の古城門こじょうもんを取払ひなほいきおいに乗じてその周囲に繁茂せる古松を濫伐らんばつするを見
浮世絵の鑑賞 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
私のゐたダラット地方の山林事務所管内では、カッチヤ松の出材量は一五、七○○立方米位であつたが、その頃、私達森林官は、軍の命令で、急速開発にかゝり、かなり乱暴な濫伐らんばつもやつた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
その樹が違う。この柳生谷四の庄の山は、みな樹齢がっている。これはこの国が、兵火にかかっていない証拠だ。敵の濫伐らんばつをうけていないしるしだ。また、領主や民が、えたことのない歴史を
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)