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缺
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か
ふりがな文庫
“
缺
(
か
)” の例文
新字:
欠
髯の跡青く、受け口にて、前齒二本
缺
(
か
)
け落ちたり。右
耳朶
(
みゝたぶ
)
に小豆粒ほどの黒子あり。言葉は中國
訛
(
なま
)
り。聲小にして、至つて穩かなり——
銭形平次捕物控:101 お秀の父
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
野菜を主にして脂肪分の濃厚なものは控えるように云われているのだが、夫は私との対抗上毎日
缺
(
か
)
かさず牛肉の何
匁
(
もんめ
)
かを摂取している。
鍵
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
朝
(
あさ
)
になると
缺
(
か
)
かさず
通
(
とほ
)
る
納豆賣
(
なつとううり
)
の
聲
(
こゑ
)
が、
瓦
(
かはら
)
を
鎖
(
とざ
)
す
霜
(
しも
)
の
色
(
いろ
)
を
連想
(
れんさう
)
せしめた。
宗助
(
そうすけ
)
は
床
(
とこ
)
の
中
(
なか
)
で
其
(
その
)
聲
(
こゑ
)
を
聞
(
き
)
きながら、
又
(
また
)
冬
(
ふゆ
)
が
來
(
き
)
たと
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
鍛冶
(
かぢ
)
は
其
(
そ
)
の
時
(
とき
)
仕事
(
しごと
)
が
支
(
つか
)
へて
居
(
ゐ
)
たが、それでも
恁
(
か
)
ういふ
職業
(
しよくげふ
)
に
缺
(
か
)
くべからざる
道具
(
だうぐ
)
といふと
何處
(
どこ
)
でもさういふ
例
(
れい
)
の
速
(
すみやか
)
に
拵
(
こしら
)
へてくれた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
わが
國
(
くに
)
の
如
(
ごと
)
き
地震國
(
ぢしんこく
)
に
於
(
おい
)
ては、
地震
(
ぢしん
)
に
出會
(
であ
)
つたときの
適當
(
てきとう
)
な
心得
(
こゝろえ
)
が
絶對
(
ぜつたい
)
に
必要
(
ひつよう
)
なるにも
拘
(
かゝ
)
らず、
從來
(
じゆうらい
)
かようなものが
缺
(
か
)
けてゐた。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
▼ もっと見る
行火
(
あんか
)
の
代
(
かは
)
りにまでも
用
(
もち
)
ひられるようになり、
今日
(
こんにち
)
では
人間
(
にんげん
)
の
生活上
(
せいかつじよう
)
電氣
(
でんき
)
は
寸時
(
すんじ
)
も
缺
(
か
)
くことの
出來
(
でき
)
ない
必要
(
ひつよう
)
なものとなりました。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
おや/\と
思
(
おも
)
ひながら、
猶
(
なほ
)
念
(
ねん
)
を
入
(
い
)
れて
土
(
つち
)
を
取
(
と
)
つて
見
(
み
)
ると、
把手
(
とつて
)
の一
部
(
ぶ
)
のみ
缺
(
か
)
けて
他
(
た
)
は
完全
(
くわんぜん
)
なる
土瓶
(
どびん
)
であつた。(第三圖イ參照)
探検実記 地中の秘密:03 嶺の千鳥窪
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
古
(
いにしへ
)
の
國民
(
こくみん
)
は
地震
(
ぢしん
)
に
遭
(
あ
)
つても、
科學的素養
(
くわがくてきそやう
)
が
缺
(
か
)
けてゐるから、たゞ
不可抗力
(
ふかかうりよく
)
の
現象
(
げんしやう
)
としてあきらめるだけで、これに
對抗
(
たいかう
)
する
方法
(
はうはふ
)
を
案出
(
あんしゆつ
)
し
得
(
え
)
ない。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
石の
面
(
おもて
)
には
所々
(
ところどころ
)
缺
(
か
)
けた所があるので、全く写し
了
(
おわ
)
るまでには
尠
(
すくな
)
からぬ困難と時間とを要した。巡査も
根
(
こん
)
好
(
よ
)
く待っていた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
半時間毎
(
はんじかんごと
)
位
(
くらゐ
)
に
彼
(
かれ
)
は
書物
(
しよもつ
)
から
眼
(
め
)
を
離
(
はな
)
さずに、ウオツカを一
杯
(
ぱい
)
注
(
つ
)
いでは
呑乾
(
のみほ
)
し、
而
(
さう
)
して
矢張
(
やはり
)
見
(
み
)
ずに
胡瓜
(
きうり
)
を
手探
(
てさぐり
)
で
食
(
く
)
ひ
缺
(
か
)
ぐ。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
製法
(
せいはう
)
は自然の
扁平石
(
へんへいせき
)
の小さきものを
採
(
と
)
り、又は石を打ち
缺
(
か
)
き
摩
(
す
)
り减らして斯かる形と爲し、其上に
燧石抔
(
ひうちいしなぞ
)
の尖りたる角にて切り目を付けしものならん
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
スウスウと
缺
(
か
)
けた歯の間から鼻唄を洩らしながら、土間から
天秤棒
(
てんびんぼう
)
をとると、肥料小屋へあるいて行った。
麦の芽
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
我口より申すは
如何
(
いかゞ
)
なものなれども、二十を越えてはや三歳にもなりたれば、家に洒掃の妻なくては
萬
(
よろづ
)
に
事
(
こと
)
缺
(
か
)
けて
快
(
こゝろよ
)
からず、幸ひ時頼
見定
(
みさだ
)
め置きし
女子
(
をなご
)
有れば
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
A ラヴレターなら
昔
(
むかし
)
から、
馬
(
うま
)
に
積
(
つ
)
んだら七
駄半
(
だはん
)
なんて
云
(
い
)
ふ
先例
(
せんれい
)
があるんだけれど、
母親
(
はゝおや
)
へ
毎日
(
まいにち
)
缺
(
か
)
かさずは
全
(
まつた
)
く
感心
(
かんしん
)
だね。
蓋
(
けだ
)
し
葉書利用法
(
はがきりようはふ
)
の
最上乘
(
さいじやうじよう
)
なるものかね。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
容姿端麗
(
ようしたんれい
)
、
遠
(
とほ
)
く
藤原氏時代
(
ふぢはらしじだい
)
の
木彫
(
きぼり
)
だと
聞
(
き
)
くが、
細
(
ほそ
)
い
指
(
ゆび
)
の
尖
(
さき
)
まで
聊
(
いさゝか
)
も
缺
(
か
)
け
損
(
そん
)
じた
處
(
ところ
)
がない、すらりとした
立像
(
りつざう
)
の、
其
(
そ
)
の
法衣
(
ほふえ
)
の
色
(
いろ
)
が、
乃
(
いま
)
し
瞳
(
ひとみ
)
に
映
(
うつ
)
つた
其
(
そ
)
の
萌黄
(
もえぎ
)
なのである。
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
また
錘石
(
おもりいし
)
といふのがあります。それは
平
(
ひら
)
たい
石塊
(
いしころ
)
の
上下
(
じようげ
)
を
少
(
すこ
)
し
打
(
う
)
ち
缺
(
か
)
いて
紐絲
(
ひもいと
)
を
懸
(
か
)
けるのに
便利
(
べんり
)
にしてあるもので、
網
(
あみ
)
の
錘
(
おもり
)
とか、
機織
(
はたお
)
りに
使用
(
しよう
)
したものかといはれてゐます。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
巧みに表現されて居ますが、それを包む
肝腎
(
かんじん
)
の人間の
心持
(
こゝろもち
)
の
色合
(
ニユアンス
)
や、味ひが
缺
(
か
)
けて居ます。
三作家に就ての感想
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
机
(
つくえ
)
は
有
(
あ
)
りふれの
白木作
(
しらきづく
)
りに
白天竺
(
しろてんぢく
)
をかけて、
勸工塲
(
くわんこうば
)
ものゝ
筆立
(
ふでた
)
てに
晋唐小楷
(
しんとうしようかい
)
の、
栗鼠毛
(
りつそもう
)
の、ペンも
洋刀
(
ないふ
)
も一ツに
入
(
い
)
れて、
首
(
くび
)
の
缺
(
か
)
けた
龜
(
かめ
)
の
子
(
こ
)
の
水入
(
みづい
)
れに、
赤墨汁
(
あかいんき
)
の
瓶
(
びん
)
がおし
並
(
なら
)
び
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
されば
此
(
こ
)
の
家塾
(
かじゆく
)
で
放任主義
(
はうにんしゆぎ
)
を
行
(
おこな
)
ふのは
畢竟
(
ひつきやう
)
獨立心
(
どくりつしん
)
を
養
(
やしな
)
ふ
爲
(
ため
)
であつて、この
狹
(
せま
)
い
小
(
ちひ
)
さな
家塾
(
かじゆく
)
で
其
(
そ
)
の
習慣
(
しふくわん
)
をつけて
置
(
お
)
くのは
他日
(
たじつ
)
大
(
おほひ
)
なる
社會
(
しやくわい
)
、
廣
(
ひろ
)
き
世界
(
せかい
)
へ
出
(
い
)
て
事
(
こと
)
の
缺
(
か
)
けない
仕度
(
したく
)
で
御在
(
ござい
)
ます。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
夫
(
そ
)
れ
(二)
學
(
がく
)
は
載籍
(
さいせき
)
極
(
きは
)
めて
博
(
ひろ
)
けれども、
猶
(
な
)
ほ
信
(
しん
)
を
六蓺
(
りくげい
)
に
考
(
かんが
)
ふ。
(三)
詩書
(
ししよ
)
(四)
缺
(
か
)
けたりと
雖
(
いへど
)
も、
然
(
しか
)
れども
(五)
虞夏
(
ぐか
)
の
文
(
ぶん
)
知
(
し
)
る
可
(
べ
)
き
也
(
なり
)
。
堯
(
げう
)
將
(
まさ
)
に
位
(
くらゐ
)
を
(六)
遜
(
のが
)
れんとするや、
虞舜
(
ぐしゆん
)
に
讓
(
ゆづ
)
る。
国訳史記列伝:01 伯夷列伝第一
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
われは眞に有る物の間に有りてこれをわが身に
缺
(
か
)
く
可
(
べ
)
からざる物とするに努む。
頌歌
(旧字旧仮名)
/
ポール・クローデル
(著)
おお、それに頭がこんなに
缺
(
か
)
けているじゃないか。ドライバーをあてがって、力をいれてねじ込もうとすれば、ドライバーがねじの頭から滑ってしまう。ひどいものを
交
(
ま
)
ぜて
寄越
(
よこ
)
したなあ。
もくねじ
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
(
空
(
あだ
)
なり。)かくて
渇
(
かわ
)
きて
缺
(
か
)
けもやする。
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
「怨まれもするわけだな。押しが強くて、人附き合ひが理詰めで、義理を
缺
(
か
)
かさないと來て居るから、こちとらには扱ひ
難
(
にく
)
いな」
銭形平次捕物控:316 正月の香り
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
何にしても此の男は公の「秘密の楽園」に於ける
好伴侶
(
こうはんりょ
)
であり、公に取って必要
缺
(
か
)
くべからざるものだったことは確かである。
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
大
(
おほ
)
いに
疲勞
(
ひらう
)
して
來
(
き
)
たので、
引揚
(
ひきあ
)
げやうかと
考
(
かんが
)
へて
居
(
ゐ
)
る
間
(
うち
)
、
幻花子
(
げんくわし
)
は、
口部
(
こうぶ
)
だけ
缺
(
か
)
けて、
他
(
た
)
は
完全
(
くわんぜん
)
なる
土瓶
(
どびん
)
を一
箇
(
こ
)
、
掘出
(
ほりだ
)
した。
探検実記 地中の秘密:03 嶺の千鳥窪
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
そつちからもこつらからも
其
(
そ
)
れが
數
(
かぞ
)
へられた。
左手
(
さしゆ
)
の
指
(
ゆび
)
が二
度
(
ど
)
曲
(
ま
)
げて二
度
(
ど
)
起
(
おこ
)
されても
盡
(
つく
)
せなかつた。
勿論
(
もちろん
)
畢
(
しまひ
)
には
配偶
(
はいぐう
)
の
缺
(
か
)
けたものまで
僂指
(
るし
)
された。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
總説 石片に
鋭利
(
えいり
)
なる刄を設くるに二
法
(
はふ
)
有り。一は打ち
缺
(
か
)
き或は壓し缺く
法
(
はふ
)
にして、斯くして
作
(
つく
)
りたる
石噐
(
せきき
)
の
事
(
こと
)
は前項に記したり。他の一
法
(
はふ
)
は研ぎ磨く
法
(
はふ
)
なり。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
但
(
たゞ
)
し
震災防止
(
しんさいぼうし
)
につき、
少年諸君
(
しようねんどくしや
)
が
現在
(
げんざい
)
の
小國民
(
しようこくみん
)
としても、
又
(
また
)
他日
(
たじつ
)
國民人物
(
こくみんじんぶつ
)
の
中堅
(
ちゆうけん
)
としても
自衞上
(
じえいじよう
)
、はた
公益上
(
こうえきじよう
)
必要
(
ひつよう
)
缺
(
か
)
くべからざる
事項
(
じこう
)
を
叙述
(
じよじゆつ
)
せんとするものである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
それは
石
(
いし
)
の
環
(
かん
)
の
一方
(
いつぽう
)
が
缺
(
か
)
けたような
形
(
かたち
)
のものや、
鼓
(
つゞみ
)
の
形
(
かたち
)
をした
土製品
(
どせいひん
)
で、
前
(
まへ
)
に
申
(
まを
)
した
石器時代
(
せつきじだい
)
の
墓場
(
はかば
)
から、よく
人骨
(
じんこつ
)
の
耳
(
みゝ
)
のあたりで
發見
(
はつけん
)
されるのであります。(
第四十一圖
(
だいしじゆういちず
)
)
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
成程
(
なるほど
)
、違っていた。今まで気が
顛倒
(
てんどう
)
していたので、
流石
(
さすが
)
にそこまでは
意
(
き
)
が
注
(
つ
)
かなかったが、安行の前歯は左が少しく
缺
(
か
)
けていた。この男の前歯は左右とも美事に揃っている。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
其
(
その
)
人形
(
にんぎやう
)
の
額
(
ひたひ
)
が
少
(
すこ
)
し
缺
(
か
)
けて、
其所
(
そこ
)
丈
(
だけ
)
墨
(
すみ
)
で
塗
(
ぬ
)
つてあつた。
小六
(
ころく
)
は
眞面目
(
まじめ
)
な
顏
(
かほ
)
をして、
是
(
これ
)
が
袖萩
(
そではぎ
)
ださうですと
云
(
い
)
つて、それを
兄夫婦
(
あにふうふ
)
の
前
(
まへ
)
に
置
(
お
)
いた。
何故
(
なぜ
)
袖萩
(
そではぎ
)
だか
夫婦
(
ふうふ
)
には
分
(
わか
)
らなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
隨
(
したが
)
つて
吾々
(
われ/\
)
が
知
(
し
)
らず
識
(
し
)
らずばけものから
與
(
あた
)
へられる
趣味
(
しゆみ
)
の
如何
(
いか
)
に
豊富
(
ほうふ
)
なるかは、
想像
(
さうざう
)
に
餘
(
あま
)
りある
事
(
こと
)
であつて、
確
(
たしか
)
にばけものは
社會生活
(
しやくわいせいくわつ
)
の
上
(
うへ
)
に、
最
(
もつと
)
も
缺
(
か
)
くべからざる
要素
(
えうそ
)
の一つである。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
片側
(
かたがは
)
のまばら
垣
(
がき
)
、
一重
(
ひとへ
)
に、ごしや/\と
立亂
(
たちみだ
)
れ、
或
(
あるひ
)
は
缺
(
か
)
け、
或
(
あるひ
)
は
傾
(
かたむ
)
き、
或
(
あるひ
)
は
崩
(
くづ
)
れた
石塔
(
せきたふ
)
の、
横鬢
(
よこびん
)
と
思
(
おも
)
ふ
處
(
ところ
)
へ、
胡粉
(
ごふん
)
で
白
(
しろ
)
く、さま/″\な
符號
(
ふがう
)
がつけてある。
卵塔場
(
らんたふば
)
の
移轉
(
いてん
)
の
準備
(
じゆんび
)
らしい。
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
廉直
(
れんちよく
)
なる
方針
(
はうしん
)
を
取
(
と
)
る
地方
(
ちはう
)
の
新聞紙
(
しんぶんし
)
、
芝居
(
しばゐ
)
、
學校
(
がくかう
)
、
公會演説
(
こうくわいえんぜつ
)
、
教育
(
けういく
)
ある
人間
(
にんげん
)
の
團結
(
だんけつ
)
、
是等
(
これら
)
は
皆
(
みな
)
必要
(
ひつえう
)
缺
(
か
)
ぐ
可
(
べ
)
からざるものである。
又
(
また
)
社會
(
しやくわい
)
自
(
みづか
)
ら
悟
(
さと
)
つて
驚
(
おどろ
)
くやうに
爲
(
し
)
なければならぬとか
抔
(
など
)
との
事
(
こと
)
で。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
B まだ
斯
(
か
)
ういふのがあるよ。
矢張
(
やは
)
り
僕
(
ぼく
)
の
友人
(
いうじん
)
だが、
國
(
くに
)
の
母親
(
はゝおや
)
がひとりで
寂
(
さび
)
しがつてゐると
云
(
い
)
つて、
毎日
(
まいにち
)
一
枚
(
まい
)
づつ
繪葉書
(
ゑはがき
)
を
出
(
だ
)
してゐるが、モウそれを三四
年間
(
ねんかん
)
一
日
(
にち
)
も
缺
(
か
)
かさずやつてるから
感心
(
かんしん
)
だらう。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
孰
(
いづ
)
れか
缺
(
か
)
けゆく
悔
(
くい
)
のあわだつとき
独絃哀歌
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
あの晩の人數が一人も
缺
(
か
)
けちやいけないよ。それに俺と三輪の親分を入れただけで、餘計な人間が來ると魔が差すから氣をつけろ
銭形平次捕物控:209 浮世絵の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
然らば人一倍眼も見え、耳も聞ゆるようにとこそ願うべきに、物も見えず、進退にも事を
缺
(
か
)
くように
相成
(
あいなり
)
、何として手柄をたて得らるゝぞ
聞書抄:第二盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
到底
(
たうてい
)
彼等
(
かれら
)
の
白
(
しろ
)
い
菅笠
(
すげがさ
)
と
赤
(
あか
)
い
帶
(
おび
)
とは
廣
(
ひろ
)
い
野
(
の
)
を
飾
(
かざ
)
る
大輪
(
たいりん
)
の
花
(
はな
)
でなければならぬ。
其
(
そ
)
の
一
(
ひと
)
つの
要件
(
えうけん
)
がおつぎには
缺
(
か
)
けて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
時としては
棒
(
ぼう
)
二
本
(
ほん
)
を以て毛拔き樣の
道具
(
だうぐ
)
を作り、之を用ゐて石片の周縁を
撮
(
つま
)
み
缺
(
か
)
きし事も有りしならん
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
活東子
(
くわつとうし
)
が十
月
(
ぐわつ
)
卅一
日
(
にち
)
に
鐵鉢形
(
てつはつがた
)
の
小土器
(
せうどき
)
を
掘當
(
ほりあ
)
てながら、
過
(
あやま
)
つてそれを
破
(
わ
)
つたので、
破鐵鉢
(
はてつばつ
)
の
綽號
(
あだな
)
を
取
(
と
)
りなどしたが、それと
同時
(
どうじ
)
に
出
(
だ
)
した
把手附
(
とつてつき
)
の
小土器
(
せうどき
)
は、
少
(
すこ
)
し
缺
(
か
)
げては
居
(
ゐ
)
るが
珍形
(
ちんけい
)
で
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
「いや、
盛
(
さかん
)
だな。」と、
缺
(
か
)
け
火鉢
(
ひばち
)
を、
鐵火
(
てつくわ
)
にお
召
(
めし
)
の
股
(
また
)
へ
挾
(
はさ
)
んで、
手
(
て
)
をかざしながら
莞爾
(
につこり
)
して、「
後藤君
(
ごとうくん
)
、お
樂
(
らく
)
に——
皆
(
みな
)
も
飮
(
の
)
みなよ、
俺
(
おれ
)
も
割
(
わり
)
で
一杯
(
いつぱい
)
やらう。」
殿樣
(
とのさま
)
が
中間部屋
(
ちうげんべや
)
の
趣
(
おもむき
)
がある。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
勿論
(
もちろん
)
この
學問
(
がくもん
)
の
研究
(
けんきゆう
)
が
容易
(
ようい
)
に
進歩
(
しんぽ
)
しないのも
震災國
(
しんさいこく
)
たるの
一因
(
いちいん
)
には
相違
(
そうい
)
ないが、
然
(
しか
)
しながら
地震
(
ぢしん
)
に
對
(
たい
)
して
必要
(
ひつよう
)
な
初歩
(
しよほ
)
の
知識
(
ちしき
)
がわが
國民
(
こくみん
)
に
缺
(
か
)
けてゐることが、
震災
(
しんさい
)
擴大
(
かくだい
)
の
最大原因
(
さいだいげんいん
)
であらう。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
如何
(
いか
)
なれば
規則
(
きそく
)
はあつても、
茲
(
こゝ
)
に
學問
(
がくもん
)
は
無
(
な
)
いのである。
哲學
(
てつがく
)
を
捨
(
すて
)
て
了
(
しま
)
つて、
他
(
た
)
の
醫師等
(
いしやら
)
のやうに
規則
(
きそく
)
に
從
(
したが
)
つて
遣
(
や
)
らうとするのには、
第
(
だい
)
一に
清潔法
(
せいけつはふ
)
と、
空氣
(
くうき
)
の
流通法
(
りうつうはふ
)
とが
缺
(
か
)
くべからざる
物
(
もの
)
である。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
たゞ
角張
(
かくば
)
つて
打
(
う
)
ち
缺
(
か
)
いた
痕
(
あと
)
のあるように
見
(
み
)
えるだけのものでせう。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
ただ聞く、
凶
(
まが
)
の
沼水
(
ぬまみづ
)
缺
(
か
)
けかたぶき
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
缺
(
か
)
きませんよ。尤も藤屋に死なれて困るのは利三郎やお吉で、死んでもらひ度いのは、養子の彌吉や番頭の佐兵衞ですが——
銭形平次捕物控:177 生き葬ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
(妻ハソレヲ口ニ出シタヿハナイガ、ジェームス・スチュアートノ映画ダト
缺
(
か
)
カサズ見ニ行クラシイノデアル)
鍵
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
斯
(
か
)
う
謂
(
い
)
はば
汝
(
なんぢ
)
は
太
(
いた
)
く
面皮
(
めんぴ
)
を
缺
(
か
)
かむが、
忠義
(
ちうぎ
)
のほどは
我
(
われ
)
知
(
し
)
れり。
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
缺
部首:⽸
10画
“缺”を含む語句
缺乏
缺點
缺片
缺所
缺損
缺陷
缺擂鉢
黒缺
喰缺
缺陥
缺處
缺茶碗
缺石
缺火鉢
缺摺鉢
缺所藏
缺席屆
缺勤屆
残缺
打缺