“行火”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あんか75.6%
あんくわ24.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けちなことをお言いなさんな、お民さん、阿母おふくろ行火あんかだというのに、押入には葛籠つづらへ入って、まだ蚊帳かやがあるという騒ぎだ。」
女客 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
行火あんかかはりにまでももちひられるようになり、今日こんにちでは人間にんげん生活上せいかつじよう電氣でんき寸時すんじくことの出來できない必要ひつようなものとなりました。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
行火あんくわで温めてあつたしとねの中に逸早く圭一郎を這入らしてから千登世は古新聞を枕元に敷き、いそ/\とその上に貧しい晩餐を運んだ。二人は箸を執つた。
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
「お前が吸ふ氣でなきや、煙草入が二つるものか、——行火あんくわ温石をんじやくを持つて來ないのがまだしも見つけものだ」