“馥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
33.3%
かぐは33.3%
こう33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「こうですか。」白地をかぶって俯向うつむけば、黒髪こそは隠れたれ、包むに余るびんの、雪に梅花を伏せたよう。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
突き刺して鼻にあてゝ嗅げば、えも云はずかぐはしき黒方の香にてあり、すべて心も及ばず、これは世の人にあらぬなりけりと思ひて、これを
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
陽暦の八月頃は蕎麦そばの花盛りで非常に綺麗きれいです。私はその時分に仏間ぶつまに閉じ籠って夕景までお経を読んで少し疲れて来たかと思いますとさっと吹き来る風の香が非常にこうばしい。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)