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覆
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か
ふりがな文庫
“
覆
(
か
)” の例文
言うのはやすいが、天地を
覆
(
か
)
えすような大時化の中でやることだから、斧を持って転げまわるばかりで思うようなこともできない。
重吉漂流紀聞
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
白糸は
猿轡
(
さるぐつわ
)
を
吃
(
はま
)
されて、手取り足取り地上に推し伏せられつ。されども渠は絶えず身を
悶
(
もだ
)
えて、
跋
(
は
)
ね
覆
(
か
)
えさんとしたりしなり。にわかに渠らの力は
弛
(
ゆる
)
みぬ。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
『
飯
(
めし
)
を
食
(
くは
)
せろ!』と銀之助は
忌々
(
いま/\
)
しさうに言つて、
白布
(
はくふ
)
の
覆
(
か
)
けてある長方形の食卓の前にドツカと
坐
(
す
)
はつた。
節操
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
島の者は色々に評議を
凝
(
こ
)
らした。大方は舟が
覆
(
か
)
えったのだと云う説であったが、中には何処かへ流れついて其のまま帰って来ないのだろうと云う者もあった。
漁師の娘
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
いくら
被
(
おお
)
いを
覆
(
か
)
けていても、
提灯
(
ちょうちん
)
の
灯
(
ひ
)
が持ちかねるほど雨風は横なぐりに吹きすさぶ。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
時々木を根こぎにしたり、家を引つくり
覆
(
か
)
へすやうな大風もやはりそれで、川のやうに、或る所から或る他の所へ流れて行く空気だ。空気は透明で殆んど色が無いから眼に見えない。
科学の不思議
(新字旧仮名)
/
ジャン・アンリ・ファーブル
(著)
台石から取って
覆
(
か
)
えした、持扱いの荒くれた
爪摺
(
つまず
)
れであろう、青々と苔の蒸したのが、ところどころ
毮
(
むし
)
られて、日の
隈
(
くま
)
幽
(
かすか
)
に、石肌の浮いた影を膨らませ、影をまた凹ませて、残酷に
搦
(
から
)
めた
縷紅新草
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“覆”の解説
覆(ふく)(sa: mrakṣa、ムラクシャ)は、仏教が教える煩悩のひとつ。
自己の誤ちの隠蔽。利益を失う・不利益を蒙ることを恐れて、自分が為した罪を隠すこと。
しかし、自分の為した罪を隠す人は、後に、必ず悔い悲しむ。
説一切有部の五位七十五法のうち、小煩悩地法の一つ。唯識派の『大乗百法明門論』によれば随煩悩位に分類され、そのうち小随煩悩である。
(出典:Wikipedia)
覆
常用漢字
中学
部首:⾑
18画
“覆”を含む語句
顛覆
転覆
日覆
反覆
修覆
覆面
雨覆
轉覆
覆布
傾覆
打覆
覆被
押覆
引覆
覆奏
覆水
鞍覆
被覆
上覆
覆羽
...