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渇
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か
ふりがな文庫
“
渇
(
か
)” の例文
が、きょうの相手は、
如何
(
いかん
)
ともすることができなかった。まるで無反応な存在である。山へ向って声を張るように、気ばかり
渇
(
か
)
れてしまうのだった。
剣の四君子:02 柳生石舟斎
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
やがて夫の光国が来合わせて助けるというのが、明晩、とあったが、
翌晩
(
あくるばん
)
もそのままで、次第に姫松の声が
渇
(
か
)
れる。
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
女房のスゲノも、五人かの子供を産んで、何もかももう
渇
(
か
)
れきってしまっているようであった。伝平が力にしているのは、
最早
(
もはや
)
、
伜
(
せがれ
)
の耕平だけであった。
馬
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
上人様のお諭しを受けての後も分別に分別
渇
(
か
)
らしてわざわざ出かけ、汝のために相談をかけてやりしも勝手の意地張り、大体ならぬものとても
堪忍
(
がまん
)
なるべきところならぬを
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
日に一時間か二時間、病みついてなおらない
脚
(
あし
)
を外に
曳
(
ひ
)
きずって行くのである。彼が役に立つことといっては、裏庭の井の水が
渇
(
か
)
れた時に、森の泉まで行くことだけであった。
ぶどう畑のぶどう作り
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
▼ もっと見る
けれども萩の四五株しかない上、
落合直文
(
おちあひなほぶみ
)
先生の石碑を前にした古池の水も
渇
(
か
)
れ
渇
(
が
)
れになつてゐるのは哀れだつた。ただこの古池に臨んだ茶室だけは昔よりも一層もの
寂
(
さ
)
びてゐる。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
詩魂の尊さは、そのような
渇
(
か
)
れない進歩が最近の詩集にもうかがわれることです。
獄中への手紙:07 一九四〇年(昭和十五年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
黒眼鏡の奥、皮膚のしわからにじみ出るものは、とおく
渇
(
か
)
れつくして
原爆詩集
(新字新仮名)
/
峠三吉
(著)
痩涓唯待渇 痩涓唯だ
渇
(
か
)
るを待つ。
閉戸閑詠
(新字旧仮名)
/
河上肇
(著)
……敵の信長に、なみだをもつことは許さん。なぜ、そのように痩せるか、子にあたえる乳を
渇
(
か
)
らすか
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
渇
常用漢字
中学
部首:⽔
11画
“渇”を含む語句
渇仰
饑渇
渇望
随喜渇仰
渇仰者
飢渇
枯渇
渇水
渇驥
涸渇
久渇
渇情
渇者
渇虎
渇命
満都渇仰
而生渇仰心
渇仰随喜
大飢渇
信心渇仰