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化
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か
ふりがな文庫
“
化
(
か
)” の例文
雀
(
すずめ
)
化
(
か
)
して
蛤
(
はまぐり
)
の
類
(
たぐい
)
にもれず、あらかた農を捨てて本職の煙火師に化けてしまったというのが伝えられているこの郷土沿革なのである。
銀河まつり
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「人の我を
謗
(
そし
)
るやその
能
(
よ
)
く弁ぜんよりは、
能
(
よ
)
く
容
(
い
)
るるに
如
(
し
)
かず。人の我を
侮
(
あなど
)
るや、その
能
(
よ
)
く防がんよりは、
能
(
よ
)
く
化
(
か
)
するに
如
(
し
)
かず」
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
絶海
(
ぜっかい
)
の
孤島
(
ことう
)
に、自分ひとりがとりのこされている。このままでいれば、ひぼしになるか、病気になるかして、
白骨
(
はっこつ
)
と
化
(
か
)
してしまうであろう。
恐竜島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
この
町
(
まち
)
が
火
(
ひ
)
を
浴
(
あ
)
びて、
焼
(
や
)
け
野原
(
のはら
)
と
化
(
か
)
し、
緑
(
みどり
)
の
林
(
はやし
)
も、
風
(
かぜ
)
に
吹
(
ふ
)
かれた
木立
(
こだち
)
も、すべて、あと
形
(
かた
)
もなくなったのを
知
(
し
)
っていました。
春はよみがえる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼女が姉と一緒に広い草原をあるいていると、姉の姿がいつか白い蝶に
化
(
か
)
して飛んでゆく。おどろいて追おうとしたが、とても追いつかない。
半七捕物帳:69 白蝶怪
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
いわゆる知らず知らず帝の則に従う、これなり。これ、これを
化
(
か
)
という。そのすでに化するに及んでは、人これを
如何
(
いかん
)
ともすべからざるものなり。
教門論疑問
(新字新仮名)
/
柏原孝章
(著)
たとえば五つのパンより五千人分のパンをつくり給うことはなされても、石を
化
(
か
)
えてパンをつくることはなし給わない。
イエス伝:マルコ伝による
(新字新仮名)
/
矢内原忠雄
(著)
蓋
(
けだ
)
し
此
(
この
)
時に当って、元の
余孽
(
よけつ
)
猶
(
なお
)
所在に存し、
漠北
(
ばくほく
)
は論無く、
西陲南裔
(
せいすいなんえい
)
、
亦
(
また
)
尽
(
ことごと
)
くは
明
(
みん
)
の
化
(
か
)
に
順
(
したが
)
わず、
野火
(
やか
)
焼けども尽きず、春風吹いて亦生ぜんとするの
勢
(
いきおい
)
あり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
二葉亭のお父さんは尾州藩だったが、長い間の江戸
詰
(
づめ
)
で江戸の
御家人
(
ごけにん
)
化
(
か
)
していた。お母さんも同じ藩の武家生れだったが、やはり江戸で育って江戸風に仕込まれた。
二葉亭余談
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
何事をも怖
化
(
か
)
せんとあせる矢先に現わるる門番の狂言は、普通の狂言
諧謔
(
かいぎゃく
)
とは受け取れまい。
趣味の遺伝
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そして、
今
(
いま
)
までその
背景
(
はいけい
)
をなしてゐた
空
(
そら
)
は、その
青
(
あを
)
さは、
刻々
(
こく/\
)
に
光
(
ひかり
)
の
海
(
うみ
)
と
化
(
か
)
しつゝあつた。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
冷却
(
れいきゃく
)
して
後
(
のち
)
、
飛散
(
ひさん
)
するとすれば、
高尚
(
こうしょう
)
なる
殆
(
ほとん
)
ど
神
(
かみ
)
の
如
(
ごと
)
き
智力
(
ちりょく
)
を
備
(
そな
)
えたる
人間
(
にんげん
)
を、
虚無
(
きょむ
)
より
造出
(
つくりだ
)
すの
必要
(
ひつよう
)
はない。そうして
恰
(
あたか
)
も
嘲
(
あざけ
)
るが
如
(
ごと
)
くに、また
人
(
ひと
)
を
粘土
(
ねんど
)
に
化
(
か
)
する
必要
(
ひつよう
)
は
無
(
な
)
い。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
『そんな
時代
(
じだい
)
もあったかナ……』
遠
(
とお
)
い
遠
(
とお
)
い
現世
(
げんせ
)
の
出来事
(
できごと
)
などは、ただ一
片
(
ぺん
)
の
幻影
(
げんえい
)
と
化
(
か
)
して
了
(
しま
)
います。
現世
(
げんせ
)
の
話
(
はなし
)
は
大概
(
たいがい
)
これで
宜
(
よろ
)
しいでしょう。
早
(
はや
)
くこちらの
世界
(
せかい
)
の
物語
(
ものがたり
)
に
移
(
うつ
)
りたいと
思
(
おも
)
いますが……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
侍「
善
(
よ
)
く善く其の姿を見ると、それが
伸餅
(
のしもち
)
の石に
化
(
か
)
したのさ」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ゴマ
化
(
か
)
すための
煙幕
(
えんまく
)
なのだ。あなたは足に、一メートル位の棒をつけて、大男に見せかけているが、じっさいは、小男なのだ!
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
しかのみならず、五
風
(
ふう
)
十
雨
(
う
)
、まま
洪水
(
でみず
)
が襲って、せっかくこれまでにきた御経営も、一夜に泥の海と
化
(
か
)
すごとき
惧
(
おそ
)
れすら、なきにしもあらずです
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
われわれは
勉
(
つと
)
めてこの害を
矯
(
た
)
めるようにせねばならぬと思うが、僕はけっして英米人をそのまま
傚
(
なら
)
って
彼
(
か
)
の
風
(
ふう
)
に
化
(
か
)
せよとはかつても言ったこともない。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
体
(
からだ
)
を
雲
(
くも
)
と
化
(
か
)
したり、
鳥
(
とり
)
と
化
(
か
)
したり、
露
(
つゆ
)
と
化
(
か
)
したりして、
下界
(
げかい
)
の
山
(
やま
)
の
上
(
うえ
)
や、とがった
建物
(
たてもの
)
の
屋根
(
やね
)
のいただきや、
野原
(
のはら
)
などに
降
(
お
)
りることもできたのであります。
海からきた使い
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
侠客伝は
女仙外史
(
じょせんがいし
)
より
換骨脱胎
(
かんこつだったい
)
し
来
(
きた
)
る。其の一部は
好逑伝
(
こうきゅうでん
)
に
藉
(
よ
)
るありと
雖
(
いえど
)
も、全体の女仙外史を
化
(
か
)
し
来
(
きた
)
れるは
掩
(
おお
)
う
可
(
べ
)
からず。
此
(
これ
)
の
姑摩媛
(
こまひめ
)
は
即
(
すなわ
)
ち
是
(
こ
)
れ
彼
(
かれ
)
の
月君
(
げっくん
)
なり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
見給え個性発展の結果みんな神経衰弱を起して、始末がつかなくなった時、
王者
(
おうしゃ
)
の
民
(
たみ
)
蕩々
(
とうとう
)
たりと云う句の価値を始めて発見するから。
無為
(
むい
)
にして
化
(
か
)
すと云う語の馬鹿に出来ない事を悟るから。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
私は、この男の帰還を待って、
早速
(
さっそく
)
全世界
覆滅
(
ふくめつ
)
の毒瓦斯を発明する鬼と
化
(
か
)
して、全力をあげ全財産を
抛
(
な
)
げうって発明官と一緒にやるつもりです
毒瓦斯発明官:――金博士シリーズ・5――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
だが卜斎の
返答
(
へんとう
)
が
雄弁
(
ゆうべん
)
だけで、ところどころうまくごま
化
(
か
)
しているのをつらにくくおもった
村上賛之丞
(
むらかみさんのじょう
)
は、やや
激
(
げき
)
して
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その
高原
(
こうげん
)
に
生
(
う
)
まれた
花
(
はな
)
は、まったく、
平凡
(
へいぼん
)
な
花
(
はな
)
に
化
(
か
)
してしまいました。
公園の花と毒蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それが
月日
(
つきひ
)
を
経
(
ふ
)
るに従い、黄身は黄身、白身は白身と分かれ、さらに進んでは頭もでき、手も足もそなわり、一つの
雛
(
ひな
)
に
化
(
か
)
するように、きわめて幼少の折から自然的に各分業的の
萠
(
きざし
)
あるものである。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
されど
一事
(
いちじ
)
に
即
(
そく
)
し、
一物
(
いちぶつ
)
に
化
(
か
)
するのみが詩人の感興とは云わぬ。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
金属Qがはいっているという脳髄は、ビーカーの中で、
沸々
(
ふつふつ
)
と
沸騰
(
ふっとう
)
する茶褐色の
薬液
(
やくえき
)
の中で煮られてまっくろに
化
(
か
)
していく。
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
と、
主従
(
しゅじゅう
)
三人、バラバラと駕籠のそばへ寄っていったが、ああ、
去年
(
こぞ
)
の春、
織徳連合軍
(
しょくとくれんごうぐん
)
の
襲
(
おそ
)
うところとなって、
天目山
(
てんもくざん
)
の
露
(
つゆ
)
と
化
(
か
)
したまうと聞えて以来、ここにはやくも一めぐりの春。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「約束なんかないよ。ごま
化
(
か
)
すない。それよりも、おれはお前にいいつけることがある、さ、もう一度座りなよ」
奇賊悲願:烏啼天駆シリーズ・3
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
神馬小屋
(
しんめごや
)
へ
飛
(
と
)
びこんで、馬のお
尻
(
しり
)
にかくれるもの、さては
韋駄天
(
いだてん
)
と
逃
(
に
)
げちる者など——いまが今までの
散華舞踊
(
さんげぶよう
)
は、一しゅんのまにこの
我武者
(
がむしゃ
)
のろうぜきで
荒涼
(
こうりょう
)
たるありさまと
化
(
か
)
してしまった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
だが、この室内にあったものは、すべてもとの形をとどめず、灰みたいなものと
化
(
か
)
していた。よほどすごい爆発を起こし、圧力も熱もかなり出たらしい。
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
分ったようでもあり、なんだかごま
化
(
か
)
されているようでもあった。僕はそのとおり素直に博士にいってやった。
海底都市
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
いまやテッド博士以下を赤い
火焔
(
かえん
)
と
化
(
か
)
せしめ、『宇宙の
女王
(
クィーン
)
』号の救援隊をここに全滅せしめてやろうと、かれは覆面の間から、ぎょろつく目玉をむきだし
怪星ガン
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
それも
暁
(
あかつき
)
の南京路の光景から、
明
(
あけ
)
る
陽
(
ひ
)
をうけた
繁華
(
はんか
)
な時間の光景から、やがて陽は西に
傾
(
かたむ
)
き夜の
幕
(
とばり
)
が降りて、いよいよ夜の全世界と
化
(
か
)
した光景、さては夜も
更
(
ふ
)
けて
酔漢
(
すいかん
)
と
見えざる敵
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
というわけで、今や醤買石は、
執念
(
しゅうねん
)
の火の玉と
化
(
か
)
し、喰うか喰われるかの公算五十パアセントの危険をおかしても
一矢
(
いっし
)
をむくわで置くべきかと、あわれいじらしきことと
相成
(
あいな
)
った。
戦時旅行鞄:――金博士シリーズ・6――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
山ノ井千ちゃんは、鉄の棒をぶんぶんふりまわして、怒りのかたまりと
化
(
か
)
している。
宇宙の迷子
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ごま
化
(
か
)
していらっしゃるのね。トビ君、あなたこそもう論ずべき種がつきてしまったんでしょう。きっと、そうよ。ところがあたくしの方は、これから本格的な実証に移るのですわ。
海底都市
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
成層圏
(
せいそうけん
)
ちかくのところまでは、それでもまだうっすらと夕方のような太陽のかすかな光があったが、成層圏の中をつきすすんでいくうちに、いつしかあたりは、暗黒と
化
(
か
)
してしまった。
大宇宙遠征隊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
最近になって
人造
(
じんぞう
)
宇宙線の研究が
俄
(
にわ
)
かに盛んになりましたが、この研究が進むといよいよこの人造宇宙線を使って、水銀を金に
化
(
か
)
することが
他愛
(
たわい
)
もなく出来るようになりそうな気がします。
科学が臍を曲げた話
(新字新仮名)
/
海野十三
、
丘丘十郎
(著)
“首都
重慶
(
じゅうけい
)
は、昨夜、また日本空軍のため、猛爆をうけた。損害は重大である。火災は、まだ
已
(
や
)
まない。これまでの日本空軍の爆撃により市街の三分の二は
壊滅
(
かいめつ
)
し、完全なる
焦土
(
しょうど
)
と
化
(
か
)
した。
英本土上陸戦の前夜
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
こんな愚劣な模写ものでごま
化
(
か
)
すつもりなんだ。なんという憎い奴だろう
すり替え怪画:烏啼天駆シリーズ・5
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
濛々
(
もうもう
)
たる怪しき白い霧、赤い霧、青い霧、そのほかいろいろが、
竜巻
(
たつまき
)
のような形であらわれ、ゆらゆらと
揺
(
ゆ
)
れているのを面白がっている間に、いつしか部屋の中は一面の霧の海と
化
(
か
)
してしまって
今昔ばなし抱合兵団:――金博士シリーズ・4――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「なにか異変を、だって。うむ、ごま
化
(
か
)
されるものか」
見えざる敵
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「余計なごま
化
(
か
)
しはゆるさん」
人造人間戦車の機密:――金博士シリーズ・2――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
私は遂に復讐の鬼と
化
(
か
)
した。
大脳手術
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“化”の解説
化(か)は、漢姓の一つ。
(出典:Wikipedia)
化
常用漢字
小3
部首:⼔
4画
“化”を含む語句
化粧
変化
道化
變化
教化
化物
孵化
所化
文化
道化師
消化
薄化粧
造化
化学
勧化
化膿
化生
化鳥
道化役
化転
...