“野火”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
のび82.4%
やか17.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
枯草かれくさをやく百姓ひゃくしょう野火のびか、あるいは、きこりのたいた焚火たきびであろうか、とある原のなかほどに、チラチラと赤くもえているほのおがあった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
生物せいぶつのやうにうごめき、きらめき、なめつくす野火のびに燒かれるヒースの山が、リード夫人を呪ひ脅迫けふはくした私の心の状態に、ぴつたり適合するに違ひない。
けだこの時に当って、元の余孽よけつなお所在に存し、漠北ばくほくは論無く、西陲南裔せいすいなんえいまたことごとくはみんしたがわず、野火やか焼けども尽きず、春風吹いて亦生ぜんとするのいきおいあり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
野火やか、炎々。絹地に三羽の烏あらわる。
紅玉 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)