“漠北”の読み方と例文
読み方割合
ばくほく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
漠北ばくほくからの使者が来て李陵の軍の健在を伝えたとき、さすがは名将李広りこうの孫と李陵の孤軍奮闘をたたえたのもまた同じ連中ではないのか。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
しかれども塞外さくがいの事には意を用いること密にして、永楽八年以後、数々しばしば漠北ばくほくを親征せしほどの帝の、帖木児チモル東せんとするを聞きては、いずくんぞ晏然あんぜんたらん。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
けだこの時に当って、元の余孽よけつなお所在に存し、漠北ばくほくは論無く、西陲南裔せいすいなんえいまたことごとくはみんしたがわず、野火やか焼けども尽きず、春風吹いて亦生ぜんとするのいきおいあり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)