“造出”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つくりだ83.3%
つくりいだ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とよ大吉だいきちふ文字を見て安心はしたものゝ、大吉はかへつてきように返りやすい事を思ひ出して、またもや自分からさま/″\な恐怖きようふ造出つくりだしつゝ、非常につかれてうちへ帰つた。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
冷却れいきゃくしてのち飛散ひさんするとすれば、高尚こうしょうなるほとんかみごと智力ちりょくそなえたる人間にんげんを、虚無きょむより造出つくりだすの必要ひつようはない。そうしてあたかあざけるがごとくに、またひと粘土ねんどする必要ひつようい。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
月光のもとに劇場すでに閉ぢ行人こうじんようやまれならんとして、軒下なる用水おけのかげには犬眠り夜駕籠客を待つさまを描いておのずから広重独特の情趣を造出つくりいだせり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)