“つくりだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
造出71.4%
作出28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お豊は大吉だいきちという文字を見て安心はしたものの、大吉はかえってきょうに返りやすい事を思い出して、またもや自分からさまざまな恐怖を造出つくりだしつつ、非常に疲れてうちへ帰った。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
冷却れいきやくしてのち飛散ひさんするとすれば、高尚かうしやうなるほとんかみごと智力ちりよくそなへたる人間にんげんを、虚無きよむより造出つくりだすの必要ひつえうはない。さうしてあたかあざけるがごとくに、またひと粘土ねんどくわする必要ひつえうい。あゝ物質ぶつしつ新陳代謝しんちんたいしやよ。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
いろいろと無理な方法を取りこれによってわずかに幾分の興味を作出つくりださねばならぬ。
甲乙丙丁数人の性格を取捨按排しゅしゃあんばいしてここに特別の人物を作出つくりだす事あり。別に定法ていほうなし。唯何事も内面より観察するを必要とす。外面より観察してこれを描写するはやすく内面よりするはかたし。
小説作法 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)