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またロンゴバルディの齒、聖なる寺院をみしとき、この物の翼の下にて勝ちつゝ、カルロ・マーニオこれを救へり 九四—九六
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
是も或る植物の根を女にませて、木の器の中へ吐き出させたものを、のちに彼女らも参加して共々に廻り飲みしたのであった。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ソラ来たぞ何だか堅いものが。これはてりゴマメだ。石のようにコチコチしている。歯太郎さんがまないと見えて魚の形がそっくりしている。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
「今の若さで、そう薬ばかり飲んでるようじゃ心細いね。うまいものも歯でんで食うようじゃ、とても駄目だよ。」
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
禅では「生鉄しょうてつむ」と言いまして、長い間生の鉄を噛んでいると、遂には噛みこなしてしまうというのです。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
我は泣かまほしきに笑ひ、唾せんと欲してかへりて首を屈し、耳を傾けて俗士婦女の蝋をむが如き話説を聽かざるべからず。所謂いはゆる教育は果して我に何物をか與へし。
また大学にては法科の講筵をよそにして、歴史文学に心を寄せ、ようやくしょむ境にりぬ。
舞姫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
又蟇石と称する宝石は蜘蛛くもやその他毒性の動物にまれたとき、その疼痛を消すと伝へられて居る。しか現今げんこんでもさうであるが蛋白石たんぱくせきは昔から婦人はこれけることを嫌つて居る。
毒と迷信 (新字旧仮名) / 小酒井不木(著)
だから彼自身は、ただもぐもぐとんでみこむだけの手間しか要らなかつた。
大黄蜂おおきばちも同様だ。それ等の大きな赤ばんだ蜂は、一インチ位の長さがあつて、その蜂共は時としては果樹園の梨をむ事がある。お前達は一般に此の大黄蜂に気をつけなければならないのだ。
ただ詩人と画客がかくなるものあって、くまでこの待対たいたい世界の精華をんで、徹骨徹髄てっこつてつずいの清きを知る。かすみさんし、露をみ、ひんし、こうひょうして、死に至って悔いぬ。彼らの楽は物にちゃくするのではない。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しかし何の食物でも衛生的に食べるという習慣を養わなければなりません。即ちよくくだいて胃中へ送るという習慣です。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
又大學にては法科の講筵を餘所にして、歴史文學に心を寄せ、漸く蔗をむ境に入りぬ。
舞姫 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
神をまつるための酒だけは、なお若い綺麗きれいな娘たちによく歯を清めさせ、米をんでは器の中に吐き出させて、それをふたしておいて醗酵はっこうさせたものが用いられており、カミザケという語も残っていた。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
我邦の人は折々君のように何でも硬い物の方がみしめて味があるというけれどもそれは野蛮風の食方たべかたで、西洋人は舌であじわうから柔くって美味いものをたっとぶ。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
又大学にては法科の講筵を余所よそにして、歴史文学に心を寄せ、漸くしよむ境に入りぬ。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
指の入る位な湯で鶏卵たまごを三十分も湯煮ゆでて白味と黄身の半熟になったものとか、柔い飯をよくんで食べるとか、牛乳が飲みたければパンへ浸して食べるとかし給え。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)