トップ
>
加
>
くは
ふりがな文庫
“
加
(
くは
)” の例文
それに
加
(
くは
)
へて
男
(
をとこ
)
の
周旋業
(
しうせんげふ
)
も一
向
(
かう
)
うまくは
行
(
ゆ
)
かないところから、一
年後
(
ねんご
)
には
夫婦別
(
ふうふわか
)
れと
話
(
はなし
)
がきまり、
男
(
をとこ
)
は
母
(
はゝ
)
と
妹
(
いもうと
)
とを
連
(
つ
)
れて
関西
(
くわんさい
)
へ
行
(
ゆ
)
く。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
皆
(
みな
)
がそれを
見
(
み
)
ると、
子安貝
(
こやすがひ
)
ではなくて
燕
(
つばめ
)
の
古糞
(
ふるくそ
)
でありました。
中納言
(
ちゆうなごん
)
はそれきり
腰
(
こし
)
も
立
(
た
)
たず、
氣病
(
きや
)
みも
加
(
くは
)
はつて
死
(
し
)
んでしまひました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
そして、
撮影法
(
さつえいほう
)
にも、
現像法
(
げんぞうほう
)
にも、
無論
(
むろん
)
手
製
(
せい
)
の
裝置
(
そうち
)
にも
改善
(
かいぜん
)
を
加
(
くは
)
へて
更
(
さら
)
に何
枚
(
まい
)
かを
試
(
こゝろ
)
みたが、あゝ、それは何といふ
狂喜
(
けうき
)
だつたか?
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
おまけに、もえ
黄
(
ぎ
)
の
夜具
(
やぐ
)
ぶろしきを
上被
(
うはつぱ
)
りにかけて、
包
(
つゝ
)
んで
寢
(
ね
)
た。
一
(
ひと
)
つはそれに
對
(
たい
)
する
敵愾心
(
てきがいしん
)
も
加
(
くは
)
はつたので。……
先
(
ま
)
づ
奮發
(
ふんぱつ
)
した。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
先生
(
せんせい
)
を
訪
(
と
)
ふた、
翌日
(
よくじつ
)
でした、
使者
(
しゝや
)
が
手紙
(
てがみ
)
を
持
(
もつ
)
て
來
(
き
)
て
今
(
いま
)
から
生徒
(
せいと
)
十
數名
(
すうめい
)
を
連
(
つ
)
れて
遠足
(
ゑんそく
)
にゆくが
君
(
きみ
)
も
仲間
(
なかま
)
に
加
(
くは
)
はらんかといふ
誘引
(
さそひ
)
です。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
ところがだん/\
進歩
(
しんぽ
)
するに
從
(
したが
)
つて
石塊
(
いしころ
)
に
多少
(
たしよう
)
の
細工
(
さいく
)
を
加
(
くは
)
へ、
手
(
て
)
に
握
(
にぎ
)
つて
物
(
もの
)
を
打
(
う
)
ち
壞
(
こわ
)
すに
便利
(
べんり
)
な
形
(
かたち
)
にこしらへるようになりました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
此方
(
こつち
)
から
算盤
(
そろばん
)
を
彈
(
はじ
)
いて、この
土地
(
とち
)
の
人間
(
にんげん
)
の
根性
(
こんじやう
)
を
數
(
かぞ
)
へてやると
泥棒
(
どろぼう
)
に
乞食
(
こじき
)
を
加
(
くは
)
へて、それを
二
(
ふた
)
つに
割
(
わ
)
つたやうなものだなう。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
其時
(
そのとき
)
宗助
(
そうすけ
)
は
何時
(
いつ
)
もの
調子
(
てうし
)
で、
寧
(
むし
)
ろ
穩
(
おだ
)
やかに、
弟
(
おとうと
)
の
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
を
聞
(
き
)
いてゐたが、
聞
(
き
)
いてしまつた
後
(
あと
)
でも、
別
(
べつ
)
に
是
(
これ
)
といふ
眼立
(
めだ
)
つた
批評
(
ひひやう
)
は
加
(
くは
)
へなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
罎
(
びん
)
の
底
(
そこ
)
になつた
醤油
(
しやうゆ
)
は一
番
(
ばん
)
の
醤油粕
(
しやうゆかす
)
で
造
(
つく
)
り
込
(
こ
)
んだ
安物
(
やすもの
)
で、
鹽
(
しほ
)
の
辛
(
から
)
い
味
(
あぢ
)
が
舌
(
した
)
を
刺戟
(
しげき
)
するばかりでなく、
苦味
(
にがみ
)
さへ
加
(
くは
)
はつて
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
もし
震原
(
しんげん
)
が
直下
(
ちよつか
)
でなかつたならば、
震原
(
しんげん
)
に
對
(
たい
)
して
水平
(
すいへい
)
の
方向
(
ほうこう
)
にも
距離
(
きより
)
が
加
(
くは
)
はつて
來
(
く
)
るから、
距離
(
きより
)
は
益
(
ます/\
)
遠
(
とほ
)
くなるわけである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
今宵
(
こよひ
)
、
家例
(
かれい
)
に
因
(
よ
)
り、
宴會
(
えんくわい
)
を
催
(
もよふ
)
しまして、
日頃
(
ひごろ
)
別懇
(
べっこん
)
の
方々
(
かた/″\
)
を
多勢
(
おほぜい
)
客人
(
まろうど
)
に
招
(
まね
)
きましたが、
貴下
(
こなた
)
が
其
(
その
)
組
(
くみ
)
に
加
(
くは
)
はらせらるゝは一
段
(
だん
)
と
吾家
(
わがや
)
の
面目
(
めんもく
)
にござる。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
『お
出
(
い
)
で、そんなら!』と
女王樣
(
ぢよわうさま
)
が
聲高
(
こわだか
)
に
申
(
まを
)
されました。
愛
(
あい
)
ちやんは
其行列
(
そのぎやうれつ
)
に
加
(
くは
)
はつたものゝ、これから
何
(
ど
)
うする
事
(
こと
)
かと
大層
(
たいさう
)
怪訝
(
けゞん
)
がつて
居
(
ゐ
)
ました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
しかしその
材料
(
ざいれう
)
構造
(
こうざう
)
は
依然
(
いぜん
)
として
舊來
(
きうらい
)
のまゝで、
耐震的工風
(
たいしんてきくふう
)
を
加
(
くは
)
ふるが
如
(
ごと
)
き
事實
(
じじつ
)
はなかつたので、たゞ
漸次
(
ぜんじ
)
に
工作
(
こうさく
)
の
技術
(
ぎじゆつ
)
が
精巧
(
せいこう
)
に
進
(
すゝ
)
んだまでである。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
文
(
ぶん
)
曰
(
いは
)
く、『
子
(
し
)
に
如
(
し
)
かず』と、
起
(
き
)
曰
(
いは
)
く、『
此
(
こ
)
れ
子
(
し
)
、
三
(
み
)
つの
者
(
もの
)
、
皆
(
みな
)
吾
(
わ
)
が
下
(
しも
)
に
出
(
い
)
でて、
位
(
くらゐ
)
、
吾
(
わ
)
が
上
(
かみ
)
に
加
(
くは
)
はるは、
何
(
なん
)
ぞや』と。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
同月
(
どうげつ
)
二十三
日
(
にち
)
には
幻
(
げん
)
望
(
ぼう
)
二
子
(
し
)
の
他
(
ほか
)
、
玄川子
(
げんせんし
)
を
加
(
くは
)
へて四
人
(
にん
)
で
掘
(
ほ
)
つた。
今度
(
こんど
)
は、
小徑
(
こみち
)
の
左方
(
さはう
)
の
緩斜面
(
くわんしやめん
)
を
成
(
な
)
す
芋畑
(
いもばたけ
)
である。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
朝鮮
(
てうせん
)
及
(
および
)
臺灣等
(
たいわんとう
)
の
分
(
ぶん
)
を
加
(
くは
)
へても一
億
(
おく
)
七千
萬圓
(
まんゑん
)
餘
(
よ
)
であつて、
大正
(
たいしやう
)
八
年
(
ねん
)
に
略
(
ほゞ
)
同額
(
どうがく
)
の
輸入超過
(
ゆにふてうくわ
)
であつた
以外
(
いぐわい
)
は
斯
(
かく
)
の
如
(
ごと
)
く
少額
(
せうがく
)
で
濟
(
す
)
んだことは
近年
(
きんねん
)
類
(
るゐ
)
のないことである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
早い話が
阿父
(
おやぢ
)
のやうな
壓制君主
(
あつせいくんしゆ
)
までも、此處だけは
治外法權
(
ぢぐわいはふけん
)
として、何等の
侵略
(
しんりやく
)
を
加
(
くは
)
へ得ない奴さ。
痛快
(
つうくわい
)
だ。いや、出まい。蟹も穴籠をしてゐた方が安全だからな。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
二種
(
ふたいろ
)
加
(
くは
)
ゆるゆゑ如何程
重
(
おも
)
き
癲癇
(
てんかん
)
なりともたゞ一二服を服用すれば
忽地
(
たちまち
)
全快なさんこと
霜
(
しも
)
に
沸湯
(
にえゆ
)
を注ぐに等き世にも
怪有
(
けう
)
なる
奇劑
(
きざい
)
なるは是迄
夥多
(
あまた
)
の人に用ゐ
屡々
(
しば/\
)
功驗
(
こうけん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
そのほか
道路
(
どうろ
)
の
破損
(
はそん
)
、
橋
(
はし
)
の
流
(
なが
)
れおちたもの
等
(
など
)
を
加
(
くは
)
へて、
總損失
(
そうそんしつ
)
一億一千三百餘萬圓
(
いちおくいつせんさんびやくよまんえん
)
、その
復舊費
(
ふつきゆうひ
)
二千四百餘萬圓
(
にせんしひやくよまんえん
)
を
入
(
い
)
れると
合計
(
ごうけい
)
一億三千七百餘萬圓
(
いちおくさんぜんしちひやくよまんえん
)
といふ
計算
(
けいさん
)
でした。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
月
(
つき
)
は
浩々
(
かう/\
)
と
冴
(
さ
)
え
渡
(
わた
)
りて、
加
(
くは
)
ふるに
遙
(
はる
)
かの
沖
(
おき
)
に
停泊
(
ていはく
)
して
居
(
を
)
る三四
艘
(
そう
)
の
某
(
ぼう
)
國
(
こく
)
軍艦
(
ぐんかん
)
からは、
始終
(
しじゆう
)
探海電燈
(
サーチライト
)
をもつて
海面
(
かいめん
)
を
照
(
てら
)
して
居
(
を
)
るので、
其
(
その
)
明
(
あきらか
)
なる
事
(
こと
)
は
白晝
(
まひる
)
を
欺
(
あざむ
)
くばかりで
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
私にまた先程の
輕
(
かろ
)
やかな昂奮が歸つて來た。私は手當り次第に積みあげ、また慌しく
潰
(
くづ
)
し、また慌しく築きあげた。
新
(
あたら
)
しく引き拔いてつけ
加
(
くは
)
へたり、取り去つたりした。
檸檬
(旧字旧仮名)
/
梶井基次郎
(著)
税関附
(
ぜいくわんづき
)
の
官吏
(
くわんり
)
が
来
(
き
)
て、
大蔵省
(
おほくらしやう
)
から
桑港税関長
(
さうかうぜいくわんちやう
)
へ
宛
(
あ
)
てた
書面
(
しよめん
)
の
写
(
うつし
)
を
呉
(
く
)
れる。
見
(
み
)
ると、一
周会員
(
しうくわいいん
)
の
荷物
(
にもつ
)
は
東京駐剳大使
(
とうきやうちうさつたいし
)
の
照会
(
せうくわい
)
があつたので、一々
検査
(
けんさ
)
を
加
(
くは
)
ふるに
及
(
およ
)
ばぬとの
内訓
(
ないくん
)
である。
検疫と荷物検査
(新字旧仮名)
/
杉村楚人冠
(著)
其
(
そ
)
れは
彼
(
かれ
)
が
古
(
ふる
)
くから
病院
(
びやうゐん
)
にゐる
爲
(
ため
)
か、
町
(
まち
)
で
子供等
(
こどもら
)
や、
犬
(
いぬ
)
に
圍
(
かこ
)
まれてゐても、
决
(
けつ
)
して
他
(
た
)
に
何等
(
なんら
)
の
害
(
がい
)
をも
加
(
くは
)
へぬと
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
を
町
(
まち
)
の
人
(
ひと
)
に
知
(
し
)
られてゐる
爲
(
ため
)
か、
左
(
と
)
に
右
(
かく
)
、
彼
(
かれ
)
は
町
(
まち
)
の
名物男
(
めいぶつをとこ
)
として
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
その
外
(
ほか
)
に、まう
二三首
(
にさんしゆ
)
、
古今集
(
こきんしゆう
)
から
勝
(
すぐ
)
れた
歌
(
うた
)
やら、
變
(
かは
)
つた
歌
(
うた
)
を
附
(
つ
)
け
加
(
くは
)
へておきませう。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
明治
(
めいぢ
)
三十七
年
(
ねん
)
戰爭
(
せんさう
)
起
(
おこ
)
るや、
又一
(
またいち
)
召集
(
せうしふ
)
せられ、
故
(
ゆゑ
)
に
余
(
よ
)
は
代
(
かは
)
りて
此
(
この
)
地
(
ち
)
に
來
(
きた
)
り
留守
(
るす
)
を
監督
(
かんとく
)
する
事
(
こと
)
となれり。
我
(
わが
)
牧塲
(
ぼくぢやう
)
は
事業
(
じげふ
)
漸
(
やうや
)
く
其
(
その
)
緒
(
ちよ
)
に
就
(
つ
)
きしものにて、
創業
(
さうげふ
)
の
困難
(
こんなん
)
に
加
(
くは
)
ふるに
交通
(
かうつう
)
の
不便
(
ふべん
)
あり。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
二
年
(
ねん
)
三
年
(
ねん
)
は
夢
(
ゆめ
)
の
間
(
ま
)
に
過
(
す
)
ぎ、
未亡人
(
びぼうじん
)
の
操行
(
さうかう
)
に
關
(
くわん
)
して
誰一人
(
たれひとり
)
陰口
(
かげぐち
)
を
利
(
き
)
く
者
(
もの
)
もなかつた。
貧
(
まづ
)
しくはあつたけれど
彼女
(
かのぢよ
)
の
家柄
(
いへがら
)
もよかつたので、
多少
(
たせう
)
の
尊敬
(
そんけい
)
の
心持
(
こゝろも
)
ちも
加
(
くは
)
へて
人々
(
ひと/″\
)
は
彼女
(
かのぢよ
)
を
信用
(
しんよう
)
した。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
いかなる
奇功
(
きこう
)
を
立
(
たて
)
たるやはかりがたし、
殊
(
こと
)
に
此地
(
このち
)
に一
名園
(
めいゑん
)
を
加
(
くは
)
へたるは
私利
(
しり
)
のみなりといふべからず、
偖
(
さて
)
此
(
こ
)
の
菊塢
(
きくう
)
老年
(
らうねん
)
には学問も少しは心がけしと見え、
狂歌
(
きやうか
)
俳句
(
はいく
)
も
左
(
さ
)
のみ手づゝにはあらず
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
八五郎は呑氣なことを言ひますが、事件は益々深刻味を
加
(
くは
)
へて來るのです。
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
前
(
まへ
)
にいへるがごとく、雪
降
(
ふら
)
んとするを
量
(
はか
)
り、雪に
損
(
そん
)
ぜられぬ
為
(
ため
)
に
屋上
(
やね
)
に
修造
(
しゆざう
)
を
加
(
くは
)
へ、
梁
(
うつばり
)
柱
(
はしら
)
廂
(
ひさし
)
(家の前の
屋翼
(
ひさし
)
を
里言
(
りげん
)
にらうかといふ、すなはち
廊架
(
らうか
)
なり)其外すべて
居室
(
きよしつ
)
に
係
(
かゝ
)
る所
力
(
ちから
)
弱
(
よわき
)
はこれを
補
(
おぎな
)
ふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
そして
最後
(
さいご
)
につくづく
感服
(
かんぷく
)
したらしくつけ
加
(
くは
)
へました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
は
犬
(
いぬ
)
の
強敵
(
がうてき
)
たり、
之
(
これ
)
に
加
(
くは
)
ふるに
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
何
(
なに
)
らかの力が底から
加
(
くは
)
はる。
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
三
分
(
ぶ
)
も
加
(
くは
)
へよう。
華族のお医者
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その
天麩羅屋
(
てんぷらや
)
の、しかも
蛤鍋
(
はまなべ
)
三錢
(
さんせん
)
と
云
(
い
)
ふのを
狙
(
ねら
)
つて、
小栗
(
をぐり
)
、
柳川
(
やながは
)
、
徳田
(
とくだ
)
、
私
(
わたし
)
……
宙外君
(
ちうぐわいくん
)
が
加
(
くは
)
はつて、
大擧
(
たいきよ
)
して
押上
(
おしあが
)
つた、
春寒
(
はるさむ
)
の
午後
(
ごご
)
である。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
自分
(
じぶん
)
に
責任
(
せきにん
)
の
少
(
すこ
)
しでも
加
(
くは
)
はつたため、
心
(
こゝろ
)
が
緊張
(
きんちやう
)
したものと
見
(
み
)
えて、
却
(
かへ
)
つて
平生
(
へいぜい
)
よりは、
甲斐々々
(
かひ/″\
)
しく
夫
(
をつと
)
や
小六
(
ころく
)
の
世話
(
せわ
)
をした。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
中央
(
ちうあう
)
に
青竹
(
あをだけ
)
の
線香立
(
せんかうたて
)
が
杙
(
くひ
)
のやうに
立
(
た
)
てられて、
石碑
(
せきひ
)
の
前
(
まへ
)
には
一
(
ひと
)
つづゝ
青竹
(
あをだけ
)
の
簀
(
す
)
の
子
(
こ
)
のやうな
小
(
ちひ
)
さな
棚
(
たな
)
が
作
(
つく
)
られた。
卯平
(
うへい
)
も
墓薙
(
はかなぎ
)
の
群
(
むれ
)
に
加
(
くは
)
はつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
少
(
すくな
)
くとも
日本建築
(
にほんけんちく
)
は
古來
(
こらい
)
地震
(
ぢしん
)
を
考慮
(
かうりよ
)
の
中
(
なか
)
へ
加
(
くは
)
へ、
材料
(
ざいれう
)
構造
(
こうさう
)
に
工風
(
くふう
)
を
凝
(
こ
)
らし、
遂
(
つひ
)
に
特殊
(
とくしゆ
)
の
耐震的樣式手法
(
たいしんてきやうしきしゆはふ
)
を
大成
(
たいせい
)
したと
推測
(
すゐそく
)
する
人
(
ひと
)
は
少
(
すくな
)
くないやうである。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
鐵砲
(
てつぽう
)
に
彈藥
(
だんやく
)
が
裝填
(
そうてん
)
してあれば
引金
(
ひきがね
)
を
外
(
はづ
)
すことによつて
彈丸
(
たま
)
が
遠方
(
えんぽう
)
に
飛
(
と
)
ぶが、もし
彈藥
(
だんやく
)
が
裝填
(
そうてん
)
してなく
或
(
あるひ
)
は
單
(
たん
)
に
彈丸
(
たま
)
だけ
詰
(
つ
)
めて
火藥
(
かやく
)
を
加
(
くは
)
へなかつたなら
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
更
(
さら
)
にまたその
石
(
いし
)
を
磨
(
みが
)
いて
美
(
うつく
)
しい
形
(
かたち
)
の
器物
(
きぶつ
)
を
造
(
つく
)
るようになり、あるひは
自分
(
じぶん
)
の
食
(
く
)
つた
動物
(
どうぶつ
)
の
骨
(
ほね
)
に
細工
(
さいく
)
を
加
(
くは
)
へて、それを
道具
(
どうぐ
)
にしたりしたのでありますが
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
斯
(
か
)
うなると
既
(
も
)
う
厭
(
いや
)
に
成
(
な
)
つて
來
(
く
)
る。
貧乏貝塚
(
びんぼうかひづか
)
だの、
馬鹿貝塚
(
ばかかひづか
)
だの、
狗鼠貝塚
(
くそかひづか
)
だの、あらゆる
惡罵
(
あくば
)
を
加
(
くは
)
へるのである。
探検実記 地中の秘密:03 嶺の千鳥窪
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
モン長 げに、
幾朝
(
いくあさ
)
も/\、
未
(
まだ
)
乾
(
ひ
)
ぬ
露
(
つゆ
)
に
涙
(
なみだ
)
を
置添
(
おきそ
)
へ、
雲
(
くも
)
には
吐息
(
といき
)
の
雲
(
くも
)
を
加
(
くは
)
へて、
彷徨
(
うろつ
)
いてゐるのを
見掛
(
みか
)
けたとか。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
さうして
以前
(
いぜん
)
から
所有
(
しよいう
)
の
政府
(
せいふ
)
、
日本銀行
(
にほんぎんかう
)
の
分
(
ぶん
)
を
加
(
くは
)
へると三
億圓
(
おくゑん
)
の
在外正貨
(
ざいぐわいせいくわ
)
を
蓄積
(
ちくせき
)
することが
出來
(
でき
)
たのである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
反
(
かへ
)
つて
(四八)
浮淫
(
ふいん
)
の
蠧
(
と
)
を
擧
(
あ
)
げて・
之
(
これ
)
を
(四九)
功實
(
こうじつ
)
の
上
(
うへ
)
に
加
(
くは
)
ふるを
疾
(
うれ
)
へ、
以爲
(
おも
)
へらく、
(五〇)
儒者
(
じゆしや
)
は
文
(
ぶん
)
を
用
(
もつ
)
て
法
(
はふ
)
を
亂
(
みだ
)
し、
而
(
しかう
)
して
(五一)
侠者
(
けふしや
)
は
武
(
ぶ
)
を
以
(
もつ
)
て
禁
(
きん
)
を
犯
(
をか
)
す。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
玄竹
(
げんちく
)
は
今日
(
けふ
)
の
奉行役宅
(
ぶぎやうやくたく
)
が、いつもよりは
更
(
さら
)
に
靜
(
しづ
)
かで、
寂
(
さび
)
しいのに
氣
(
き
)
が
付
(
つ
)
いた。
夜
(
よ
)
に
入
(
い
)
るとともに、
靜寂
(
せいじやく
)
の
度
(
ど
)
が
加
(
くは
)
はつて
川中
(
かはなか
)
の
古寺
(
ふるでら
)
の
書院
(
しよゐん
)
にでも
居
(
ゐ
)
るやうな
心持
(
こゝろも
)
ちになつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
加
(
くは
)
ふるに
前檣々頭
(
ぜんしやうしやうとう
)
に
一點
(
いつてん
)
の
白燈
(
はくとう
)
と、
左舷
(
さげん
)
の
紅燈
(
こうとう
)
は
見
(
み
)
えで、
右舷
(
うげん
)
に
毒蛇
(
どくじや
)
の
巨眼
(
まなこ
)
の
如
(
ごと
)
き
緑色
(
りよくしよく
)
の
舷燈
(
げんとう
)
を
現
(
あらは
)
せる
他
(
ほか
)
は、
船橋
(
せんけう
)
にも、
甲板
(
かんぱん
)
にも、
舷窓
(
げんさう
)
からも、
一個
(
いつこ
)
の
火影
(
ほかげ
)
を
見
(
み
)
せぬかの
船
(
ふね
)
は
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
眞黒
(
まつくろ
)
な
艷
(
つや
)
の
佳
(
い
)
い
洋犬
(
かめ
)
が一
匹
(
ぴき
)
、
腮
(
あご
)
を
地
(
ぢ
)
に
着
(
つ
)
けて
臥
(
ねそ
)
べつて、
耳
(
みゝ
)
を
埀
(
た
)
れたまゝ
是
(
こ
)
れ
亦
(
また
)
尾
(
を
)
をすら
動
(
うご
)
かさず、
廣庭
(
ひろには
)
の
仲間
(
なかま
)
に
加
(
くは
)
はつて
居
(
ゐ
)
た。そして
母屋
(
おもや
)
の
入口
(
いりくち
)
の
軒陰
(
のきかげ
)
から
燕
(
つばめ
)
が
出
(
で
)
たり
入
(
はひ
)
つたりして
居
(
ゐ
)
る。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
これはちょっと
見
(
み
)
ると、「
雲
(
くも
)
飛
(
と
)
び
亂
(
みだ
)
れ」、「
荒
(
あ
)
れて
吹
(
ふ
)
く」などいふ
言葉
(
ことば
)
が、ごた/\してゐるようであるが、
私
(
わたし
)
の
解釋
(
かいしやく
)
したように
荒
(
あ
)
れて
吹
(
ふ
)
くから、
別
(
べつ
)
に
考
(
かんが
)
へて
見
(
み
)
ると、
空模樣
(
そらもよう
)
に
更
(
さら
)
に
加
(
くは
)
へて
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
緯度
(
いど
)
は
一度
(
いちど
)
進
(
すゝ
)
むごとに
攝氏
(
せつし
)
の
約
(
やく
)
一度
(
いちど
)
づゝ
温度
(
おんど
)
が
下
(
くだ
)
りますが、
高山
(
こうざん
)
ではおよそ
百五十
(
ひやくごじゆう
)
めーとるから
二百
(
にひやく
)
めーとる
登
(
のぼ
)
るたびに
攝氏
(
せつし
)
の
一度
(
いちど
)
ぐらゐ、
温度
(
おんど
)
が
低
(
ひく
)
くなり、
登
(
のぼ
)
れば
登
(
のぼ
)
るほど
寒
(
さむ
)
さを
加
(
くは
)
へます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
が、
寢
(
ね
)
そけてしまつた
私
(
わたし
)
の
頭
(
あたま
)
の
中
(
なか
)
は
變
(
へん
)
に
重
(
おも
)
く、それに
寒
(
さむ
)
さが
加
(
くは
)
はつて
來
(
き
)
てゾクゾク
毛穴
(
けあな
)
がそば
立
(
だ
)
つのが
堪
(
たま
)
らなく
不愉快
(
ふゆくわい
)
だつた。
私
(
わたし
)
は
首
(
くび
)
をすくめて
痛
(
いた
)
む
足
(
あし
)
を
引
(
ひ
)
き
摺
(
ず
)
りながら
厭
(
い
)
や
厭
(
い
)
や
歩
(
ある
)
き
續
(
つづ
)
けてゐた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
差上しに二條家
御感
(
ぎよかん
)
の餘り其
儘
(
まゝ
)
奏聞
(
そうもん
)
なし給へば
賤敷
(
いやしき
)
女にも
斯
(
かゝ
)
る
風流
(
ふうりう
)
有けるよと
即座
(
そくざ
)
に御
歌
(
うた
)
所へ
遣
(
つか
)
はされ
歌仙
(
かせん
)
へ
加
(
くは
)
へさせられ又
北面
(
ほくめん
)
北小路
(
きたこうぢ
)
從五位下
東大寺
(
とうだいじ
)
の
長吏
(
ちやうり
)
若狹守藤原保忠
(
わかさのかみふぢはらやすたゞ
)
勅使
(
ちよくし
)
として祇園へ
至
(
いた
)
り 勅使なりと聲を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
加
常用漢字
小4
部首:⼒
5画
“加”を含む語句
加之
冥加
加特力
好加減
亜米利加
加減
加奈陀
附加
草加
加里
増加
路加
加古川
高加索
御加護
首里天加那志
加速度
加比丹
羅馬加特力
亜弗利加
...