“北面”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほくめん83.3%
きたおもて16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
父の行綱は今こそこんなにやつれ果てているが、七年前は坂部庄司蔵人行綱さかべのしょうじくらんどゆきつなと呼ばれて、院の北面ほくめんつこうまつる武士であった。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
北面ほくめんうちでも、わけて勇猛と聞こえのある、佐藤兵衛尉義清の口から、いままでにない言葉を聞く。どうかしたのか。おい』
一度、姉がわずらって、何かと手が無かったものだから、その猫を婢たちのいる北面きたおもてにやり放しにして置いたことがあった。猫は、その間じゅう、北面の方で苦しそうに泣きつづけていた。
姨捨 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)