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賣
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う
ふりがな文庫
“
賣
(
う
)” の例文
新字:
売
これらの
品
(
しな
)
は
日本人
(
につぽんじん
)
が
美術
(
びじゆつ
)
の
價値
(
かち
)
を
知
(
し
)
らない
時代
(
じだい
)
に
海外
(
かいがい
)
へ
賣
(
う
)
つてしまつたものであつて、
今
(
いま
)
では
日本
(
につぽん
)
に
買
(
か
)
ひ
戻
(
もど
)
すことも
出來
(
でき
)
ないのです。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
なんと、
飴屋
(
あめや
)
さんの
上手
(
じやうず
)
に
笛
(
ふえ
)
を
吹
(
ふ
)
くこと。
飴屋
(
あめや
)
さんは
棒
(
ぼう
)
の
先
(
さき
)
に
卷
(
ま
)
きつけた
飴
(
あめ
)
を
父
(
とう
)
さんにも
賣
(
う
)
つて
呉
(
く
)
れまして、それから
斯
(
か
)
う
言
(
い
)
ひました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
我をあざむき
賣
(
う
)
らむとし、我を接吻せんとする一念にさへ、汝は連坐頌榮の光輪を一人負ふところの聖徒である、『愛』である。
散文詩・詩的散文
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
『
私
(
わたし
)
は
賣
(
う
)
る
爲
(
ため
)
にそれを
持
(
も
)
つてるのです』と
帽子屋
(
ばうしや
)
が
説明
(
せつめい
)
のやうに
言
(
い
)
ひ
足
(
た
)
しました、『
自分
(
じぶん
)
の
物
(
もの
)
は
一個
(
ひとつ
)
も
持
(
も
)
ちません。
私
(
わたし
)
は
帽子屋
(
ばうしや
)
ですもの』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
さあ、
遣
(
や
)
らつせえまし、
蕨
(
わらび
)
は
自慢
(
じまん
)
だよ。これでもへい
家
(
うち
)
で
食
(
く
)
ふではねえ。お
客樣
(
きやくさま
)
に
賣
(
う
)
るだで、
澤山
(
どつさり
)
沙魚
(
はぜ
)
の
頭
(
あたま
)
をだしに
入
(
い
)
れて
炊
(
た
)
くだアからね。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
其
翌年
(
よくとし
)
になり權官は
或
(
ある
)
罪
(
つみ
)
を以て
職
(
しよく
)
を
剥
(
はが
)
れて
了
(
しま
)
い、
尋
(
つい
)
で
死亡
(
しばう
)
したので、
僕
(
ぼく
)
が
竊
(
ひそ
)
かに石を
偸
(
ぬす
)
み出して
賣
(
う
)
りに
出
(
で
)
たのが恰も八月二日の朝であつた。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
然
(
しか
)
し
肝心
(
かんじん
)
の
家屋敷
(
いへやしき
)
はすぐ
右
(
みぎ
)
から
左
(
ひだり
)
へと
賣
(
う
)
れる
譯
(
わけ
)
には
行
(
ゆ
)
かなかつた。
仕方
(
しかた
)
がないから、
叔父
(
をぢ
)
に
一時
(
いちじ
)
の
工面
(
くめん
)
を
頼
(
たの
)
んで、
當座
(
たうざ
)
の
片
(
かた
)
を
付
(
つ
)
けて
貰
(
もら
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
外國市場
(
ぐわいこくしぢやう
)
に
於
(
おい
)
て
他國品
(
たこくひん
)
と
競爭
(
きやうさう
)
の
位置
(
ゐち
)
にある
場合
(
ばあひ
)
に
爲替相場
(
かはせさうば
)
の
下落
(
げらく
)
の
爲
(
た
)
めに
日本品
(
にほんひん
)
が
競爭
(
きやうさう
)
に
打
(
う
)
ち
勝
(
か
)
つて
多
(
おほ
)
く
賣
(
う
)
れることは
時々
(
とき/″\
)
經驗
(
けいけん
)
した
處
(
ところ
)
である。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
土瓶形
(
どびんがた
)
、
香爐形
(
かうろがた
)
、
洋人
(
やうじん
)
が
百圓宛
(
ひやくえんづゝ
)
で
買
(
か
)
つたらうか。
恐
(
おそ
)
らく
今頃
(
いまごろ
)
は、あの
男
(
をとこ
)
に、
十箇
(
とを
)
二錢
(
にせん
)
五
厘
(
りん
)
で
賣
(
う
)
つた
方
(
はう
)
が
好
(
よ
)
かつたと、
後悔
(
こうくわい
)
をして
居
(
ゐ
)
るであらうよ。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
我
(
お
)
れが
饀
(
あん
)
この
種
(
たね
)
なしに
成
(
な
)
つて
最
(
も
)
う
今
(
いま
)
からは
何
(
なに
)
を
賣
(
う
)
らう、
直樣
(
すぐさま
)
煮
(
に
)
かけては
置
(
お
)
いたけれど
中途
(
なかたび
)
お
客
(
きやく
)
は
斷
(
ことは
)
れない、
何
(
ど
)
うしような、と
相談
(
そうだん
)
を
懸
(
か
)
けられて
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
藥種屋 されば、
其樣
(
そのやう
)
な
大毒藥
(
だいどくやく
)
をば
貯
(
たくは
)
へてはをりまするが、マンチュアの
御法度
(
ごはっと
)
では、
賣
(
う
)
ったりゃ、
命
(
いのち
)
がござりませぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
縁日
(
えんにち
)
でよく
赤
(
あか
)
い
目
(
め
)
をしたかわいゝ、
白
(
しろ
)
や
斑
(
ぶち
)
のうさぎを
賣
(
う
)
つてゐるのを、みなさんも、たびたびごらんになつたでせう。しかし
山
(
やま
)
には
褐色
(
かつしよく
)
のうさぎがゐます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
と
云
(
い
)
へば
快活
(
くわいくわつ
)
な
事
(
こと
)
と、それから
砲術
(
ほうじゆつ
)
に
巧
(
たくみ
)
な
事
(
こと
)
と、また
腕力
(
わんりよく
)
の
馬鹿
(
ばか
)
に
強
(
つよ
)
い
事
(
こと
)
とで、
日本海軍
(
につぽんかいぐん
)
の
水兵仲間
(
すいへいなかま
)
には
少
(
すく
)
なからず
顏
(
かほ
)
の
賣
(
う
)
れて
居
(
を
)
つた
男
(
をとこ
)
なので、
今
(
いま
)
や
圖
(
はか
)
らずも
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
それでも
醫者
(
いしや
)
への
謝儀
(
しやぎ
)
や
其
(
そ
)
の
他
(
た
)
で
彼自身
(
かれじしん
)
の
懷中
(
ふところ
)
はげつそりと
減
(
へ
)
つて
畢
(
しま
)
つた。さうして
小作米
(
こさくまい
)
を
賣
(
う
)
つた
苦
(
くる
)
しい
懷
(
ふところ
)
からそれでも
彼
(
かれ
)
は
自分
(
じぶん
)
の
居
(
ゐ
)
ない
間
(
あひだ
)
の
手當
(
てあて
)
に五十
錢
(
せん
)
を
託
(
たく
)
して
行
(
い
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
夫婦
(
ふうふ
)
は
困
(
こま
)
つてしまひました。そして、
鳥屋
(
とりや
)
へもつて
行
(
い
)
つて
賣
(
う
)
りました、けれどそれが
運
(
うん
)
の
盡
(
つ
)
きでした。その
嘴
(
くち
)
からの
言葉
(
ことば
)
で、とうとう
二人
(
ふたり
)
は
捕
(
つかま
)
つて、
暗
(
くら
)
い
暗
(
くら
)
い
牢獄
(
ろうごく
)
のなかへ
投
(
な
)
げこまれました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
又
(
また
)
今更
(
いまさら
)
考
(
かんが
)
へれば
旅行
(
りよかう
)
に
由
(
よ
)
りて、
無慘々々
(
むざ/\
)
と
惜
(
あた
)
ら千
圓
(
ゑん
)
を
費
(
つか
)
ひ
棄
(
す
)
てたのは
奈何
(
いか
)
にも
殘念
(
ざんねん
)
。
酒店
(
さかや
)
には
麥酒
(
ビール
)
の
拂
(
はらひ
)
が三十二
圓
(
ゑん
)
も
滯
(
とゞこほ
)
る、
家賃
(
やちん
)
とても
其通
(
そのとほ
)
り、ダリユシカは
密
(
ひそか
)
に
古服
(
ふるふく
)
やら、
書物
(
しよもつ
)
などを
賣
(
う
)
つてゐる。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
十七
花
(
はな
)
を
賣
(
う
)
りそめて
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
君や菱
賣
(
う
)
る影清く
草わかば
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
かういふ
點
(
てん
)
から
見
(
み
)
ますと、これらの
土器
(
どき
)
は
恐
(
おそ
)
らく
專門
(
せんもん
)
の
土器製造人
(
どきせいぞうにん
)
が、その
工場
(
こうば
)
で
作
(
つく
)
つたのを
各地
(
かくち
)
に
賣
(
う
)
り
出
(
だ
)
したものにちがひありません。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
榧
(
かや
)
の
實
(
み
)
、
澁
(
しぶ
)
く
侘
(
わび
)
し。
子供
(
こども
)
のふだんには、
大抵
(
たいてい
)
柑子
(
かうじ
)
なり。
蜜柑
(
みかん
)
たつとし。
輪切
(
わぎ
)
りにして
鉢
(
はち
)
ものの
料理
(
れうり
)
につけ
合
(
あ
)
はせる。
淺草海苔
(
あさくさのり
)
を一
枚
(
まい
)
づゝ
賣
(
う
)
る。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
然
(
しか
)
し
宗助
(
そうすけ
)
の
邸宅
(
やしき
)
を
賣
(
う
)
つて
儲
(
まう
)
けたと
云
(
い
)
はれては
心持
(
こゝろもち
)
が
惡
(
わる
)
いから、
是
(
これ
)
は
小六
(
ころく
)
の
名義
(
めいぎ
)
で
保管
(
ほくわん
)
して
置
(
お
)
いて、
小六
(
ころく
)
の
財産
(
ざいさん
)
にして
遣
(
や
)
る。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
今川橋
(
いまがはばし
)
の
際
(
きは
)
に
夜明
(
よあか
)
しの
蕎麥掻
(
そばが
)
きを
賣
(
う
)
り
初
(
そめ
)
し
頃
(
ころ
)
の
勢
(
いきほ
)
ひは千
鈞
(
きん
)
の
重
(
おも
)
きを
提
(
ひつさ
)
げて
大海
(
たいかい
)
をも
跳
(
おど
)
り
越
(
こ
)
えつべく、
知
(
し
)
る
限
(
かぎ
)
りの
人
(
ひと
)
舌
(
した
)
を
卷
(
ま
)
いて
驚
(
おどろ
)
くもあれば、
猪武者
(
いのしゝむしや
)
の
向
(
むか
)
ふ
見
(
み
)
ず
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
おゝ、
戀
(
こひ
)
の
屋敷
(
やしき
)
は
買
(
か
)
うたれど、おのが
住居
(
すまひ
)
にはまだならぬ、
身
(
み
)
は
人
(
ひと
)
に
賣
(
う
)
ったれど、まだ
賞翫
(
しゃうくわん
)
はして
貰
(
もら
)
へぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
父
(
とう
)
さんの
幼少
(
ちひさ
)
い
時
(
とき
)
のやうに
山
(
やま
)
の
中
(
なか
)
に
育
(
そだ
)
つた
子供
(
こども
)
は、めつたに
翫具
(
おもちや
)
を
買
(
か
)
ふことが
出來
(
でき
)
ません。
假令
(
たとへ
)
、
欲
(
ほ
)
しいと
思
(
おも
)
ひましても、それを
賣
(
う
)
る
店
(
みせ
)
が
村
(
むら
)
にはありませんでした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
乾漢
(
こぶん
)
らしいのが、
大聲
(
おほごゑ
)
で『
一個
(
ひとつ
)
が
百兩
(
ひやくれう
)
にでも
賣
(
う
)
れるのなら、
賣
(
う
)
つても
好
(
い
)
い』と
言
(
い
)
ふ。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
是
(
これ
)
は
餘計
(
よけい
)
物
(
もの
)
を
買
(
か
)
へば
内地
(
ないち
)
から
金
(
きん
)
が
出
(
で
)
て
行
(
い
)
く、
外國
(
ぐわいこく
)
に
餘計
(
よけい
)
物
(
もの
)
を
賣
(
う
)
れば
外國
(
ぐわいこく
)
から
金
(
きん
)
が
這入
(
はひ
)
つて
來
(
き
)
て
日本
(
にほん
)
の
通貨
(
つうくわ
)
が
殖
(
ふ
)
える、さうして
景氣
(
けいき
)
が
恢復
(
くわいふく
)
する、
斯
(
か
)
う
云
(
い
)
ふことは
即
(
すなは
)
ち
金本位
(
きんほんゐ
)
の
當然
(
たうぜん
)
の
結果
(
けつくわ
)
である。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
お
内儀
(
かみ
)
さん、
夫婦
(
ふうふ
)
揃
(
そろ
)
つてなくつちや
行
(
や
)
れるもんぢやありあんせんぞ、
親爺
(
おやぢ
)
だつてお
内儀
(
かみ
)
さん
自分
(
じぶん
)
の
女
(
あま
)
つ
子
(
こ
)
女郎
(
ぢよらう
)
に
賣
(
う
)
つて百五十
兩
(
りやう
)
とかだつていひあんしたつけがそれ
歸
(
けえ
)
りに
軍鷄喧嘩
(
しやもげんくわ
)
へ
引
(
ひ
)
つ
掛
(
かゝ
)
つて
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
まるで
喧嘩
(
けんくわ
)
でも
賣
(
う
)
りにきたやうに
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
一
錢
(
せん
)
で
一
(
ひ
)
ト
箱
(
はこ
)
——
二箱
(
ふたはこ
)
賣
(
う
)
ろか?
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
吾
(
われ
)
聞
(
き
)
く、
昔
(
むかし
)
は
呉道子
(
ごだうし
)
、
地獄變相
(
ぢごくへんさう
)
の
圖
(
づ
)
を
作
(
つく
)
る。
成都
(
せいと
)
の
人
(
ひと
)
、
一度
(
ひとたび
)
是
(
これ
)
を
見
(
み
)
るや
咸
(
こと/″\
)
く
戰寒
(
せんかん
)
して
罪
(
つみ
)
を
懼
(
おそ
)
れ、
福
(
ふく
)
を
修
(
しう
)
せざるなく、ために
牛肉
(
ぎうにく
)
賣
(
う
)
れず、
魚
(
うを
)
乾
(
かわ
)
く。
聞きたるまゝ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
貴方
(
あなた
)
、あの
屏風
(
びやうぶ
)
を
賣
(
う
)
つちや
不可
(
いけ
)
なくつて」と
突然
(
とつぜん
)
聞
(
き
)
いた。
抱一
(
はういつ
)
の
屏風
(
びやうぶ
)
は
先達
(
せんだつ
)
て
佐伯
(
さへき
)
から
受取
(
うけと
)
つた
儘
(
まゝ
)
、
元
(
もと
)
の
通
(
とほ
)
り
書齋
(
しよさい
)
の
隅
(
すみ
)
に
立
(
た
)
てゝあつたのである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
繪葉書
(
えはがき
)
より
大
(
おほ
)
きな
寫眞
(
しやしん
)
の
必要
(
ひつよう
)
な
人
(
ひと
)
には、その
希望
(
きぼう
)
にまかせてそれ/″\の
寫眞
(
しやしん
)
を
賣
(
う
)
るようにもなつてゐるのです。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
ベンヺ
予
(
わし
)
が
足下
(
きみ
)
ほど
鬪爭好
(
けんくわずき
)
と
言
(
い
)
ふことが
實
(
ぢゃう
)
なら、
無條件
(
ろは
)
で
此
(
この
)
命
(
いのち
)
を一
時間位
(
じかんぐらゐ
)
は
賣
(
う
)
ってやってもよいわい。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
山
(
やま
)
の
中
(
なか
)
の
田舍
(
ゐなか
)
では、
近所
(
きんじよ
)
に
玩具
(
おもちや
)
を
賣
(
う
)
る
店
(
みせ
)
もありません。
村
(
むら
)
の
子供
(
こども
)
は
凧
(
たこ
)
なぞも
自分
(
じぶん
)
で
造
(
つく
)
りました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
成
(
な
)
るといつたら
嘘
(
うそ
)
は
無
(
な
)
いが、
成
(
な
)
るべく
喧嘩
(
けんくわ
)
は
爲
(
せ
)
ぬ
方
(
はう
)
が
勝
(
かち
)
だよ、いよ/\
先方
(
さき
)
が
賣
(
う
)
りに
出
(
で
)
たら
仕方
(
しかた
)
が
無
(
な
)
い、
何
(
なに
)
いざと
言
(
い
)
へば
田中
(
たなか
)
の
正太郎位
(
しようたらうぐらゐ
)
小指
(
こゆび
)
の
先
(
さき
)
さと、
我
(
わ
)
が
力
(
ちから
)
の
無
(
な
)
いは
忘
(
わす
)
れて
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
横濱
(
よこはま
)
の
西洋人
(
せいやうじん
)
に
賣
(
う
)
れば、
一箇
(
ひとつ
)
が
百兩
(
ひやくれう
)
にはなるんだなんて、
夢
(
ゆめ
)
を
見
(
み
)
て
居
(
ゐ
)
る
馬鹿
(
ばか
)
らしさ。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
一
錢
(
せん
)
で
賣
(
う
)
りよか?
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
氷々
(
こほり/\
)
、
雪
(
ゆき
)
の
氷
(
こほり
)
と、こも
俵
(
だはら
)
に
包
(
つゝ
)
みて
賣
(
う
)
り
歩
(
ある
)
くは
雪
(
ゆき
)
をかこへるものなり。
鋸
(
のこぎり
)
にてザク/\と
切
(
き
)
つて
寄越
(
よこ
)
す。
日盛
(
ひざかり
)
に、
町
(
まち
)
を
呼
(
よ
)
びあるくは、
女
(
をんな
)
や
兒
(
こ
)
たちの
小遣取
(
こづかひとり
)
なり。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
段々
(
だん/\
)
に
喰
(
た
)
べへらして
天秤
(
てんびん
)
まで
賣
(
う
)
る
仕義
(
しぎ
)
になれば、
表店
(
おもてだな
)
の
活計
(
くらし
)
たちがたく、
月
(
つき
)
五十
錢
(
せん
)
の
裏屋
(
うらや
)
に
人目
(
ひとめ
)
の
恥
(
はぢ
)
を
厭
(
いと
)
ふべき
身
(
み
)
ならず、
又
(
また
)
時節
(
じせつ
)
が
有
(
あ
)
らばとて
引越
(
ひきこ
)
しも
無慘
(
むざん
)
や
車
(
くるま
)
に
乘
(
の
)
するは
病人
(
びやうほん
)
ばかり
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
それだつて、
小原女
(
をはらめ
)
が
賣
(
う
)
りに
來
(
く
)
るのを
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
られもしますまい。
可
(
よ
)
うがす、
肩
(
かた
)
をお
貸
(
か
)
し
申
(
まを
)
しませう。これへ
乘
(
の
)
つて、
廂
(
ひさし
)
へかゝつて、
大屋根
(
おほやね
)
へお
上
(
のぼ
)
んなさい。
人参
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
お
民
(
たみ
)
上
(
うへ
)
もなき
縁
(
ゑん
)
と
喜
(
よろこ
)
びてお
前
(
まへ
)
さまも
今
(
いま
)
が
花
(
はな
)
のさかり
散
(
ち
)
りがたに
成
(
な
)
つては
呼
(
よ
)
んで
歩行
(
あるく
)
とも
賣
(
う
)
れる
事
(
こと
)
でなし、
大底
(
たいてい
)
にお
心
(
こヽろ
)
を
定
(
さだ
)
め
給
(
たま
)
へ、
松島
(
まつしま
)
さまに
恩
(
おん
)
はありとも
何
(
なん
)
のお
束約
(
やくそく
)
がありしでもなく
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
二時
(
やつ
)
さがりに
松葉
(
まつば
)
こぼれて、
夢
(
ゆめ
)
覺
(
さ
)
めて
蜻蛉
(
とんぼ
)
の
羽
(
はね
)
の
輝
(
かゞや
)
く
時
(
とき
)
、
心太
(
ところてん
)
賣
(
う
)
る
翁
(
おきな
)
の
聲
(
こゑ
)
は、
市
(
いち
)
に
名劍
(
めいけん
)
を
鬻
(
ひさ
)
ぐに
似
(
に
)
て、
打水
(
うちみづ
)
に
胡蝶
(
てふ/\
)
驚
(
おどろ
)
く。
行水
(
ぎやうずゐ
)
の
花
(
はな
)
の
夕顏
(
ゆふがほ
)
、
納涼臺
(
すゞみだい
)
、
縁臺
(
えんだい
)
の
月見草
(
つきみさう
)
。
五月より
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
何
(
なに
)
此騷
(
このさわ
)
ぎの
中
(
なか
)
で
好惡
(
よしあし
)
を
言
(
い
)
ふ
物
(
もの
)
が
有
(
あ
)
らうか、お
賣
(
う
)
りお
賣
(
う
)
りと
言
(
い
)
ひながら
先
(
さき
)
に
立
(
た
)
つて
砂糖
(
さとう
)
の
壺
(
つぼ
)
を
引寄
(
ひきよ
)
すれば、
目
(
め
)
ッかちの
母親
(
はゝおや
)
おどろいた
顏
(
かほ
)
をして、お
前
(
まへ
)
さんは
本當
(
ほんとう
)
に
商人
(
あきんど
)
に
出來
(
でき
)
て
居
(
ゐ
)
なさる
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
御神燈
(
ごしんとう
)
の
影
(
かげ
)
一
(
ひと
)
つ、
松葉
(
まつば
)
の
紋
(
もん
)
も
見當
(
みあた
)
らないで、
箱
(
はこ
)
のやうな
店頭
(
みせさき
)
に、
煙草
(
たばこ
)
を
賣
(
う
)
るのもよぼ/\のおばあさん。
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
秋
(
あき
)
より
只
(
たゞ
)
一人の
伯父
(
おぢ
)
が
煩
(
わづら
)
ひて、
商賣
(
しやうばい
)
の
八百
(
やを
)
や
店
(
みせ
)
もいつとなく
閉
(
と
)
ぢて、
同
(
おな
)
じ
町
(
まち
)
ながら
裏屋
(
うらや
)
住居
(
ずまゐ
)
に
成
(
なり
)
しよしは
聞
(
き
)
けど、六づかしき
主
(
しゆう
)
を
持
(
も
)
つ
身
(
み
)
の
給金
(
きうきん
)
を
先
(
さ
)
きに
貰
(
もら
)
へえば
此身
(
このみ
)
は
賣
(
う
)
りたるも
同
(
おな
)
じ
事
(
こと
)
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
夜店
(
よみせ
)
に、
大道
(
だいだう
)
にて、
鰌
(
どぢやう
)
を
割
(
さ
)
き、
串
(
くし
)
にさし、
付燒
(
つけやき
)
にして
賣
(
う
)
るを
關東燒
(
くわんとうやき
)
とて
行
(
おこな
)
はる。
蒲燒
(
かばやき
)
の
意味
(
いみ
)
なるべし。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
賣
(
う
)
れ
口
(
くち
)
よければ
仕入
(
しいれ
)
あたらしく
新田
(
につた
)
と
呼
(
よ
)
ぶ
苗字
(
めうじ
)
そのまゝ
暖簾
(
のれん
)
にそめて
帳場格子
(
ちやうばがうし
)
にやに
下
(
さが
)
るあるじの
運平
(
うんぺい
)
不惑
(
ふわく
)
といふ
四十男
(
しじふをとこ
)
赤
(
あか
)
ら
顏
(
がほ
)
にして
骨
(
ほね
)
たくましきは
薄醤油
(
うすじやうゆ
)
の
鱚
(
きす
)
鰈
(
かれひ
)
に
育
(
そだ
)
ちて
世
(
よ
)
のせち
辛
(
がら
)
さなめ
試
(
こゝろ
)
みぬ
附
(
つ
)
け
渡
(
わた
)
りの
旦那
(
だんな
)
株
(
かぶ
)
とは
覺
(
おぼ
)
えざりけり
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
泯汰腦
(
ミンダネヲ
)
の
土蠻
(
どばん
)
が
船
(
ふね
)
に
積
(
つ
)
んで、
賣
(
う
)
りに
參
(
まゐ
)
つた
日本人
(
につぽんじん
)
を、三
年
(
ねん
)
前
(
さき
)
に
買取
(
かひと
)
つて、
現
(
げん
)
に
下僕
(
かぼく
)
として
使
(
つか
)
ひまする。
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
もと
富家
(
ふか
)
に
人
(
ひと
)
となりて
柔弱
(
にうじやく
)
にのみ
育
(
そだ
)
ちし
身
(
み
)
は
是
(
こ
)
れと
覺
(
おぼ
)
えし
藝
(
げい
)
もなく
手
(
て
)
に
十露盤
(
そろばん
)
は
取
(
と
)
りならへど
物
(
もの
)
に
當
(
あた
)
りし
事
(
こと
)
なければ
時
(
とき
)
の
用
(
よう
)
には
立
(
た
)
ちもせず
坐
(
ざ
)
して
喰
(
くら
)
へば
空
(
むな
)
しくなる
山高帽子
(
やまたかばうし
)
半靴
(
はんぐつ
)
と
明日
(
きのふ
)
かざりし
身
(
み
)
の
廻
(
まは
)
りも
一
(
ひと
)
つ
賣
(
う
)
り
二
(
ふた
)
つ
賣
(
う
)
りはては
晦日
(
みそか
)
の
勘定
(
かんぢやう
)
さへ
胸
(
むね
)
につかふる
程
(
ほど
)
にもなりぬ。
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その
尾花
(
をばな
)
、
嫁菜
(
よめな
)
、
水引草
(
みづひきさう
)
、
雁來紅
(
ばげいとう
)
をそのまゝ、
一結
(
ひとむす
)
びして、
處々
(
ところ/″\
)
にその
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
を
屋根
(
やね
)
に
葺
(
ふ
)
いた
店小屋
(
みせごや
)
に、
翁
(
おきな
)
も、
媼
(
うば
)
も、ふと
見
(
み
)
れば
若
(
わか
)
い
娘
(
むすめ
)
も、あちこちに
線香
(
せんかう
)
を
賣
(
う
)
つてゐた。
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
賣
部首:⾙
15画
“賣”を含む語句
商賣
賣女
賣歩行
賣買
賣藥
賣切
商賣人
賣拂
賣卜
身賣
賣溜
淫賣
棄賣
藥賣
鹿屋野比賣
蝦蟆賣
賣込
多紀理毘賣
花賣
賣聲
...