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淺
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あさ
ふりがな文庫
“
淺
(
あさ
)” の例文
新字:
浅
貝層
(
かひそう
)
は
極
(
きは
)
めて
淺
(
あさ
)
いが、
其下
(
そのした
)
に
燒土
(
やけつち
)
の
層
(
そう
)
が
有
(
あ
)
つて、
其中
(
そのなか
)
に
少
(
すくな
)
からず
破片
(
はへん
)
がある。
幻翁
(
げんおう
)
の
言
(
げん
)
に
由
(
よ
)
ると、
香爐形
(
こうろがた
)
の
出
(
で
)
た
層
(
さう
)
と
同一
(
どういつ
)
だといふ。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
私
(
わたし
)
の
時
(
とき
)
より
氣
(
き
)
まぐれを
起
(
おこ
)
すは
人
(
ひと
)
のするのでは
無
(
な
)
くて
皆
(
みな
)
心
(
こゝろ
)
がらの
淺
(
あさ
)
ましい
譯
(
わけ
)
がござんす、
私
(
わたし
)
は
此樣
(
こん
)
な
賤
(
いや
)
しい
身
(
み
)
の
上
(
うへ
)
、
貴君
(
あなた
)
は
立派
(
りつぱ
)
なお
方樣
(
かたさま
)
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
恁
(
か
)
うして
宏濶
(
くわうくわつ
)
な
水田
(
すゐでん
)
は、一
日
(
にち
)
泥
(
どろ
)
に
浸
(
ひた
)
つた
儘
(
まゝ
)
でも
愉快相
(
ゆくわいさう
)
に
唄
(
うた
)
ふ
聲
(
こゑ
)
がそつちからもこつちからも
響
(
ひゞ
)
くと
共
(
とも
)
に、
段々
(
だん/\
)
に
淺
(
あさ
)
い
緑
(
みどり
)
が
掩
(
おほ
)
うて
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
私のことを考へると氣持が惡くなると云つた、私が
淺
(
あさ
)
ましい程
酷
(
ひど
)
くお前に當ると云ひ張つたときのお前のあの
小兒
(
こども
)
らしくない眼付と聲を。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
門
(
もん
)
の
左側
(
ひだりがは
)
に、
井戸
(
ゐど
)
が
一個
(
ひとつ
)
。
飮水
(
のみみづ
)
ではないので、
極
(
きは
)
めて
鹽
(
しほ
)
ツ
辛
(
から
)
いが、
底
(
そこ
)
は
淺
(
あさ
)
い、
屈
(
かゞ
)
んでざぶ/″\、さるぼうで
汲
(
く
)
み
得
(
え
)
らるゝ。
星あかり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
吐
(
はい
)
て
遂
(
つひ
)
に其夜の九ツ時に感應院は
淺
(
あさ
)
ましき
最期
(
さいご
)
をこそ
遂
(
とげ
)
たりける名主を始め
種々
(
しゆ/″\
)
詮議
(
せんぎ
)
すれば
煤掃
(
すゝはき
)
の
膳部
(
ぜんぶ
)
より外に何にも
喰
(
たべ
)
ずとの事なり
依
(
よつ
)
て膳部を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
最早
(
もはや
)
疑
(
うたが
)
ふ
事
(
こと
)
は
出來
(
でき
)
ぬ、
海蛇丸
(
かいだまる
)
は
今
(
いま
)
や
立浪
(
たつなみ
)
跳
(
をど
)
つて
海水
(
かいすい
)
淺
(
あさ
)
き、
此
(
この
)
海上
(
かいじやう
)
で
我
(
わ
)
が
弦月丸
(
げんげつまる
)
を
一撃
(
いちげき
)
の
下
(
もと
)
に
撃沈
(
げきちん
)
せんと
企圖
(
くわだ
)
てゝ
居
(
を
)
るのだ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「氣がきかないお樂だな。お前のところには、お
淺
(
あさ
)
とかいふ娘があつた筈ではないか。
酌
(
しやく
)
も大事なおもてなしだ、
平常着
(
ふだんぎ
)
のまゝで構はぬ、出せ/\」
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
御主意
(
ごしゆい
)
御尤
(
ごもつとも
)
に
候
(
さふらふ
)
。
日
(
ひ
)
の
出
(
で
)
の
唱歌
(
しやうか
)
は
思
(
おも
)
ひ
止
(
と
)
まり
候
(
さふらふ
)
。
淺
(
あさ
)
ましい
哉
(
かな
)
。
教室
(
けうしつ
)
に
慣
(
な
)
れ
候
(
さふらふ
)
に
從
(
した
)
がつて
心
(
こゝろ
)
よりも
形
(
かたち
)
を
教
(
をし
)
へたく
相成
(
あひな
)
る
傾
(
かたむ
)
き
有之
(
これあり
)
、
以後
(
いご
)
も
御注意
(
ごちゆうい
)
願上候
(
ねがひあげさふらふ
)
。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
それが
學年
(
がくねん
)
の
始
(
はじま
)
りだつたので、
京都
(
きやうと
)
へ
來
(
き
)
て
日
(
ひ
)
のまだ
淺
(
あさ
)
い
宗助
(
そうすけ
)
には
大分
(
だいぶん
)
の
便宜
(
べんぎ
)
であつた。
彼
(
かれ
)
は
安井
(
やすゐ
)
の
案内
(
あんない
)
で
新
(
あた
)
らしい
土地
(
とち
)
の
印象
(
いんしやう
)
を
酒
(
さけ
)
の
如
(
ごと
)
く
吸
(
す
)
ひ
込
(
こ
)
んだ。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
何處
(
どこ
)
で
食事
(
しょくじ
)
をしようぞ?……(
四下
(
あたり
)
を見𢌞して)あゝ/\! こりゃまア
何
(
なん
)
といふ
淺
(
あさ
)
ましい
騷擾
(
さうぜう
)
? いや、
其
(
その
)
仔細
(
しさい
)
はお
言
(
い
)
やるには
及
(
およ
)
ばぬ、
殘
(
のこ
)
らず
聞
(
き
)
いた。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
かういふ
關係
(
かんけい
)
が
重
(
かさ
)
なるような
場所
(
ばしよ
)
に
於
(
おい
)
ては、
津浪
(
つなみ
)
の
高
(
たか
)
さが
著
(
いちじる
)
しく
増大
(
ぞうだい
)
するわけであるが、それのみならず、
浪
(
なみ
)
が
淺
(
あさ
)
い
所
(
ところ
)
に
來
(
く
)
れば
遂
(
つひ
)
に
破浪
(
はろう
)
するに
至
(
いた
)
ること
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
丁度
(
ちやうど
)
其時
(
そのとき
)
、
庭
(
には
)
に
入
(
はひ
)
つて
來
(
き
)
たのは、
今
(
いま
)
しも
町
(
まち
)
を
漁
(
あさ
)
つて
來
(
き
)
た
猶太人
(
ジウ
)
のモイセイカ、
帽
(
ばう
)
も
被
(
かぶ
)
らず、
跣足
(
はだし
)
に
淺
(
あさ
)
い
上靴
(
うはぐつ
)
を
突掛
(
つツか
)
けたまゝ、
手
(
て
)
には
施
(
ほどこし
)
の
小
(
ちひ
)
さい
袋
(
ふくろ
)
を
提
(
さ
)
げて。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
然
(
しか
)
るに、あの
川
(
かは
)
は
決
(
けつ
)
して
淺
(
あさ
)
くはなかつた。
流
(
なが
)
れも
思
(
おも
)
ひの
外
(
ほか
)
早
(
はや
)
かつた。
次第
(
しだい
)
に
依
(
よ
)
つては
命
(
いのち
)
を
奪
(
うば
)
はれんとも
限
(
かぎ
)
らなかつた。その
危急
(
ききふ
)
の
際
(
さい
)
中根
(
なかね
)
はどう
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
をしたか。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
その芽をはぐゝむものは、私の
廣
(
ひろ
)
い深い愛でなければならないのです。私はまづ
第一
(
だいいち
)
に
夫
(
をつと
)
を愛しなければなりません。けれども情けないほど私の愛はまだ
淺
(
あさ
)
いものです。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
またそれから
飽
(
あ
)
きるほど
乘
(
の
)
つて
行
(
ゆ
)
くうちに、
馬車
(
ばしや
)
はある
川
(
かは
)
の
岸
(
きし
)
へ
出
(
で
)
ました。
川
(
かは
)
にかけた
橋
(
はし
)
の
落
(
お
)
ちた
時
(
とき
)
とかで、
伯父
(
をぢ
)
さんでも
誰
(
たれ
)
でも
皆
(
みな
)
その
馬車
(
ばしや
)
から
降
(
お
)
りて、
水
(
みづ
)
の
淺
(
あさ
)
い
所
(
ところ
)
を
渉
(
わた
)
りました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
小
(
ちひ
)
さな
土橋
(
どばし
)
が
一
(
ひと
)
つ、
小川
(
をがは
)
が
山川
(
やまがは
)
へ
注
(
そゝ
)
ぐところに
架
(
かゝ
)
つてゐた。
山川
(
やまがは
)
には
橋
(
はし
)
がなくて、
香魚
(
あゆ
)
の
棲
(
す
)
みさうな
水
(
みづ
)
が、
京
(
きやう
)
の
鴨川
(
かもがは
)
のやうに、あれと
同
(
おな
)
じくらゐの
幅
(
はゞ
)
で、
淺
(
あさ
)
くちよろ/\と
流
(
なが
)
れてゐた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
淺
(
あさ
)
い
上
(
うへ
)
の
方
(
ほう
)
からは
青銅器
(
せいどうき
)
が
發見
(
はつけん
)
されたことによつて
知
(
し
)
ることが
出來
(
でき
)
ます。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
苦桃太郎
(
にがもゝたらう
)
喜悦
(
きえつ
)
淺
(
あさ
)
からず、
腰
(
こし
)
なる
髑髏
(
どくろ
)
一個
(
ひとつ
)
取
(
と
)
ら
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
野
(
の
)
づかさの
草
(
くさ
)
の
淺
(
あさ
)
みに
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
深
(
ふか
)
き
淺
(
あさ
)
きの
差異
(
けじめ
)
さへ
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
そろばん
手
(
て
)
にしてにこ/\と
遊
(
あそ
)
ばさるゝ
顏
(
かほ
)
つきは
我親
(
わがおや
)
ながら
淺
(
あさ
)
ましくして、
何故
(
なぜ
)
その
頭
(
つむり
)
は
丸
(
まろ
)
め
給
(
たま
)
ひしぞと
恨
(
うら
)
めしくも
成
(
な
)
りぬ。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
頬白
(
ほゝじろ
)
か
何
(
なに
)
かゞ
菜種
(
なたね
)
の
花
(
はな
)
や
枯蓬
(
かれよもぎ
)
の
陰
(
かげ
)
の
淺
(
あさ
)
い
雪
(
ゆき
)
に
短
(
みじか
)
い
臑
(
すね
)
を
立
(
た
)
てゝ
見
(
み
)
たいのか
桑
(
くは
)
の
枝
(
えだ
)
をしなやかに
蹴
(
け
)
つて
活溌
(
くわつぱつ
)
に
飛
(
と
)
びおりた。さうして
又
(
また
)
枝
(
えだ
)
に
移
(
うつ
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
しかし、
波
(
なみ
)
は
海深
(
かいしん
)
が
次第
(
しだい
)
に
淺
(
あさ
)
くなる
所
(
ところ
)
に
進入
(
しんにゆう
)
すると、それにつれて
高
(
たか
)
さを
増
(
ま
)
し、
又
(
また
)
漏斗
(
じようご
)
のように
奧
(
おく
)
が
次第
(
しだい
)
に
狹
(
せま
)
くなる
所
(
ところ
)
に
進入
(
しんにゆう
)
しても
波
(
なみ
)
の
高
(
たか
)
さが
増
(
ま
)
してくる。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
……
申
(
まを
)
しやうもござんせん、
淺
(
あさ
)
ましい、
恥
(
はづ
)
かしい、
苦
(
くる
)
しい、そして
不思議
(
ふしぎ
)
な
目
(
め
)
に
逢
(
あ
)
ひましたのでございます。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
死んだ後でいくら探したところで、十兩と
纒
(
まと
)
まつた金が出て來るわけはない。皆んなも、もう床を剥いだり、壁を崩したりするやうな
淺
(
あさ
)
ましい事は止した方が宜い。
銭形平次捕物控:110 十万両の行方
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
だ、
水
(
みづ
)
は
淺
(
あさ
)
い‥‥」と、
高岡軍曹
(
たかをかぐんそう
)
はまた
呶鳴
(
どな
)
つた。「おい
田中
(
たなか
)
、
早
(
はや
)
く
銃
(
じう
)
を
取
(
と
)
つてやれ‥‥」
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
見て土器を取上ず
呵々
(
から/\
)
と
打笑
(
うちわら
)
ひ將軍の
御落胤
(
ごらくいん
)
とは大の
僞
(
いつは
)
り者餘人は知らず此伊賀亮
斯
(
かく
)
の如き
淺
(
あさ
)
はかなる
僞坊主
(
にせばうず
)
の
謀計
(
ぼうけい
)
に
欺
(
あざ
)
むかれんや
片腹痛
(
かたはらいた
)
き
工
(
たくみ
)
かなと急に
立退
(
たちのか
)
んとするを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
形容
(
けいよう
)
すれば
水
(
みづ
)
の
樣
(
やう
)
に
淺
(
あさ
)
く
淡
(
あは
)
いものであつた。
彼
(
かれ
)
は
今日
(
こんにち
)
迄
(
まで
)
路傍
(
ろばう
)
道上
(
だうじやう
)
に
於
(
おい
)
て、
何
(
なに
)
かの
折
(
をり
)
に
觸
(
ふ
)
れて、
知
(
し
)
らない
人
(
ひと
)
を
相手
(
あひて
)
に、
是程
(
これほど
)
の
挨拶
(
あいさつ
)
をどの
位
(
くらゐ
)
繰
(
く
)
り
返
(
かへ
)
して
來
(
き
)
たか
分
(
わか
)
らなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
若
(
も
)
し
然
(
さ
)
なくば
隱見
(
ゐんけん
)
出沒
(
しゆつぼつ
)
、
氣長
(
きなが
)
く
我
(
わが
)
船
(
ふね
)
の
後
(
あと
)
を
追
(
お
)
ふ
内
(
うち
)
、
本船
(
ほんせん
)
が
何時
(
いつ
)
か
海水
(
かいすい
)
淺
(
あさ
)
き
島嶼
(
たうしよ
)
の
附近
(
ふきん
)
か、
底
(
そこ
)
に
大海礁
(
だいかいせう
)
の
横
(
よこたは
)
る
波上
(
はじやう
)
にでも
差懸
(
さしか
)
かつた
時
(
とき
)
、
風
(
かぜ
)
の
如
(
ごと
)
く
來
(
きた
)
り、
雲
(
くも
)
の
如
(
ごと
)
く
現
(
あら
)
はれ
出
(
い
)
でゝ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
穴
(
あな
)
は
間口
(
まぐち
)
七
尺
(
しやく
)
五
寸
(
すん
)
に、
奧行
(
おくゆき
)
八
尺
(
しやく
)
の、
高
(
たか
)
さ四
尺
(
しやく
)
、
長方形
(
ちやうはうけい
)
の
岩室
(
がんしつ
)
で、それに
柄
(
え
)
を
附
(
つ
)
けた
樣
(
やう
)
に
入口
(
いりぐち
)
の
道
(
みち
)
がある。
突當
(
つきあた
)
りに一
段
(
だん
)
高
(
たか
)
い
處
(
ところ
)
があつて、それから
周圍
(
しうゐ
)
と
中央
(
ちうわう
)
とに
淺
(
あさ
)
い
溝
(
みぞ
)
が
掘
(
ほ
)
つてある。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
父
(
とう
)
さんのお
家
(
うち
)
には
井戸
(
ゐど
)
が
掘
(
ほ
)
つてありました。その
井戸
(
ゐど
)
は
柄杓
(
ひしやく
)
で
水
(
みづ
)
の
汲
(
く
)
めるやうな
淺
(
あさ
)
い
井戸
(
ゐど
)
ではありません。
釣
(
つ
)
いても、
釣
(
つ
)
いても、なか/\
釣瓶
(
つるべ
)
の
上
(
あが
)
つて
來
(
こ
)
ないやうな、
深
(
ふか
)
い/\
井戸
(
ゐど
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
頼
(
たの
)
みにして
今日
(
けふ
)
までも
過
(
すご
)
せし
身
(
み
)
なりと
云
(
い
)
ひたけれど
孃
(
じよう
)
さまの
戀
(
こひ
)
も
我
(
わ
)
が
戀
(
こひ
)
にも
淺
(
あさ
)
さ
深
(
ふか
)
さのあるべきならず
我
(
わ
)
れまだ
其事
(
そのこと
)
を
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
面當
(
つらあて
)
がましく
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
らしい、
我勝手
(
われがつて
)
の
凡夫
(
ぼんぷ
)
の
淺
(
あさ
)
ましさにも、
人知
(
ひとし
)
れず、
面
(
おもて
)
を
合
(
あ
)
はせて、
私
(
わたし
)
たちは
恥入
(
はぢい
)
つた。が、
藥王品
(
やくわうぼん
)
を
誦
(
ず
)
しつゝも、
鯖
(
さば
)
くつた
法師
(
ほふし
)
の
口
(
くち
)
は
臭
(
くさ
)
いもの。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
麥
(
むぎ
)
の
間
(
あひだ
)
へ
大豆
(
だいづ
)
を
蒔
(
ま
)
いた。
畦間
(
うねま
)
へ
淺
(
あさ
)
く
堀
(
ほり
)
のやうな
凹
(
くぼ
)
みを
拵
(
こしら
)
へてそこへぽろ/\と
種
(
たね
)
を
落
(
おと
)
して
行
(
ゆ
)
く。
勘次
(
かんじ
)
はぐい/\と
畦間
(
うねま
)
を
掘
(
ほ
)
つて
行
(
ゆ
)
く。
後
(
あと
)
からおつぎが
種
(
たね
)
を
落
(
おと
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
大暗礁
(
だいあんせう
)
!
大海礁
(
だいかいせう
)
! たとへ
船
(
ふね
)
を
坐礁
(
のりあげ
)
る
程
(
ほど
)
でなくとも、
此邊
(
このへん
)
の
海底
(
かいてい
)
の
淺
(
あさ
)
い
事
(
こと
)
は
分
(
わか
)
つて居る※
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
さも有難げに
押戴
(
おしいたゞ
)
き幼年よりの
好誼
(
よしみ
)
と此程の
淺
(
あさ
)
からぬ餞別
重々
(
ぢう/\
)
有難き
仕合
(
しあは
)
せと恩を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
然
(
しか
)
し、それもこれもつまりは
勝負事
(
しようぶごと
)
に
勝
(
か
)
ちたいといふ
慾
(
よく
)
と、
誇
(
ほこり
)
と、
或
(
あるひ
)
は
見得
(
みえ
)
とからくるのかと
思
(
おも
)
ふと、
人間
(
にんげん
)
の
卑
(
いや
)
しさ
淺
(
あさ
)
ましさも
少々
(
せう/\
)
どんづまりの
感
(
かん
)
じだが、
支那人
(
しなじん
)
の
麻雀
(
マアジヤン
)
ばかりとは
言
(
い
)
はず
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
白隱和尚
(
はくいんをしやう
)
の
弟子
(
でし
)
の
東嶺和尚
(
とうれいをしやう
)
とかいふ
人
(
ひと
)
の
編輯
(
へんしふ
)
したもので、
重
(
おも
)
に
禪
(
ぜん
)
を
修行
(
しゆぎやう
)
するものが、
淺
(
あさ
)
い
所
(
ところ
)
から
深
(
ふか
)
い
所
(
ところ
)
へ
進
(
すゝ
)
んで
行
(
ゆ
)
く
徑路
(
けいろ
)
やら、それに
伴
(
とも
)
なふ
心境
(
しんきやう
)
の
變化
(
へんくわ
)
やらを
秩序立
(
ちつじよだ
)
てゝ
書
(
か
)
いたものらしかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
層
(
そう
)
は
淺
(
あさ
)
いが、びツしりと
詰
(
つま
)
つて
居
(
ゐ
)
て、それで
土器類
(
どきるゐ
)
も
何
(
なに
)
も
見出
(
みいだ
)
さぬ。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
若
(
も
)
し
叶
(
かな
)
ひたりとも
开
(
そ
)
は
邪道
(
じやだう
)
にて
正當
(
せいたう
)
の
人
(
ひと
)
の
目
(
め
)
よりはいかに
汚
(
けが
)
らはしく
淺
(
あさ
)
ましき
身
(
み
)
とおとされぬべき、
我
(
わ
)
れはさても、
殿
(
との
)
をば
浮世
(
うきよ
)
に
譏
(
そし
)
らせ
參
(
まゐ
)
らせん
事
(
こと
)
くち
惜
(
を
)
し
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
私
(
わたし
)
は
其
(
そ
)
の
節
(
せつ
)
、
身重
(
みおも
)
なんでございましたの……ですから、
淺
(
あさ
)
ましい
處
(
ところ
)
を、お
目
(
め
)
に
掛
(
か
)
けますのが
情
(
なさけ
)
なくつて、つい、
引籠
(
ひきこも
)
つてばかり
居
(
ゐ
)
ました
所
(
ところ
)
、
何
(
なん
)
ですか、あの
晩
(
ばん
)
は
心持
(
こゝろもち
)
が
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
朧
氣
(
け
)
な
記憶
(
きおく
)
を
辿
(
たど
)
れば、久保田さんのは
私
(
わたし
)
も二三
度
(
ど
)
一緒に行つた事のある、
淺
(
あさ
)
草の十二
階
(
かい
)
近
所
(
しよ
)
の球
突塲
(
つきば
)
を
背景
(
はいけい
)
にしたもので、そこに久保田さん
獨特
(
どくとく
)
の
義理
(
ぎり
)
人
情
(
ぜう
)
の
世界
(
せかい
)
を扱つてあつたやうに
思
(
おも
)
ふ。
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
夫
(
そ
)
れより
起
(
おこ
)
りし
生道心
(
なまだうしん
)
などならば、かへすがへす
淺
(
あさ
)
ましき
事
(
こと
)
なり、
第
(
だい
)
一は
不憫
(
ふびん
)
のことなり、
中々
(
なか/\
)
に
高尚
(
けだか
)
き
心
(
こヽろ
)
を
持
(
もち
)
そこねて、
魔道
(
まだう
)
に
落入
(
おちい
)
るは
我々
(
われ/\
)
書生
(
しよせい
)
の
上
(
うへ
)
にもあるを
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
金澤
(
かなざは
)
にて
言
(
い
)
ふ
松
(
まつ
)
みゝは初茸なり。
此
(
こ
)
の
茸
(
きのこ
)
は、
松
(
まつ
)
美
(
うつく
)
しく
草
(
くさ
)
淺
(
あさ
)
き
所
(
ところ
)
にあれば
子供
(
こども
)
にも
獲
(
え
)
らるべし。(つくしん
坊
(
ばう
)
めつかりこ)ぐらゐな
子供
(
こども
)
に、
何處
(
どこ
)
だつて
松茸
(
まつたけ
)
は
取
(
と
)
れはしない。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
手
(
て
)
にとりつ
淺
(
あさ
)
からぬお
心
(
こゝろ
)
辱
(
かたじ
)
けなしとて三
郎
(
らう
)
喜
(
よろ
)
こびしと
傳
(
つ
)
たへ
給
(
たま
)
へ
外
(
ほか
)
ならぬ
人
(
ひと
)
の
取次
(
とりつぎ
)
こと
更
(
さら
)
に
嬉
(
うれ
)
しければ
此文
(
このふみ
)
は
賜
(
たま
)
はりて
歸宅
(
きたく
)
すべしとて
懷中
(
ふところ
)
に
押
(
おし
)
いれつゝ
又
(
また
)
こそと
坐
(
ざ
)
を
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
半纏着
(
はんてんぎ
)
は、
水
(
みづ
)
の
淺
(
あさ
)
い
石
(
いし
)
を
起
(
おこ
)
して、
山笹
(
やまざさ
)
をひつたり
挾
(
はさ
)
んで、
細流
(
さいりう
)
に
岩魚
(
いはな
)
を
預
(
あづ
)
けた。
溌剌
(
はつらつ
)
と
言
(
い
)
ふのは
此
(
これ
)
であらう。
水
(
みづ
)
は
尾鰭
(
をひれ
)
を
泳
(
およ
)
がせて
岩
(
いは
)
に
走
(
はし
)
る。そのまゝ、すぼりと
裸體
(
はだか
)
に
成
(
な
)
つた。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
燈
(
ともしび
)
のかげ
少
(
すこ
)
し
暗
(
くら
)
きを
捻
(
ね
)
ぢ
出
(
いだ
)
す
手
(
て
)
もとに
見
(
み
)
ゆるは
殿
(
との
)
の
名
(
な
)
、よし
慝名
(
かくしな
)
なりとも
此眼
(
このめ
)
に
感
(
かん
)
じは
變
(
かは
)
るまじ、
今日迄
(
けふまで
)
封
(
ふう
)
じを
解
(
と
)
かざりしは
我
(
わ
)
れながら
心強
(
こゝろづよ
)
しと
誇
(
ほこ
)
りたる
淺
(
あさ
)
はかさよ
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
唯
(
ト
)
、
其
(
そ
)
の
橋
(
はし
)
の
向
(
むか
)
う
際
(
ぎは
)
に、
淺
(
あさ
)
い
岸
(
きし
)
の
流
(
ながれ
)
に
臨
(
のぞ
)
んで、
束
(
たば
)
ね
髮
(
がみ
)
の
襟許
(
えりもと
)
白
(
しろ
)
く、
褄端折
(
つまはしよ
)
りした
蹴出
(
けだ
)
しの
薄
(
うす
)
ら
蒼
(
あを
)
いのが、
朦朧
(
もうろう
)
として
其處
(
そこ
)
に
俯向
(
うつむ
)
いて
菜
(
な
)
を
洗
(
あら
)
ふ、と
見
(
み
)
た。
其
(
そ
)
の
菜
(
な
)
が
大根
(
だいこん
)
の
葉
(
は
)
とは
違
(
ちが
)
ふ。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私
(
わたし
)
のやうな
表
(
おもて
)
むきの
負
(
ま
)
けるぎらひは
見
(
み
)
る
人
(
ひと
)
の
目
(
め
)
からは
淺
(
あさ
)
ましくもありましやう、つまらぬ
妻
(
つま
)
を
持
(
も
)
つたものだといふ
感
(
かん
)
は
良人
(
をつと
)
の
方
(
はう
)
に
却
(
かへ
)
つて
多
(
おほ
)
くあつたので
御座
(
ござ
)
りましやう
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
淺
部首:⽔
11画
“淺”を含む語句
淺薄
淺猿
淺葱
淺草寺
淺黄空
淺黄
淺草
淺間
淺黒
淺黄裏
淺墓
淺黄色
淺茅生
淺傷
遠淺
淺葱色
淺緑
淺瀬
淺草海苔
淺蜊
...