“印象”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いんしょう41.4%
いんしやう13.8%
いんしよう10.3%
かたち10.3%
イメエジ6.9%
かた3.4%
いんせう3.4%
イメージ3.4%
いんぞう3.4%
そいつ3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あるいはなんの思想をもいだかずに世渡りをする者に対しては、はなはだ面白からぬ印象いんしょうを与えるがために、とかく彼此ひしの批評を受けたり、あるいは
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
それが學年がくねんはじまりだつたので、京都きやうとのまだあさ宗助そうすけには大分だいぶん便宜べんぎであつた。かれ安井やすゐ案内あんないあたらしい土地とち印象いんしやうさけごとんだ。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
無論むろん讀書人どくしよじん夏目漱石なつめさうせき勝負事しようぶごとには感興かんきようつてゐなかつたのであらうが、それは麻雀競技マアジヤンきやうぎはなは漠然ばくぜんとした、斷片的だんぺんてき印象いんしよう數行すうぎやうつゞつたのにぎない。
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
「しりたまはずやわがこひは 花鳥はなとりの絵にあらじかし 空鏡かがみ印象かたち砂の文字 梢の風の音にあらじ」
地獄 (新字旧仮名) / 神西清(著)
僕の舞台的印象イメエジも亦生気と密度を失ひ、一種の「捉へ難き昔の面影」となり終つてゐたに違ひないのである。
さて他の聖者のむれ即ち先にエムメにて百合となりて悦ぶ如く見えし者は、少しく動きつゝかの印象かたし終りたり 一一二—一一四
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
その後もなく、ちやうど三うらさき宿屋やどや滯在たいざい中に訃音にせつした時、わたしはまだあまりにまざまざしいそのをり印象いんせうおもひ出させられるだけに、哀悼あいとう持も一そう痛切つうせつだつた。
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
しかもこれらのあまりといえば変化のなさすぎるような心の印象イメージの後には、何か忌々いまいましい動揺が起ろうとしているように思えた。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
多津吉は、たらいのごとき鉄鉢を片手に、片手を雲に印象いんぞうした、銅像の大きな顔の、でっぷりしたあご真下まっしたに、きっと瞳をげて言った。
しかも印象そいつがぐつぐつと胸の底のへんにたたなわっている有様は、一日一晩オーヴンの中へ入れっぱなしで醗酵させた麦粥にことならず、——だからつまり、書く物のなかへだって