“イメージ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
幻象52.9%
23.5%
心象11.8%
印象5.9%
幻像5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
行くさきざきで風景を賞し、美しい幻象イメージの貯えができると。
そして今も眼底に残る数々のイメージを思い見ながら、大和まで足を伸したことは十分酬いられたと感謝の気持になっている。これも仏縁の一つのあらわれであろう。
壁画摸写 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
僕はこの經驗から、人が藝術によつて心象イメージする人物と、現實の作者たる人物とが、常に必しも同一でないといふことを知り、密かにあのニイチエのすぐれた言葉を考へた。
室生犀星に与ふ (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
しかもこれらのあまりといえば変化のなさすぎるような心の印象イメージの後には、何か忌々いまいましい動揺が起ろうとしているように思えた。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
それは西山にとってはどっちから見てもこの上なく厳粛げんしゅくな壮美な印象イメージだった。西山はしばしばそれにりたてられた。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
それはいつも「私」(語り手)の心のなかに獨得な屈折をして入つてきた幻像イメージに過ぎなかつたのである。
小説のことなど (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
さういふ氣まぐれな思ひつきで、私はその娘の幻像イメージを出來るだけ生き生きさせようとしたのだ。
小説のことなど (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)