“幻像”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まぼろし40.0%
イメエジ13.3%
イマアジュ6.7%
イメージ6.7%
いめいぢ6.7%
いめぢ6.7%
げんぞう6.7%
イリュージョン6.7%
イリユージヨン6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
口一つきかない葉子自身の姿……そんな幻像まぼろしがあるいはつぎつぎに、あるいは折り重なって、灰色の霧の中に動き現われた。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
そんな幻像イメエジは一分位續いた。それから私は何かしきりに片言のやうなものを口ごもつてゐる。
生者と死者 (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
何と異って見えることか! 彼女の容貌ようぼうそのものがそんなにも変ったのか、それとも私の中にその幻像イマアジュが変ったのか、私は知らない。
美しい村 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
それはいつも「私」(語り手)の心のなかに獨得な屈折をして入つてきた幻像イメージに過ぎなかつたのである。
小説のことなど (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
白くくびれてるふしぎな球形まり幻像いめいぢよ。
定本青猫:01 定本青猫 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
ひとつの幻像いめぢがしだいにちかづいてくるやうだ。
定本青猫:01 定本青猫 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
それが、自分であると気がついたのはスクリーンの人物の幻像げんぞうが消え去ってからである。とたんに、トーキーのこえが追いかけるようにひびいてきた。
親馬鹿入堂記 (新字新仮名) / 尾崎士郎(著)
幻像イリュージョン打破の方面に向って、今日まで多く費やされたのと、それから最後には、比較的金銭に不自由がないので、ある種類の女を大分多く知っているのとの三カ条に、帰着するのである。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼のあたまが普通以上にするどくつて、しかも其するどさが、日本現代の社会状況のために、幻像イリユージヨン打破の方面にむかつて、今日迄多く費やされたのと、それから最後には、比較的金銭に不自由がないので
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)