イメージ)” の例文
そして、それは一つの焦点を失ったがために、一のイメージでなくなって影となったがために、私の前後左右至る処につっ立ってるような気がした。
理想の女 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
そして今も眼底に残る数々のイメージを思い見ながら、大和まで足を伸したことは十分酬いられたと感謝の気持になっている。これも仏縁の一つのあらわれであろう。
壁画摸写 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
それが地上において実現できるかいなかにかかわらず、かかる想像のイメージをわれらの理想としなくてはならぬ。その理想は絶対的に寸毫といえども低められてはならない。
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
カードの絵を五種類覚えさせておいて、そのどれであるかを言い当てさせるのであるから、これはカードの物質を透して視るのではなく、頭の中にある五種類の図形のイメージを視るのである。