“塑像”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そぞう92.0%
そざう8.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
千種十次郎と早坂勇は、五六間飛退とびのきました。炎の中には忿怒の塑像そぞうのような博士が、全身焼けただれ乍ら、カッと此方こっちを睨んで居るのです。
音波の殺人 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
お美代と大隅理学士とは、共に武夫少年の安否を気づかいながら、暫くは言葉もなく、その涼しい丘の上に塑像そぞうのようにじっと並んで坐っていた。
地球盗難 (新字新仮名) / 海野十三(著)
もう六十を越して、一粒種の孫の喜太郎を杖とも柱とも頼んでゐた、老主人又兵衞の顏は『悲しみの塑像そざう』を見るやうに凄慘でした。
銭形平次捕物控:050 碁敵 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
いきほひつて、わたし夢中むちう駈上かけあがつて、懷中電燈くわいちうでんとうあかりりて、戸袋とぶくろたなから、觀世音くわんぜおん塑像そざう一體いつたい懷中くわいちうし、つくゑしたを、壁土かべつちなかさぐつて、なきちゝつてくれた
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)