“此眼”の読み方と例文
読み方割合
このめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
乳母 そのきずましたが、此眼このめましたが……南無なむさんぼう!……ちょうどこの立派りっぱ胸元むなもとに。いた/\しい、無慚むざんな、いた/\しい死顏しにがほ
ともしびのかげすこくらきをいだもとにゆるは殿との、よし慝名かくしななりとも此眼このめかんじはかはるまじ、今日迄けふまでふうじをかざりしはれながら心強こゝろづよしとほこりたるあさはかさよ
軒もる月 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
殿とのいまもし此處こゝにおはしまして、れいかたじけなき御詞おことば數々かず/\、さてはうらみににくみのそひて御聲おんこゑあらく、さては勿躰もつたいなき御命おいのちいまをかぎりとのたまふとも、れは此眼このめうごかんものか、此胸このむねさわがんものか
軒もる月 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)