“漏斗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じょうご72.2%
じやうご8.3%
ろうと8.3%
じようご5.6%
じょうろ2.8%
ぢやうご2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
せまい壜の口から、伸子のよく生きたいという希いで敏感になっている漏斗じょうごをこして、トロ、トロと濃い生活の感銘が蓄積されて来た。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
その癖その波頭の白い泡の一滴も、恐ろしい漏斗じやうごの中へ落ち込みはしない。漏斗の中は、目の届く限り、平らな、光る、墨のやうに黒い水の塀になつてゐる。
うづしほ (新字旧仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
これらはすべての噂話がまず大ざっぱにこなされつぶされる荒びきの粉ひき場であり、その後でそれは家のなかでより入念で精密な漏斗ろうとにあけられるのである。
しかし、なみ海深かいしん次第しだいあさくなるところ進入しんにゆうすると、それにつれてたかさをし、また漏斗じようごのようにおく次第しだいせまくなるところ進入しんにゆうしてもなみたかさがしてくる。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
はッと私は空想の世界を去って、鑢をポケットに押し入れるなり、紙の漏斗じょうろつくって、火薬を電球の中へ注入しはじめた。
鼻に基く殺人 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
むつくり起き上つて、鞺鞳だうたうふたる海潮音のやうに鳴りはためき、船は石と石との間に挟みつけられ、右巻左巻の大波小波の中で、押進あふしんの力を失ひ、漏斗ぢやうごの形をした中央の滅り込んだ波の底に落ちて
天竜川 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)