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與
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あた
ふりがな文庫
“
與
(
あた
)” の例文
新字:
与
あゝ
孤獨
(
こどく
)
と
落魄
(
らくばく
)
!
之
(
これ
)
が僕の
運命
(
うんめい
)
だ。僕見たいな
者
(
もの
)
が家庭を
組織
(
そしき
)
したら何うだらう。
妻
(
つま
)
には
嘆
(
なげ
)
きを
懸
(
か
)
け
子
(
こ
)
には悲しみを
與
(
あた
)
へるばかりだ。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
逆手
(
さかて
)
に
持
(
もち
)
し
儘
(
まゝ
)
氣
(
き
)
を
失
(
うしな
)
ひて
倒
(
たふ
)
れ
居
(
ゐ
)
たりしかば是は
何事
(
なにごと
)
ならんと
氣付
(
きつけ
)
を
與
(
あた
)
へて
樣子
(
やうす
)
を
聞
(
きく
)
に
敵討
(
かたきうち
)
なりと申
故
(
ゆゑ
)
半左衞門
(
はんざゑもん
)
大
(
おほ
)
いに驚き
早々
(
さう/\
)
町役人
(
ちやうやくにん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
眞中
(
まんなか
)
には
庭園
(
ていえん
)
があり、
噴水
(
ふんすい
)
が
絶
(
た
)
えず
水
(
みづ
)
を
噴
(
ふ
)
き
出
(
だ
)
し、あたりには
青々
(
あを/\
)
と
繁
(
しげ
)
つた
庭木
(
にはき
)
も
植
(
う
)
ゑてあり、
熱
(
あつ
)
い
夏
(
なつ
)
の
日
(
ひ
)
でも
涼
(
すゞ
)
しい
感
(
かん
)
じを
與
(
あた
)
へ
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
カピ長 おゝ、モンタギューどの、
御手
(
おんて
)
をば
與
(
あた
)
へさせられい。これをこそ
愛女
(
むすめ
)
への
御結納
(
ごゆひなう
)
とも
思
(
おも
)
ひまする、
他
(
ほか
)
に
望
(
のぞみ
)
とてはござらぬわい。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
昨
(
さく
)
三十七
年
(
ねん
)
十二
月
(
ぐわつ
)
某夜
(
ばうや
)
の
事
(
こと
)
なりき、
例
(
れい
)
の
如
(
ごと
)
く
灌水
(
くわんすゐ
)
を
了
(
を
)
へて
蓐
(
じよく
)
に
入
(
い
)
り
眠
(
ねむり
)
に
就
(
つ
)
きし
間
(
ま
)
もなく、
何者
(
なにもの
)
か
來
(
きた
)
りて
余
(
よ
)
に
七福
(
しちふく
)
を
與
(
あた
)
ふと
告
(
つ
)
げたりと
夢
(
ゆめ
)
む。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
▼ もっと見る
破片
(
はへん
)
でも
報酬
(
ほうしう
)
は
與
(
あた
)
へると
云
(
い
)
つたのに、
出
(
で
)
た
破片
(
はへん
)
を、
彼等
(
かれら
)
が
隱
(
か
)
くす
必用
(
ひつよう
)
は
無
(
な
)
いのだから、
全
(
まつた
)
く
菱沼宅前
(
ひしぬまたくまへ
)
からは、
何
(
なに
)
も
出
(
で
)
なかつたのであらう。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
開墾
(
かいこん
)
の
手間賃
(
てまちん
)
を
比較的
(
ひかくてき
)
餘計
(
よけい
)
に
與
(
あた
)
へられる
代
(
かは
)
りには
櫟
(
くぬぎ
)
の
根
(
ね
)
は一つも
運
(
はこ
)
ばない
筈
(
はず
)
であつた。
彼等
(
かれら
)
の
伴侶
(
なかま
)
はさういふことをも
知
(
し
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
世人
(
せじん
)
は
金解禁
(
きんかいきん
)
が
出來
(
でき
)
たならば、
正貨
(
せいくわ
)
が
急激
(
きふげき
)
に
巨額
(
きよがく
)
に
積出
(
つみだ
)
され、
其結果
(
そのけつくわ
)
は
經濟界
(
けいざいかい
)
に
非常
(
ひじやう
)
な
打撃
(
だげき
)
を
與
(
あた
)
へると
云
(
い
)
つて
心配
(
しんぱい
)
して
居
(
ゐ
)
るが
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
非常
(
ひじやう
)
なもんだよ。
君
(
きみ
)
は
好
(
い
)
い
事
(
こと
)
を
聞
(
き
)
いてくれた。
俺
(
おれ
)
の
頭腦
(
づなう
)
の
明晰
(
めいせき
)
を一
層確實
(
そうかくじつ
)
に
證據
(
しようこ
)
だてる
機會
(
きくわい
)
を
與
(
あた
)
へてくれた
事
(
こと
)
を
君
(
きみ
)
に
感謝
(
かんしや
)
するね。
待
(
ま
)
ちたまへ。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
但
(
たゞ
)
し
享保元年
(
きようほがんねん
)
(
西暦
(
せいれき
)
千七百十六年
(
せんしちひやくじゆうろくねん
)
)に
於
(
お
)
ける
新燃鉢
(
しんもえばち
)
の
噴火
(
ふんか
)
は、
霧島噴火史上
(
きりしまふんかしじよう
)
に
於
(
おい
)
て
最
(
もつと
)
も
激
(
はげ
)
しく、
隨
(
したが
)
つて
最高
(
さいこう
)
の
損害記録
(
そんがいきろく
)
を
與
(
あた
)
へたものであつた。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
吾等
(
われら
)
が
幾年月
(
いくねんげつ
)
の
苦心慘憺
(
くしんさんたん
)
も
水
(
みづ
)
の
泡
(
あわ
)
、
否
(
いや
)
、
我
(
わ
)
が
親愛
(
しんあい
)
なる
日本帝國
(
につぽんていこく
)
の
爲
(
ため
)
に、
計畫
(
けいくわく
)
した
事
(
こと
)
が、
却
(
かへつ
)
て
敵
(
てき
)
に
利刀
(
りたう
)
を
與
(
あた
)
へる
事
(
こと
)
になります。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
其上
(
そのうへ
)
仕事
(
しごと
)
をさするにあらず、
日夜
(
にちや
)
氣
(
き
)
まゝに
遊
(
あそ
)
ばせて、
食物
(
しよくもつ
)
は
望次第
(
のぞみしだい
)
、
海
(
うみ
)
のもの、
山
(
やま
)
のもの、
乞
(
こ
)
ふにまかせて
與
(
あた
)
へむに、
悲
(
かなし
)
む
理由
(
いはれ
)
は
無
(
な
)
きはずなり。
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
要
(
よう
)
するに、
寫眞
(
しやしん
)
の本
領
(
れう
)
は、
興味
(
けうみ
)
はさういふ
意味
(
いみ
)
の
記録
(
きろく
)
を、いひ
換
(
かへ
)
れば、
過去
(
くわこ
)
を
再現
(
さいげん
)
して、
思
(
おも
)
ひ出の
樂
(
たのし
)
さや
回想
(
くわいそう
)
の懷かしさを
與
(
あた
)
へるところにある。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
周邊
(
あたり
)
の
話
(
はなし
)
には
稀
(
まれ
)
に
立入
(
たちい
)
るのみで、
質問
(
しつもん
)
をされたら
决
(
けつ
)
して
返答
(
へんたふ
)
を
爲
(
し
)
たことの
無
(
な
)
い、
食
(
く
)
ふ
物
(
もの
)
も、
飮
(
の
)
む
物
(
もの
)
も、
與
(
あた
)
へらるゝまゝに、
時々
(
とき/″\
)
苦
(
くる
)
しさうな
咳
(
せき
)
をする。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
其
(
その
)
うち
年
(
とし
)
が
段々
(
だん/\
)
片寄
(
かたよ
)
つて、
夜
(
よる
)
が
世界
(
せかい
)
の
三分
(
さんぶん
)
の
二
(
に
)
を
領
(
りやう
)
する
樣
(
やう
)
に
押
(
お
)
し
詰
(
つま
)
つて
來
(
き
)
た。
風
(
かぜ
)
が
毎日
(
まいにち
)
吹
(
ふ
)
いた。
其音
(
そのおと
)
を
聞
(
き
)
いてゐる
丈
(
だけ
)
でも、
生活
(
ライフ
)
に
陰氣
(
いんき
)
な
響
(
ひゞき
)
を
與
(
あた
)
へた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
問題
(
もんだい
)
は
各自
(
かくじ
)
その
懷抱
(
くわいほう
)
する
所
(
ところ
)
を
遠慮
(
えんりよ
)
なく
披瀝
(
ひれき
)
した
處
(
ところ
)
のものが、
所謂
(
いはゆる
)
建築
(
けんちく
)
の
根本義
(
こんぽんぎ
)
の
解決
(
かいけつ
)
に
對
(
たい
)
して
如何
(
いか
)
なる
暗示
(
あんじ
)
を
與
(
あた
)
へるか、
如何
(
いか
)
なる
貢献
(
こうけん
)
を
致
(
いた
)
すかである。
建築の本義
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
と
女性
(
じよせい
)
の
無邪氣
(
むじやき
)
なる
輕薄
(
けいはく
)
を
笑
(
わら
)
ひ、
更
(
さら
)
に
一旦
(
いつたん
)
與
(
あた
)
へたる
財貨
(
ざいか
)
を
少娘
(
こむすめ
)
の
筐中
(
きようちう
)
より
奪
(
うば
)
ひて
酒亭一塲
(
しゆていいちじやう
)
の
醉夢
(
すいむ
)
に
附
(
ふ
)
するの
條
(
じよう
)
を
説
(
と
)
かしめ
遂
(
つい
)
に
再
(
ふたゝ
)
び
免職
(
めんしよく
)
になりし
事
(
こと
)
を
言
(
い
)
ひ
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
孤獨になればなる程、友がなければない程、
援
(
たす
)
け手がなければない程、それだけ、私は自分を尊敬する。私は神の
與
(
あた
)
へ給ふた、人間の認める法律を守らう。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
飮
(
の
)
めば
飮
(
の
)
むほど
顏色
(
かほいろ
)
の
蒼
(
あを
)
ざめて
行
(
ゆ
)
くのが、
燭臺
(
しよくだい
)
の
火
(
ひ
)
のさら/\する
中
(
なか
)
に、
凄
(
すご
)
いやうな
感
(
かん
)
じを
玄竹
(
げんちく
)
に
與
(
あた
)
へた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
天下
(
てんか
)
の
寶
(
たから
)
といふものは
總
(
すべ
)
てこれを
愛惜
(
あいせき
)
するものに
與
(
あた
)
へるのが
當然
(
たうぜん
)
じや、
此石
(
このいし
)
も
自
(
みづか
)
ら
能
(
よ
)
く其
主人
(
しゆじん
)
を
選
(
えら
)
んだので
拙者
(
せつしや
)
も
喜
(
よろこば
)
しく
思
(
おも
)
ふ、然し此石の出やうが
少
(
すこ
)
し
早
(
はや
)
すぎる
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
猶
(
なほ
)
何かを
求
(
もと
)
め
探
(
さが
)
してゐる時に、
誰
(
たれ
)
も一人としてその
生命
(
せいめい
)
の
綱
(
つな
)
を
與
(
あた
)
へてくれるものはありませんでした。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
然
(
さ
)
ればよなと
思
(
おも
)
ひながら、
殊更
(
ことさら
)
に
知
(
し
)
らず
顏
(
がほ
)
粧
(
よそほ
)
ひつゝ、
主人
(
あるじ
)
は
御婦人
(
ごふじん
)
なるにや、
扨
(
さて
)
は
何某殿
(
なにがしどの
)
の
未亡人
(
びばうじん
)
とか、さらずは
妾
(
おもひもの
)
なんどいふ
人
(
ひと
)
か、
別
(
べつ
)
して
與
(
あた
)
へられたる
邸宅
(
ていたく
)
かと
問
(
と
)
へば
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
かういふ
味
(
あぢは
)
ひは、
祖先
(
そせん
)
以來
(
いらい
)
與
(
あた
)
へられてゐる
大事
(
だいじ
)
なものだから、それを
失
(
うしな
)
はないようにするのが、われ/\の
務
(
つと
)
めといふよりも、われ/\の
喜
(
よろこ
)
びと
感
(
かん
)
じなくてはなりません。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
此
(
この
)
話
(
はなし
)
は一
同
(
どう
)
に
著
(
いちじる
)
しき
感動
(
かんどう
)
を
與
(
あた
)
へました。
中
(
なか
)
には
遁出
(
にげだ
)
した
鳥
(
とり
)
さへあり、
年老
(
としと
)
つた一
羽
(
わ
)
の
鵲
(
かさゝぎ
)
は
用心深
(
ようじんぶか
)
くも
身仕舞
(
みじまひ
)
して、『
家
(
うち
)
へ
歸
(
かへ
)
らう、
夜露
(
よつゆ
)
は
咽喉
(
のど
)
に
毒
(
どく
)
だ!』と
云
(
い
)
ひ
出
(
だ
)
しました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
いつも
見慣
(
みな
)
れてゐる
藪
(
やぶ
)
の
竹
(
たけ
)
の
中
(
なか
)
にゐる
人
(
ひと
)
ですから、きっと、
天
(
てん
)
が
我
(
わ
)
が
子
(
こ
)
として
與
(
あた
)
へてくれたものであらうと
考
(
かんが
)
へて、その
子
(
こ
)
を
手
(
て
)
の
上
(
うへ
)
に
載
(
の
)
せて
持
(
も
)
ち
歸
(
かへ
)
り、
妻
(
つま
)
のお
婆
(
ばあ
)
さんに
渡
(
わた
)
して
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
(二九)
柯
(
か
)
の
會
(
くわい
)
に
於
(
おい
)
て、
(三〇)
桓公
(
くわんこう
)
、
曹沫
(
さうばつ
)
の
約
(
やく
)
に
背
(
そむ
)
かんと
欲
(
ほつ
)
す、
管仲
(
くわんちう
)
因
(
よ
)
つて
之
(
これ
)
を
信
(
しん
)
にす。
諸矦
(
しよこう
)
是
(
これ
)
に
由
(
よ
)
つて
齊
(
せい
)
に
歸
(
き
)
せり。
故
(
ゆゑ
)
に
曰
(
いは
)
く、
(三一)
『
與
(
あた
)
ふるの
取
(
と
)
るたるを
知
(
し
)
るは
政
(
まつりごと
)
の
寶
(
たから
)
也
(
なり
)
』
国訳史記列伝:02 管晏列伝第二
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
路
(
みち
)
で
出合
(
であ
)
ふ
老幼
(
らうえう
)
は、
皆
(
みな
)
輿
(
よ
)
を
避
(
さ
)
けて
跪
(
ひざまづ
)
く。
輿
(
よ
)
の
中
(
なか
)
では
閭
(
りよ
)
がひどく
好
(
い
)
い
心持
(
こゝろもち
)
になつてゐる。
牧民
(
ぼくみん
)
の
職
(
しよく
)
にゐて
賢者
(
けんしや
)
を
禮
(
れい
)
すると
云
(
い
)
ふのが、
手柄
(
てがら
)
のやうに
思
(
おも
)
はれて、
閭
(
りよ
)
に
滿足
(
まんぞく
)
を
與
(
あた
)
へるのである。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
余はコロボツクルは一片の木切れに
細
(
ほそ
)
き
棒
(
ぼう
)
の先を
押
(
お
)
し當て、
恰
(
あたか
)
も石錐を以て土器に
孔
(
あな
)
を
穿
(
うが
)
つが如き運動を
與
(
あた
)
へ、引き
續
(
つづ
)
きたる摩擦の
結果
(
けつくわ
)
として熱を得煙を得、終に火を得たるならんと考ふ。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
岩石等
(
がんせきなど
)
を
落
(
おと
)
して、
恐
(
おそ
)
ろしい
害
(
がい
)
を
與
(
あた
)
へることがあります。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
箇
(
つ
)
の
髑髏
(
どくろ
)
を
與
(
あた
)
へ、いでや
出陣
(
しゆつぢん
)
と
立上
(
たちあが
)
れば、
毒龍
(
どくりよう
)
再
(
ふたゝ
)
び
策
(
さく
)
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
捧ぐと
與
(
あた
)
へ行き過ぎぬ
かさぬ宿
(新字旧仮名)
/
末吉安持
(著)
高
(
たか
)
き
示
(
しめ
)
しを
與
(
あた
)
ふとは
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
又
(
また
)
金解禁
(
きんかいきん
)
が
我國
(
わがくに
)
の
工業
(
こうげふ
)
に
與
(
あた
)
へる
影響
(
えいきやう
)
に
付
(
つい
)
て
見
(
み
)
るに、
我國
(
わがくに
)
に
於
(
おい
)
ては
對米爲替相場
(
たいべいかはせさうば
)
は
大正
(
たいしやう
)
十
年
(
ねん
)
以來
(
いらい
)
平均
(
へいきん
)
二
弗
(
ドル
)
乃至
(
ないし
)
三
弗
(
ドル
)
の
下落
(
げらく
)
にして
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
父
(
ちゝ
)
なるものは
蚊柱
(
かばしら
)
の
立
(
たつ
)
てる
厩
(
うまや
)
の
側
(
そば
)
でぶる/\と
鬣
(
たてがみ
)
を
撼
(
ゆる
)
がしながら、ぱさり/\と
尾
(
を
)
で
臀
(
しり
)
の
邊
(
あたり
)
を
叩
(
たゝ
)
いて
居
(
ゐ
)
る
馬
(
うま
)
に
秣
(
まぐさ
)
を
與
(
あた
)
へて
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
濡
(
ぬ
)
れるだらうから、
此方
(
こつち
)
へ
入
(
はい
)
つたら
好
(
よ
)
からうとすゝめ、
菓子
(
くわし
)
などを
與
(
あた
)
へて
居
(
ゐ
)
る
間
(
うち
)
に、
雨
(
あめ
)
も
小歇
(
こやみ
)
となり、
又
(
また
)
正午
(
ひる
)
に
近
(
ちか
)
くなつた。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
教場内
(
きようじようない
)
に
於
(
おい
)
ては
机
(
つくゑ
)
の
下
(
した
)
が
最
(
もつと
)
も
安全
(
あんぜん
)
であるべきことは
説明
(
せつめい
)
を
要
(
よう
)
しないであらう。
下敷
(
したじき
)
になつた
場合
(
ばあひ
)
に
於
(
おい
)
て、
致命傷
(
ちめいしよう
)
を
與
(
あた
)
へるものは
梁
(
はり
)
と
桁
(
けた
)
とである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
アナスチグマツト——さういふ
寫眞用語
(
しやしんようご
)
がいかに
歴亂
(
れきらん
)
として
私
(
わたし
)
の
腦裡
(
のうり
)
を
動
(
うご
)
き、いかに
胸躍
(
むねをど
)
るやうな
空想
(
くうそう
)
を
描
(
ゑが
)
かせ、いかに儚ない
慰樂
(
いらく
)
を
與
(
あた
)
へたことか?
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
私
(
わたし
)
の
父
(
ちゝ
)
は
私
(
わたし
)
に
立派
(
りつぱ
)
な
教育
(
けういく
)
を
與
(
あた
)
へたです、
然
(
しか
)
し六十
年代
(
ねんだい
)
の
思想
(
しさう
)
の
影響
(
えいきやう
)
で、
私
(
わたし
)
を
醫者
(
いしや
)
として
了
(
しま
)
つたが、
私
(
わたし
)
が
若
(
も
)
し
其時
(
そのとき
)
に
父
(
ちゝ
)
の
言
(
い
)
ふ
通
(
とほ
)
りにならなかつたなら
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
宗助
(
そうすけ
)
はそれを
眼
(
め
)
に
見
(
み
)
えない
愛
(
あい
)
の
精
(
せい
)
に、
一種
(
いつしゆ
)
の
確證
(
かくしよう
)
となるべき
形
(
かたち
)
を
與
(
あた
)
へた
事實
(
じじつ
)
と、ひとり
解釋
(
かいしやく
)
して
少
(
すく
)
なからず
喜
(
よろこ
)
んだ。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
賣代
(
うりしろ
)
なすならば少しばかりの錢にはならん父御の
口
(
くち
)
に
叶
(
かな
)
ひし物を
調
(
とゝの
)
へてなり
進
(
まゐ
)
らせよと
件
(
くだん
)
の
櫛
(
くし
)
を
與
(
あた
)
へしかば娘は之を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
晉
(
しん
)
の
石崇
(
せきそう
)
は
字
(
あざな
)
を
季倫
(
きりん
)
と
云
(
い
)
ふ。
季倫
(
きりん
)
の
父
(
ちゝ
)
石苞
(
せきはう
)
、
位
(
くらゐ
)
已
(
すで
)
に
司徒
(
しと
)
にして、
其
(
そ
)
の
死
(
し
)
せんとする
時
(
とき
)
、
遺産
(
ゐさん
)
を
頒
(
わか
)
ちて
諸子
(
しよし
)
に
與
(
あた
)
ふ。たゞ
石崇
(
せきそう
)
には
一物
(
いちもつ
)
をのこさずして
云
(
い
)
ふ。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
『はゝゝゝゝ。
腹
(
はら
)
が
空
(
す
)
いたか。すつかり
忘
(
わす
)
れてゐた。
今
(
いま
)
に
飯
(
はん
)
を
取
(
と
)
らせるが、まあそれまでに、この
盃
(
さかづき
)
だけ
一
(
ひと
)
つ
受
(
う
)
けてくれ。』と、
但馬守
(
たじまのかみ
)
は
強
(
し
)
ひて
玄竹
(
げんちく
)
に
盃
(
さかづき
)
を
與
(
あた
)
へた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
都て不快な
衝動
(
しようどう
)
を
與
(
あた
)
へたに
抱
(
かゝ
)
はらず、
而
(
しか
)
も心には何んといふことは無く
爽快
(
そうくわい
)
な氣が通ツて、例へば重い石か何んぞに
壓
(
お
)
ツ
伏
(
ぷ
)
せられてゐた草の
芽
(
め
)
が、
不圖
(
ふと
)
石
(
いし
)
を除かれて
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
而
(
しか
)
もこれは
婦
(
をんな
)
の
方
(
はう
)
から
種々
(
しゆ/″\
)
の
問題
(
もんだい
)
を
持出
(
もちだ
)
して
居
(
ゐ
)
るやうだそして
多少
(
いくら
)
か
煩
(
うるさ
)
いといふ
氣味
(
きみ
)
で
男
(
をとこ
)
はそれに
説明
(
せつめい
)
を
與
(
あた
)
へて
居
(
ゐ
)
たが
隨分
(
ずゐぶん
)
丁寧
(
ていねい
)
な
者
(
もの
)
で
決
(
けつ
)
して『ハア』『そう』の
比
(
ひ
)
ではない。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
その
曉
(
あかつき
)
に
何
(
なに
)
かいさゝか
仕損
(
しそこ
)
なゐでもこしらゆれば
我
(
わ
)
れは
首尾
(
しゆび
)
よく
離縁
(
りえん
)
になりて、一
本
(
ぽん
)
立
(
だち
)
の
野中
(
のなか
)
の
杉
(
すぎ
)
ともならば、
其
(
そ
)
れよりは
我
(
わ
)
が
自由
(
じゆう
)
にて
其時
(
そのとき
)
に
幸福
(
しやわせ
)
といふ
詞
(
ことば
)
を
與
(
あた
)
へ
給
(
たま
)
へと
笑
(
わら
)
ふに
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
さうしてそれよりも
猶
(
なほ
)
彼女
(
かのぢよ
)
にとつて
恐
(
おそ
)
ろしいことは、一
人前
(
にんまへ
)
になつた
子供
(
こども
)
が、どんな
風
(
ふう
)
に
母親
(
はゝおや
)
のその
祕密
(
ひみつ
)
を
解釋
(
かいしやく
)
し、そしてどんな
裁
(
さば
)
きをそれに
與
(
あた
)
へるだらうかといふことであつた。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
そしてこの
人
(
ひと
)
の
歌
(
うた
)
が、
新古今集
(
しんこきんしゆう
)
の
歌
(
うた
)
の
風
(
ふう
)
に、
非常
(
ひじよう
)
な
影響
(
えいきよう
)
を
與
(
あた
)
へたとも
見
(
み
)
られてゐます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
隨
(
したが
)
つて
吾々
(
われ/\
)
が
知
(
し
)
らず
識
(
し
)
らずばけものから
與
(
あた
)
へられる
趣味
(
しゆみ
)
の
如何
(
いか
)
に
豊富
(
ほうふ
)
なるかは、
想像
(
さうざう
)
に
餘
(
あま
)
りある
事
(
こと
)
であつて、
確
(
たしか
)
にばけものは
社會生活
(
しやくわいせいくわつ
)
の
上
(
うへ
)
に、
最
(
もつと
)
も
缺
(
か
)
くべからざる
要素
(
えうそ
)
の一つである。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
そいつは
面白
(
おもしろ
)
いねえ。『
普通選擧
(
ふつうせんきよ
)
を
斷行
(
だんかう
)
せよ』『
我
(
われ
)
に
選擧權
(
せんきよけん
)
を
與
(
あた
)
へよ』なんて
云
(
い
)
ふ
葉書
(
はがき
)
が
毎日々々
(
まいにち/\
)
、
何
(
なん
)
千
枚
(
まい
)
も
何萬枚
(
なんまんまい
)
も
衆議院
(
しうぎゐん
)
へ
舞
(
ま
)
ひこんだら、
議員
(
ぎゐん
)
も
萬
(
まん
)
ざら
知
(
し
)
らん
顏
(
かほ
)
をしては
居
(
ゐ
)
られまい。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
ベンヺ もッと
目
(
め
)
に
自由
(
じいう
)
を
與
(
あた
)
へて、あちこちの
他
(
ほか
)
の
美人
(
びじん
)
を
見
(
み
)
たらよからう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
與
部首:⾅
14画
“與”を含む語句
關與
遞與
與吉
與太郎
與兵衞
猶與
伊與
分與
貸與
與力
吟味與力
多與里
與力等
與奪
與市兵衞
與市
與左吉
與太
黨與
與太坊
...