“出合”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
であ40.9%
いであ13.6%
であい13.6%
であひ13.6%
いであい4.5%
いであひ4.5%
だしあい4.5%
でッくわ4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「お出合であいなさい! お出合いなされ! 大久保家おおくぼけのご家中かちゅう方々かたがた、あやしいものがげまするぞ、早く、早く、早くここへ!」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かどの戸引啓ひきあけて、酔ひたる足音の土間に踏入りたるに、宮は何事とも分かず唯慌ただあわててラムプを持ちてでぬ。台所よりをんなも、出合いであへり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
玉割たまわり(実質弾の直径と口径の比率)も出合であい(照準線と膅軸線とうじくせんとが交叉する一点にたいする砲口からの長さ)もあったものではなく、竹筒でも事はすむ狼火のろしの打揚筒を
ひどい煙 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
今まで思ひ出しもせざりし結城の朝之助に不図ふと出合であひて、あれと驚きし顔つきの例に似合ぬ狼狽あわてかたがをかしきとて、からからと男の笑ふに少し恥かしく
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
金もてゆく時は極楽世界も遠からず、貧しき者はたとえばあやまりて極楽に行くとても、元来かねずきの極楽なれば、諸傍輩しょほうばい出合いであいあしくなりて追い出されぬべし。
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)
見て何所より來給ふやと問れて友次郎は小腰をかゞめ夜ふけて御老人を駭かし申事何共氣の毒千萬なり某は旅の者にて先刻せんこく一人の惡漢に出合いであひつれの女を見失ひ夫を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それで出合だしあいの涙金を添えて持たせ、道でとびにでもさらわれたら、世の中が無事でい位な考えで、俵町から滝太郎を。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
コマンドルスキーというとこでバッタリ出合でッくわしたのが向うの軍艦! こっちはただの帆前船で、逃げも手向いも出来たものじゃねえ、いきなり船は抑えられてしまうし
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)